■ 2023 小さな旅 7 ■
世界的にも稀な台地状の山頂湿原を有する自然の宝庫「田代山」。
「雲上の楽園」とも呼ばれ、山頂湿原ではワタスゲ、チングルマ、ニッコウキスゲなど約400種にもおよぶ高山植物を楽しむことができます。山頂からは会津駒ケ岳、燧ヶ岳、遠方には飯豊連峰、吾妻連峰の雄大な眺望も魅力です。
7/22 尾瀬国定公園 田代山(1971m)
田代山は、福島県南会津郡南会津町と栃木県日光市にまたがる、標高1,971mの山です。花の百名山として知られており、山名の由来にもなっている山頂の湿原は高山植物の宝庫。尾瀬ヶ原のように木道が敷かれており、25ヘクタールという広大な湿原は山頂部にあるとは思えないほど開放感に溢れています。
登山口からしばらくは樹林帯ですが、良く整備されており歩きやすい登山道です。前半にこの登山道唯一の水場がありますので、必要であれば給水を。小田代まで出ると周辺が徐々に開けて展望も良くなります。晴れていれば奥日光方面の山々が望めます。木道が出てきたら間もなく田代山湿原です。湿原は反時計回りに一方通行なので注意してください。田代山湿原全体が山頂のようになっています。美しい池塘や高山植物を楽しみながらしばらく進むと、田代山山頂の標識を見つけられます。
やまびこ会メンバーお笑い4人組で猿倉登山口からスタート!
田代山は山頂まで2時間。登山道は整備され登りやすく初級者向きの山です。
◇猿倉登山口から沢を渡り登りが続く、10分ほど登ると水場がある。登山道脇のところどころに切り株イスや丸太のベンチの休憩スペースがあるので、休憩をとりながら登ってください。さらに登ると穴の中でクマが冬眠していたというネズコのクマ穴に着く。ここも休憩ポイント。さらに登って、小田代に到着。小田代では高山植物と山々を見て小休止。小田代から山頂まで急坂を登ると田代山山頂湿原に到着。
◇田代山山頂湿原は、尾瀬国立公園の特別保護地区に指定。季節ごとにチングルマ、イワカガミ、タテヤマリンドウ、ワタスゲ、キンコウカなど約400種にも及ぶ高山植物が咲き、秋になると草紅葉が楽しめる。木道は反時計回りの一方通行。弘法大師堂(避難小屋)のそばに山頂トイレ(有料)があり、周辺にベンチがあるので、昼食、大休憩におすすめです。また、オサバグサ開花の時期は、弘法大師堂から帝釈山方面に少し歩くとオサバグサが咲いています。
◇帝釈山山頂へは弘法大師堂の脇道を進む。帝釈山まで針葉樹林帯の道を1時間30分歩くと眺めの良い山頂へ到着。帝釈山往復に3時間かかり、猿倉登山口往復は6時間30分かかります。体力を要する中級者向けコースです。
◇猿倉登山口(南会津町)⇒田代山山頂⇒帝釈山山頂⇒馬坂峠登山口(桧枝岐村)へ抜けるコースは4時間30分(歩行時間)。ただし、馬坂峠登山口から桧枝岐村内まで約15㎞の林道あり、登山口付近にバス停はありません。タクシーの予約等が必要です。
民宿「かどや」さんでゆっりと「お酒と裁ちそば」をいただきました!
7/23 桧枝岐村の歌舞伎会場視察!
◎基本情報
村人がお伊勢参りの際に見た歌舞伎を、村に伝えたのが始まりと言われており、少なくとも270年以上の歴史を有する、この「檜枝岐(ひのえまた)歌舞伎」。代々親から子へと、その技と精神を連綿と継承し、春と秋の祭りの中で、神に捧げる“奉納歌舞伎”として、神と村人の両方を楽しませてきた。出演者から裏方に至るまで、全てが村人によってこなされている“農村歌舞伎”だが、その舞台美術や演技の見事さは、完全に素人ばなれ。国も認めた、まさに伝統芸能であり、そこにはもはや格調すら漂う。
◎こだわり・みどころ
文化財として国も県も認めた“手作り歌舞伎”
鎮守神社の境内にある「檜枝岐の舞台」は、国の重要有形民俗文化財に指定されている。元来が、神社の祭礼として神に捧げる“奉納歌舞伎”として上演されてきたものなので、舞台は神社に向かって建てられている。一度、大火で焼失したが、明治30年に再建され、それが今日に遺っている。また、「檜枝岐歌舞伎」それ自体は、福島県の重要無形民俗文化財に指定されている。村人による“手作り歌舞伎”は、今やもう、日本が誇るべき大切な文化財。伝承への“想い”には、やはり実際的な力が宿る。
◎まさに天然の劇場―神社に向かって建つ「檜枝岐の舞台」
露天での上演―、大自然の気に包まれ、演者には神宿る
神社への坂が、そのまま天然の観覧席。夕暮れ時より上演が開始され、夕闇が刻々と深まるにつれ、観客も演技者と共に、歌舞伎の世界に深く入り込んでいく。大自然の神気に触れながら、見事な芸能を味わい尽くす。日常を忘れられる、ぜいたくなひと時。