■2015活動日誌6月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。コメントをお寄せください。
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6月29日(月)晴れ 26℃
今日は梅雨の晴れ間を思わせるようにお日様が顏を出し始めた。昨日の第2弾の梅採りも終了し、気持ちもホットし一段落した気分である。ニュースを見ていると政治の世界では安保法案に対する国民の理解が広がらないのは、マスコミのせいだとの発言があった。自民党改憲派の若手議員の勉強会で、報道批判が続出したという。「マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばいい」とも。沖縄県の地元紙が政府に批判的だとの意見が出た場面では、講師を務めた作家百田尚樹氏が「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」と発言。血気盛んな青年同志の集まりなのか。冗談としても言葉が過ぎる。基地と安保の問題に直面する沖縄。地元紙は憤慨している。庭に視線を転じると、雨に濡れたナツツバキの白い花が目に飛び込んできた。別の名を沙羅の木とも言う。木のたもとには咲き終えたものが落ちている。一日で散ってしまう花だ。物議を醸す勉強会。法案成立を期して国会を大幅延長し、首相は丁寧な説明を心掛けると述べたばかりである。党は早速陳謝した。まさか圧力による〈反対論封じ〉が政権の総意ではなかろうが、沙羅の花から警句が聞こえるようである。何事も心されたい。
6月27日(土)雨 21℃
いよいよ、東北も梅雨入りしたようである。梅雨入りと同時に雨が降り続いている。久しぶりに雨の休日の朝を迎え骨休めにもってこいの日でもある。この季節、気分転換するにはアジサイを見るとホットすると同時に雨に似合う花でもある。アジサイは日本原産で、江戸後期にシーボルトらが欧州に持ち帰って改良され、おなじみのふっくらと丸い花を持つセイヨウアジサイとして里帰りした。「七変化」とも呼ばれるように、花が持つ成分や土壌の酸性度、水分などで青や赤、紫へと色が変わる。正岡子規は<紫陽花や きのふの誠 けふの嘘>と詠んだが、色彩の揺らぎに心変わりや裏切りを連想してきた先人たちの感覚はよく分かる。「水の容器」という意味の学名を持ち、水分をとりわけ欲する花である。雨の日によく映えるゆえんだ。花びらに見える部分は実はガクだが、水滴を含んだ姿はひときわ美しい。そして梅の季節でもあり、梅雨入りの前日に梅林の下草刈りそして一部梅採りを行った。明日も雨の予報ではあるが、第2弾として梅採り仲間が集合するので小ぶりになってくれと願う。今年もまた南九州など各地で豪雨被害が続き、浸水や土砂崩れが起きている。梅雨が始まったばかりであるが、アジサイの花にそぼ降る雨に、どうか穏やかなれと願うばかりである。
6月25日(木)曇り/晴れ 23℃
6月は各会社や法人団体等の総会開催が多い月でもある。今日、ある法人の総会に出席し議案書をはじめとした資料に目を通す。現役の頃はあまり意識しなかったが、収支決算書の数字をよく吟味するようになった。今更どうこう言える立場ではないが健全なる収支が、その法人団体を支える柱でもある。そんな中、東京オリンピックの新国立競技場の建設費は予定を900億円も上回り、2500億円に達するという。周辺の景観を損ね、膨大な費用が掛かるとして、専門家や市民がデザインの抜本的な見直しを求めてきた経緯がある。しかし、文部科学省と事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は、あくまで小手先の設計変更にとどめ、近く建設業者と工事契約を結ぶ方針というのだ。東京都には500億円の負担を要請するとしている。2019年秋のラグビー・ワールドカップに間に合わせるには期限ぎりぎりとされている。振り返れば、新競技場の建設計画には無理があった。国際コンペで選ばれたデザインは斬新さゆえに、建設費が3000億円と試算され、規模を約2割縮小していったんは1600億円余りに抑えた。それでも、資材や人件費の高騰などで、建設費は再び3000億円に膨らんだ。すると、開閉式屋根の設置を大会後に先送りし、可動式の15000席を仮設席にするよう設計を再変更した。しかし、技術的難しさからコストを押し上げ、工期が延びるとして、専門家が問題視していた二本の巨大アーチにはこだわった。デザイン最大の特徴だし、見直す時間はないという理由からだ。計画を迷走させてきたのは、文科省とJSCの異論を排するかたくなな態度や、ずさんな見積もりだ。国家的事業にもかかわらず責任の所在も不明瞭であり、自らの落ち度を棚に上げ、計画をゴリ押しするのは認められない。これでは一般の通常総会では否決されるはずである。五輪を象徴する主会場に汚点を残しては日本としてはまことに恥ずかしい限りである。
6月23日(火)曇り 23℃
最近日々、意識して安保法制についてニュースをウオッチするようになった。政治にそんなに関心があるわけではないが、この問題だけは将来の世代に遺恨を残すようで無関心では、いられない心境である。昨日の衆院特別委員会もは「違憲性」をめぐり論戦が続いている。集団的自衛権の行使容認に関し、憲法学者に続き、内閣法制局の元長官からも「違憲」の見解が示され、これらの方々の説明の方が論理的整合性があり納得できる。片や現内閣法制局長官は集団的自衛権を「フグ」に例え「全部食べると毒にあたるが、肝を外せば食べられる」と言った。他国防衛まで目的にするなら違憲だが、政権が主張する「限定的」な集団的自衛権は合憲との趣旨だ。「憲法の番人」とも呼ばれる内閣法制局トップの発言である。厳格な憲法解釈をフグに置き換えるとは驚く。「憲法栄えて国滅ぶの愚を犯してはならない」と学者を公然と非難した自民議員もいる。そもそも国家権力を拘束するのが憲法である。世論調査でも安保法案は56%が「違憲」。「説明不足」との声は84%にも及ぶ。国民の理解を得ているとは到底言い難い。国会の大幅延長が決まり、政府の狙いは十分なる審議、丁寧な説明といったアリバイつくりや衆議院再可決の作戦に切り替え、強行採決で突破しようとする魂胆が見え隠れする。なぜ、そんない急ぐ理由があるのか見つからない。正確な判断が求められる案件は巧遅は拙速より尊いはずである。ぜひともみなさんの多くのご意見をお寄せください。
6月22日(月)曇り 25℃
今日は一年で昼の時間が最も長い二十四節気の夏至。梅雨ではないかと思わせる中で、太陽は時折しか姿を見せず、曇りがちな天気であるが蒸し暑さを感じる。店先にはお日さまのように黄色く熟した梅の実が山盛りで並びはじめている。今年もまた、梅とり、梅干し、梅ジュースの時期がやってきた。朝早くから悠々ファームに出かけ、草刈り(今年3回目)した後、梅干しつくりの師匠Sさんと共に梅林にでかけた。出来具合をチェックし、いよいよGOサインが出た。27日(土)に梅とりツワーを企画するので興味のある方はぜひとも参加していただきたいと思う、ベターホーム協会では、食文化を後世に伝えようと、みそやぬか床と同じように梅干し作りの講座を毎年開いている。担当者は「若い人から年配の方まで、自分たちでやってみようという人は多い」と話していた。デパートやスーパーに足を運べば、さまざまな種類の梅干しが手に入る時代。それでも多くの人が手作りに精を出すのは、食を通して季節を感じ、四季を大切にする暮らしが見直されてきているのではないかと思う。今年は師匠Sさんに指導をお願いして、夏の太陽の下で、真っ赤な梅が辺り一面に甘酸っぱい香りを漂わせ、ふっくらとした塩分少なめな梅をぜひとも味わいたいと思う。今年も日本の四季を思う存分、味わい楽しみたいと思う。
6月21日(日)曇り/雨 22℃
家の周りの道端では、色とりどりのアジサイが咲き始め梅雨間近と思わせてくれる。降り注ぐ雨が、青葉を揺らしている。ぬれて輝く葉を眺めていると、木々を育てる雨の季節を「青梅雨」とはよく言ったものだと、日本語の美しさにあらためて感動を覚える。昨日は元ミス青森ねぶた嬢(パートナー友人)が訪ねてきた。すっかり2児のママとなり、育児に奮闘中と共に悩み多き世代でもある。我が家の悠々ファームで子供と一緒に土の上をはしゃぎながら走りまわっている。そしてはじめての野菜採りに感動を覚えながら楽しんでいる。そんなささいな姿にも、母親そして女性の強さを感じる。そして今日はNPO活動で釜房ダム周辺ゴミ清掃活動で東北大漕艇部の学生と一緒に汗を流した。ここでも漕艇部の逞しいジャス姿の女学生のパワーを感じる。話の中からも将来の夢や実現したいことなど、若さの無限の広がりを感じる。女性のたくましさと同時に若さの秘めた無限の力を肌で感じる。俺にもこんな時代があったのかなあと振り返ってみた。そして久しぶりに勇気と元気をもらった感じである。歩いているとダムの桜の木のまわりのガクアジサイに足が止まった。一面に咲いたアジサイは人々の心も彩り、ダムの水辺の風情にマッチしている。豊かな四季のある日本を支える若者そして女性パワーの健闘を祈念しながら、美しい風景とそれを慈しむ心がずっと消えませんようにと、山里のアジサイに思いをはせてみた。
6月19日(金)曇り 21℃
今日、パートナーの病院検査の帰りに友人の加藤晋さんの広瀬窯陶芸展(晩翠画廊:国分町2-3-13、6/21まで)へ顔をだしてみた。相変わらず素朴で結晶の輝きがあざやかな陶器が所狭しと並んでいる。色合い、輝き、そして何とも言えない味わいを醸し出している。そして今回の案内文が素敵である。「真冬の降りしきる雪や春を知らせる雪解け、咲き誇る、あるいは散りゆく花。飛び立つ鳥、遠くの山並み、海の波しぶき。満天の星空、その向こうの宇宙。。。。皆様の目にどのように映るのか聞かせてください。。。。。」ぜひとも気軽に訪問し彼と会話を楽しみながら、ちょっと異次元の空間・空気を味わってほしいと思う。我が家も早速コーヒーポットを購入したので、ぜひとも見に来てコーヒとのマッチングも楽しんでほしい。そんな中、平和賞の候補に今年も「憲法9条を保持してきた日本国民」が挙がっている。戦争の放棄を定めた9条が、日本を他国との武力衝突から遠ざけてきた。神奈川県に住む2児の母親の発案で平和賞推薦へ賛同の輪が広がり、昨年に続き国会議員や大学教授ら84人がノルウェー・ノーベル委員会へ推薦状を送り、受理の連絡があったという。個人や団体約270候補から選考し、授賞は10月に発表される。時あたかも、平和憲法を骨抜きにしかねない安保関連法案が国会で審議され、「違憲」の懸念が一段と強まっている。それゆえ戦後70年の節目にこそと期待を膨らませる。晴れて受賞の暁には「日本国民」を代表し、ぜひ安倍晋三首相に出席願いたいと思う。役者不足ではあるが。。。。
6月18日(木)曇り 22℃
今日は梅雨を思わせるような、どんよりとした天気である。昼休みに職場で珍しく安保法案関連の話がでた。その中で今まで憲法に縁のなかった仲間から発言があった。法案の国会論議の中の衆院憲法審査会で憲法学者が「法案は違憲」と指摘しており、全うな見解だと言う。政府が集団的自衛権行使の容認を導いたとする1959年の砂川事件最高裁判決が触れたのは、安保条約の合憲性にすぎない。集団的自衛権は争点にすらなっていないため、判決は根拠にはならない。”わらにもすがる”心境であろうか。そして1972年の政府見解は集団的自衛権の行使は許されないと結論づけた。これらの経緯をみても法案の正当性が理解できない。法案がごまかしの積み重ねと言うのは酷ではあるが、多くの学者の異議を無視し、筋の通らない話を押し通すのでは納得できない。言葉を抽象論でもてあそぶ発言には、もう飽きた感覚である。戦後日本が大切に守ってきた「平和主義」の柱が取り除かれ、国のかたちを大きく変えかねない法案だ。自衛隊員の命にも関わる。安倍首相が、集団的自衛権を行使する場合も「武力行使の新3要件」を満たせば専守防衛に該当する、首相の鶴の一声で、個別的自衛権行使に限った専守防衛の解釈を拡大してよいのだろうか。「最後は数の力で押し切ればいい」。首相や閣僚の国会答弁には、そんな本音が見え隠れする。「国を取り巻く安保環境が変わった」とよく言われるが、だからと言って縛られる側の政府の都合で憲法解釈を変えていいという法はない。「法の支配」を強調する首相なら、つまびらかに説明してもらいたい。今までの説明では納得はできないし、理解不能である。やはり一から防衛論議をやり直すべきだと思う。そしてきちんとした手続きを踏んで。。。
6月17日(水)曇り 22℃
今日、朝から曇り空の上空をヘリコプターが何機も飛び回っている。17日午後より天皇、皇后両陛下が蔵王町の北原尾地区を訪問されるための警戒だそうだ。戦時中、日本の統治下にあったパラオで生き抜き、終戦で引き揚げた人々が懸命に開拓した「北のパラオ」は、蔵王町の酪農と高原大根で知られる農業地帯にある。開拓魂を胸にしっかり根付いた23世帯、76人は戦後70年の節目に、万感の思いで当日を心待ちしていただろう。北原尾の命名は「パラオを忘れないように」との思いを込めた地名となっている。帰りは青根を経由して川崎ICを通って次の訪問地の山形(東根)へと。川崎IC通過後は警戒態勢も治まり静けさが漂う。そんな中、先日、割った薪を薪棚への積みあげ作業を行った。割ったばかりなので、木の独特の香りが周りに充満し、森林浴と同じ心地よい気持ちになる。そして、今日は偶然かもしれないが、「おまわりさんの日」でもある。1874年6月17日に巡査制度が誕生したことに由来するという。今回の宮城訪問、明日は山形の東根市のサクランボ農家や河北町の紅花資料館で関係者と懇談する予定である。警察官も警備で大変であるが、安全に無事故で県民との交流が図れるように努めてほしいと思う。
6月15日(月)晴れ 26℃
いつも朝4時ごろには目が覚める。加齢のせいかもしれないが、どうも早起きが日課となってきた。そして日の出がはやくなり、窓のカーテンを開けると外は、ほのかに明るい。チュン、チュン。外ではスズメの声が。一年で最も日の出が早い季節、二十四節気の夏至(22日)も間もなくだ。そしてそろそろ「梅雨」の足音が気になるころでもある。平年の梅雨入りは6月12日前後だが、今年はかなり遅れ、25日以降との予報でもある。しかし、今日は、やたらと蒸し暑く梅雨も近そうな気配もする。梅雨前に、仲間からいただいた薪ストーブ用丸太の薪割りをしようと、朝からその準備に追われた。軽ワゴンに丸太を積み込み近くのブルーベリー師匠H氏宅へ出かけた。20トンの大型薪割機を使って、パートナーと一日がかりで丸太を運んでは割って、運んでは割ってと3往復も繰り返し、何とかすべて完了。自宅前の割った薪は山積み状態となり、ホットしている。森に囲まれたH氏宅の広々とした森の庭を通る風はやさしく、汗ばんだ体をさわやかにくれる。季節の花が映える時季でもあり白い花びらが揺れるやまぼうしや赤、白、黄色のバラ、紫色のあやめ、白いナツツバキと、梅雨前の花が咲き誇り、疲れた体を癒してくれた。でも今日はつかれたなあ。。。
6月14日(日)晴れ 26℃
今日はNPO活動で学生さん(尚絅学院大学)の森での活動のお世話係りで森に入った。やや蒸し暑い中ではあるが、山作業(伐倒、丸太切り、薪割り。。)を通して、森と出会い、森から学び山の空間のすばらしさ、心地よさを感じてほしいと思う。山、火山と言えば想像はできないが宮澤賢治のことを思い出す。イーハトーブには三百幾つかの火山があって、監視に当たる火山局は噴火を人工的に制御して被害を防いでいる。宮沢賢治の童話「グスコーブドリの伝記」は、そこで働く職員の物語だ。ブドリの両親を含む大勢の人たちの命を奪った、ひどい冷害が再び到来した。火山の一つを爆発させれば、放出される炭酸ガスによる温室効果で気温が上がるのでは。ブドリは地球温暖化のメカニズムを応用し、冷害を切り抜けようとするが… 賢治、1932年の作品である。どのくらいたてば人間は自然の脅威に対抗できるようになると考えていたのだろう。110もの活火山を抱えた火山大国でありながら、予知は発展途上、関わる研究者も50人に満たないという。そんな80年後を想像していたのだろうか。鹿児島県の口永良部島・新岳をはじめ全国各地の火山で噴火が起きている。列島の地の底に眠るエネルギーはいったいどのくらいあるのだろう。イーハトーブ火山局のような火山制御技術を、いまだに持たないわれわれであるが、自然と共生しながら、身近なところから避難計画について知恵を絞り、生き抜いていくほかはないと思う。
6月12日(金)曇り/小雨 21℃
店頭に青梅を見かけるようになってきた。梅酒づくりの季節である。今年は梅干しつくりにチャレンジするとともに梅酒は手軽にでき、工夫次第でわが家だけの味が楽しめるのも魅力だ。氷砂糖の代わりに蜂蜜や黒糖を使ってもいい。無色透明の焼酎ではなく、香りのいいブランデーやウイスキーを入れるという人もいる。青梅の時季は短いが、黄色く熟した梅を使っても独特の風味に仕上がるという。我が家の梅は今月末あたりには収穫できるのではと楽しみと同時に期待している。青梅収穫を楽しみに、12日(金)の夜、2年ぶりにコボスタの楽天ー中日戦(楽天3-1中日、勝利辛島、セーブ松井祐樹)へ出かけました。予報通り、ナイター時刻にあわせたように霧雨でしたが、カクテル光線に輝くスタジアムも、なかなかいいもんです。会長ご夫妻と4人でバックネット裏のBOX席にてビールやらおつまみをいただきながらの観戦も楽しいですね。観客の応援スタイルもすっかり板につき勝利の赤や白の風船が空間に舞い乱れ、非日常の鮮やかな空間を楽しんできました。「入梅」も過ぎ、青梅の収穫もはじまるニュースが流れるようになってきました。甘酸っぱいその味は、時に人生の深い一滴も含んでいるような気がします。
6月11日(木) 晴れ 24℃
夏至(22日)が近づくにつれ夜が短くなってきた。夜遅くまで起きているとすぐに朝がくる。宵っ張りの朝寝坊にはつらい季節ではないだろうか。睡眠には季節だけでなく加齢も影響しているという。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針」によると、10代前半の眠りは8時間以上が望ましいが、65歳では6時間ほどで足りる。年配者は朝早いと言うのもうなずけるような気がする。体質も関係してくる。体のリズムを調節する人間の体内時計の1日は24時間よりやや長めとされているが、遺伝的に24時間に近い人は朝型で、長めだと夜型になりやすいらしい。現代病ともいえる問題は子どもからも眠りを奪っている。文部科学省が今春公表した生活習慣に関する全国調査は、スマートフォンや携帯電話が小中高生の寝不足を誘発していると警告。夜更かしが続くと体内時計が乱れて朝起きられず、寝付きが悪くなる。就床後のスマホにはまるとなおさらだ。さらに情報機器の画面から出る青色光(ブルーライト)を夜間に浴びると体内時計が狂い、睡眠の質も悪化すると懸念されている。1日中営業するコンビニやスーパー。昼夜を問わず飛び交うメール。生活の24時間化はますます広がり、ストレスは増すばかりである。田舎暮らしは眠らない社会を生きているビジネスマンとは違い、さわやかな眠りとはいかないが、自然と動物のさえずり(カエル、小鳥)を聞きながらの眠りは心地よいものである。
6月10日(水) 晴れ 26℃
この季節、野辺の道を歩けば、大好きな花がいくつも咲いている。白い十文字に特徴のあるドクダミ、緑の葉と白い花のコントラストが際立つヤマボウシ。ササユリは清楚という言葉がよく似合う。それぞれ雨上がり、少し水滴をまとった姿が美しい。とりわけ強い印象を与えるのが多種多様なアジサイの花で梅雨の季節にその彩を楽しませてくれ、じっくり花と対話していると、時間さえ忘れてしまいそうだ。そんな中、「日本創成会議」(座長・増田寛也元総務相)が提言した高齢者の地方移住政策が発表された。提言は今後10年で東京、埼玉、千葉、神奈川の高齢者介護需要が45%増え、施設と人材の不足が深刻になるので医療・介護に余力のある地方へ高齢者の移住を進めようと主張している。説明を受けた政府も「地域の消費需要や雇用の維持にもつながる。地方創生の効果も大きいと受け止めているそうだ。都会ではもう、お年寄りの面倒は見られません。だから地方にお任せしますというのでは、まるで死期の迫ったお年寄りを山に捨てにいったという伝説に通じる発想ではないか。政治の都合で縁もゆかりもない土地に押し込められるお年寄り。本来、自分たちが考えなければならない仕事を地方に投げ出してしまう行政。いま地方が求めているのは、元気な若者が定住できる施策である。若い親が子どもを育て、その子らが地域を元気にする。そんな姿を見守ることで高齢者も生き生きと暮らせる。そういう仕組みを求めて、知恵を絞っている。そこから「都会の高齢者を引き受けよう」という答えが出てきたのなら、それは考えるに値する発想である。だが、厄介者は地方にというだけの政策では、都会も地方も不幸になるだけである。
6月8日(月)曇り 21℃
集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案の前提を否定したのは3人の憲法学者であった。先日の衆院憲法審査会で、参考人として招かれた全員が法案について「憲法違反」と表明した。どの意見も分かりやすい。早稲田大の長谷部恭男(はせべやすお)教授はこう述べた。「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない。法的な安定性を大きく揺るがす」。つまり「憲法違反だ」と。長谷部教授は、与党である自民、公明両党と次世代の党が推薦した参考人であるが、学者としての筋を通したということだ。これに対し、菅義偉官房長官は会見で反論した。「憲法解釈として法的安定性や論理的整合性が確保されている。違憲との指摘は全く当たらない」。政府は、今夏の成立を目指す姿勢を変えていない。。。。。憲法の専門家が「危うい」と考える。そのことが雄弁に「法的安定性が確保されていない」ことを物語っているのではないか。昨年の閣議決定以来、これだけもめるのも「論理的整合性が確保されていない」ためではないだろうか。集団的自衛権を行使できるようにすべきというのなら、解釈改憲ではなく、正規の手順を踏む必要性は多くの国民が理解しているのに。。。。国民の審判を仰がずにつくった法で平和と安全が守れるのだろうか。政府の審議の進め方には大いに疑問がある。一体、この国はどこに行くのだろうか!!!
6月7日(日) 晴れ 23℃
青空のもとファーム作業しながら、周りの田んぼを見て、先日読んだある本を思い出した。便利さに慣らされ、豊かさに踊らされ、日々暮らしてしまっている私たち。このままでいいのだろうか。そこで手にした絵本『世界で一番貧しい大統領のスピーチ』(汐文社)。2012年、ブラジルのリオデジャネイロであった、環境が悪化した地球の未来についての国際会議で南米ウルグアイのムヒカ大統領(当時)はこんな演説をした。「文明の発展でモノを売り買いする場所は世界に広がった。できるだけ安く作り、できるだけ高く売るために、どこの国のどこの人を利用したらいいか世界をながめるようになった。人より豊かになるために、情け容赦ない競争を繰り広げる。お金の流れが止まったら不景気という妖怪が人々を襲う。世界を襲っているのは欲深さの妖怪だ。人類が洞穴に住んでいた当時の生活に戻ろうと提案しているのではない。目の前にある危機は地球環境の危機ではなく、私たちの生き方の危機だ。貧乏とは、少ししか持っていないことではなく、無限に欲があり、いくらあっても満足しないことである」。古びた車を愛用し、町はずれの農場で清貧な生活を送る大統領の演説は多くの共感を呼んだ。より便利で豊かで、私たちは幸せになったのかと、自らも問うてみた。言葉を砕いて分かりやすく、でも深く、真の幸福とは何かを教えてくれる本との出合いだった。今、自然と共に生きる幸せを肌で感じた本でもあった。
6月6日(土) 晴れ 21℃
昨夜からの雨はまさしく恵みの雨であった。庭も畑も潤い、土埃も洗い流された感じで久しぶりに気持ちの良い朝を迎えた。午後からは陽射しが差しこみ一段とすがすがしさを感じた。田んぼの水鏡に輝く蔵王連峰をみていると、何か旅をしたくなってきた。今月末からはじまるJR東「大人の休日倶楽部」に思いを巡らす。美しい景観や文化財、味覚…。旅の楽しみは数多い。その一つに見知らぬ人との出会いがある。旅先の人はもちろんだが、団体ツアーで縁あって一緒に行動する参加者との語らいも興味深く、教えられることも多い。先日の旅行で一緒した男性は「今年も、みんなと一緒に来ることができた。見聞きするもの全てが感動ですよ」とほほ笑んでいたことが思い出された。ポケットから取り出した紙には、訪れる地について調べて書いたという文字がびっしり並んでいた。仲間の友情を感じながら、心待ちにしていた地で目にする光景や体験。人一倍楽しく、輝いて見えたのだろうか。個々の「幸福度」は、数値では表せない。それぞれの価値観や人生への向き合い方などによって大きく異なる。意欲的に歩む男性と、それを温かく支え続ける仲間たちの姿に、何よりの贈り物をいただいた思いであった。感銘と同時に、「幸せのかたち」についてあらためて考えさせられた。次はどんな素敵な“土産”が待っているのだろうか。新たな旅心が、また頭をもたげてきた。
6月4日(木) 晴れ 23℃
日本年金機構がサイバー攻撃を受け、管理する年金受給者や加入者の個人情報約125万件が流出した。流出の一部はパソコンにパスワードを設定せず、誰でも開くことが可能だったことが一因とされる。自分の年金番号が流出したどうかは専用フリーダイヤル”0120-818211”へかけて確かめたほうがよいと思う。年金制度を支えるのは信頼だ。消えた年金問題にしろ、かけがえのない年金をお預かりしているという感覚を欠いているのではないか。年金機構の前身は社会保険庁である。「消えた年金問題」では、社保庁のずさんな体質に世論の批判が集まった。他にも不祥事が相次ぎ、「腐敗の温床」とも揶揄された。国民の個人情報を預かるという責務の重大さを認識しているのかどうか。看板が変わっただけで、中身は同じということか。来年からはマイナンバー制度が始まる。番号だけで個人を識別し、そこにさまざまな個人情報が蓄積される。悪意ある人には光輝く宝の山にも見えるだろう。どこの誰とも分からぬ人にある日突然、自分と成り代わられたり、という不安もつきまとう。国との信頼関係がぐらついてきた感覚である。そして国会では「早く質問しろよ」。安保関連法案を審議する衆院平和安全法制特別委員会で、野党議員に飛ばした安倍首相のやじが波紋を呼んだ。相手を見下したような発言は強い反発を招き、首相は同特別委で「重ねておわび」した。首相は2月の衆院予算委でもやじ問題で陳謝した“実績”がある。懲りずに繰り返す姿を目の当たりにすれば、反省の弁も鵜呑みにはできない「数におごり、謙虚さを忘れたら国民の支持、信頼は一瞬にして失われる」。こちらは、昨年末の総選挙で大勝し翌日の会見で発した言葉。首相はとっくに忘れたのかもしれない。
6月2日(火) 晴れ 24℃
衣替えの季節であるが連日の好天のせいか、とっくに半袖になっている人々を多く見かける。今日は友人Mさんからの誘いで、薪調達のためチェンソーを持ち出し、近くのお宅の庭木の伐採そして玉切りに出かけた。パートナーと共に汗だくになりながらチェンソーのエンジン音を響かせながら切り出しや運搬作業に汗を流した。ひとやすみしながら、仲間との話題はひとごととは思えなくなってきた認知症の話である。声優の大山のぶ代さんが認知症だと報じられたのは先月のことだ。大山さんといえばアニメ『ドラえもん』。多くの子どもたちに勇気と夢を届けてくれた人が生きる、高齢化社会のつらい一面を思う。当人もさることながら、介護する側も大きな負担なのが認知症だ。もし自分の「そのとき」には愛する家族と一緒に、少しでも苦しみのない穏やかな日々を送りたいと願うが、現実はそんなに甘くはないはずである。誰もが発症する可能性があり、誰もが介護する立場にもなり得る。厚労省の推計によると2025年には認知症患者は7百万人との数値もでている。新聞記事の認知症の記事の中にこんな文章があった。〈目をしっかりと見て、優しい声で話しかけてくれたら、私はあなたが大好きになります〉。〈心が寂しいとき、若いころに大好きだった曲を聴かせてください。どんなに知性が破壊されても感性は豊かなのです〉。〈心優しい人に囲まれて余生を過ごすこと記憶を失ってからでは伝えられない思いの数々だ〉と胸にぐっとくる。そのためにも多くの仲間同志で支え合っていけたならと思う。
6月1日(月)晴れ 24℃
6月が始まった。家々の、よく手入れされた庭先にバラが咲き乱れるのが眺められるようになってきた。同時に、庭やあぜ道で、雑草との闘いが本格化する。昔から六、七、八、九の月は、農家は草と合戦であるとも言われてきた。今の季節、田植えを終えた水田で一斉に合唱を聞かせるのが雨蛙。見慣れた緑色だけでなく、周囲に応じて体の色を枯れ葉のような色に変える。皮膚にある複数の色素細胞が、凝集したり拡散したりすることで、保護色の効果を得るという。「雨蛙の衣替え」と称する人もいる。それにしても連日、晴天の日が続き雨が恋しくなってきている。今日はパートナーと仕事帰りに仙台メデイアテークで知人の絵画の展覧会に立ち寄ってみた。風と緑と光がまぶしい定禅寺通りはまるで、さわやかな初夏の森林を歩いているようである。絵心があれば、川崎の我が家から見える水鏡に映える蔵王連峰を描きたいと思いつつ、知人の力作に吸いこまれるようにたたずむ。今、口永良部島の噴火に小笠原諸島沖の大規模地震。人間や動物にとどまらず地球もこのところ、蓄積したエネルギーの衣を脱ごうとしているかのようだ。自然界模様を絵画を通して表現できたならいいなあと思いながら、3人で晩酌兼夕食をいただきながら、ちょっとお酒の力を借りて絵画の話に没頭した一日であった。