■2015活動日誌8月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。コメントをお寄せください。
8月31日(月)曇り 20℃
入院9日目。 病気の経験が新患の方々の参考になれば。。
カーテンを開けると、今日も曇り空で、いまにも泣き出しそうなお天気である。夏の日に響くのが「せみ時雨」なら、秋の夜を包むのは「虫時雨」だ。朝晩が涼しくなったと思ったら、いつの間にか鳴く虫が交代したみたいだ。今日は1週間ぶりにシャワーOKとなり、気持ちよい汗を流した。食事や新聞を読みながら、談話室を利用しているが、その時に話題となるのは病気や手術、メンテ(食事)に関する不安を口にする患者さんが多い。病院としては、病気の説明は丁寧にしていると思うが、患者にとっては、なかなか不安がぬぐいきれないようだ。そんな中、私の胃がん手術や食事、体調について経験談の話をしている。患者通し、本音で話しあい不安が解消とまではいかないが、多少改善できれば、こんな幸せなことはない。談話室では、胃、大腸、肝臓、膵臓、胆管等さまざまな病を抱える患者さんが多くおり、今までの経緯、前病院での診察結果を踏まえ、いろいろと情報が入ってくる。聞いているうちに、人間の臓器の仕組みがなんとなく理解できるようになってきた。やはりこうした情報交換が弱い時に、いかに人を勇気づけるものであるかが、改めてわかってきた。日本の江戸時代には「虫売り」が商売になっていたほど、日本では昔から虫の音を楽しむ大衆文化が広がっていた。虫が鳴く目的は縄張り争いや恋のささやきではあるが、病院内での人と人とのささやきは、人と人の心を解きほぐし、お互いに支えあう風情ではなかろうか。写真はチョコレートパズル正解の看護婦のKさんである(本人了解済)
8月30日(日)小雨 21℃
入院8日目。 2回目の日曜日も同じく小雨模様のお天気です。
体調が良くなると悠々ファームの野菜が気になりはじめてきている。これからの季節の白菜、大根等。。 今、丹精込めて安全でおいしい野菜を作り、それをアピールしては駄目と言われたらどうだろう。少し値が張っても質にこだわる消費者は多いと思う。よその野菜が売れなくなるからという理由では納得できない。同じことが、来年4月の電力小売り全面自由化でまかり通ろうとしている。家庭でも電力会社を自由に選べるようになるが、経済産業省は太陽光など再生可能エネルギー販売時に「クリーン電力」「きれいな電気」といった宣伝文句を禁じる方針だという。再生エネ普及のための固定価格買い取り制度(FIT)は、電気料金への上乗せ金で全利用者が支えている。再生エネだけを「環境に優しい」と売るのは不公平という理屈のようだ。だが本音は、反対世論を押して原発再稼働を進める大手電力が消費者から避けられないようにしたいのではないか。「FIT電気」「地産地消」の表現は認めるが、どうも分かりにくい。さらに、販売電力の情報開示制度も不透明だ。原発や石炭火力、太陽光などの細目で発電割合の開示義務を求める消費者側に対し、大手電力は絶えず変動するため難しいなどと抵抗している。だが、発電割合は消費者が電力会社を選ぶために重要な情報だ。それを覆い隠して自由化はあり得ない。きちんと製品としての内容表示を明確にすべきである。今、病院では手術内容、薬内容等すべて明示し、説明責任と共に顧客に安心・安全を与えてくれている。
8月29日(土)小雨 20℃
入院7日目。 台風明けのカラットとした青空をながめたいものである
昔から、立春より数えて二百十日目、二百二十日目前後は台風の多い時期とされる。今年の二百十日は9月1日である。このころは稲が開花・結実する大事な時なのに、台風が相次いで襲来することから厄日、荒れ日などといわれてきた。病院の窓にも時々雨が打ち付けている。おかゆも7割ほどたべれるようになってきた。そして便通もあり順調に回復してきている。点滴も、もうじき終了とのことで苦痛の日々から解放される日も近いのではないかと思う。台風について調べてみると歌語は「野分(のわき)」。歌語に採り入れられる前は、農民や山人の生活語だった。野の草木を激しく吹き分けて過ぎる台風は、稲田にも山林にも大きな脅威で、平安時代に書かれた「枕草子」も野分に触れている。台風の翌日は、しみじみと趣があってすてきなものだ、という書き出しである。竹や板で作った垣根、庭先の植木や花々が痛々しい。ここでいわれるのは、ほころびのある美の風情である。台風15号が九州を縦断している。台風の日本列島上陸は今年3個目。8月までに3個以上の台風が上陸するのは11年ぶりで、これからも油断はできない。農業などの被害を思うと胸が詰まる。一刻も早い復旧を、と願うと同時に台風明けのカラットとした青空をながめたいものである。 写真は主治医の安食先生(本人の承諾済)である。
8月28日(金)曇り/小雨 21℃
入院6日目。経過良好に伴い部屋変更425号室へー患者同士の交流へと
今週は台風の影響でずっとお天気が思わしくなく曇り空が広がっている。今日はICUからの帰還部屋である408号室より一般部屋425号室へと移動し、体調が良くなっている証拠でもある。ある雑誌に目を通すと次のようなエッセイが掲載されていた。絵本作家こんのひとみさんが作詞作曲し、太田裕美さんが歌った「パパとあなたの影ぼうし」が反響を呼んだのは2001年だ。運動が苦手な息子を、エリートパパは歯がゆく思っている。そんな父子の関係を、母と妻の視点で歌った作品は、一番大切なのは何か、と問うている。息子はかけっこでビリ。逆上がりもできない。パパは「いつも何でも一等で、思い通りに生きてきた」から、不器用な息子につらく当たる。しかしママは思う。「逆上がりがすぐにできない子は、できる子よりも、痛みがわかる分だけ強くなれることをパパに伝えたいね」と。学校生活には楽しいこともつらいこともある。授業は得意科目ばかりではないし、先生や友だちとの関係にも気を使う。長かった夏休みもあとわずか。また、あの教室に戻るのかと沈んでいる子どもたちもいるだろう。小学2年から不登校だったという28歳の女性は「今あなたがいる場所でうまくいかなくても、何とかなる道がある」と語りかけた。悩む子どもたちに届けたい言葉である。冒頭のエリートパパは仕事で挫折し、落ち込んでいた。すると息子から声を掛けられた。「逆上がりを教えて」。鉄棒を握る親子。支え合う関係が最後の防波堤である。この世の中、生きていれば何とかなる。こうした思いやりの支えが人には絶対必要である。今回の入院を通して、このエッセイを別の視点から眺めてみると、深みのある言葉に聞こえてきた。
8月27日(木)曇り 21℃
入院5日目。食事が始まりましたー穏やかな天気が続きますように!
今日は朝から雨模様であり、天気予報では1日雨とのことだ。急に秋風の走りを感じるようになった。炎天下で賑々しく鳴いていたセミの声も止み、病院の窓から見える山手の団地はすっかり秋の気配である。川崎町の水田では、今頃、背丈の伸びた稲穂がゆさゆさと風に揺れているだろう。収穫近しの兆しだ。今日で入院5日目。今朝から肺からの水抜きパイプも抜かれ、点滴のみとなり身軽な感じになり、何をするにしても気持ちがよくすっきりしている。あとは昼間の重湯の食事がはじまるのが楽しみである。ところで俳句で雷は夏の季語だが、稲妻は秋である。稲が結実する頃に発生しやすいことに由来するらしい。稲は雷光と交わり実を孕(はら)むとの言い伝えもある。稲光とは区別し、稲妻は農家に吉兆だったようだ。9月中旬あたりからコメの収穫も始まる。気がかりは秋の天気だ。台風被害に遭わぬことを祈るほかない。私の体も台風が過ぎ去り、当面は穏やかであってほしいと願う。
8月26日(水)曇り 24℃
入院生活4日目。だいぶ体調が良くなってきました。
入院生活も4日目に入り、体調もだいぶ落ち着いてきた。集中治療室から一般病棟へ帰るとたんに鎮痛剤の副作用でめまい・吐き気に見舞われ、午後からは大変な目にあったが、薬をやめてからは正常に戻りホットしている。外を見渡すと、だいぶ夏の終わりの暑さが和らぎ。二十四節気の14番目の節「処暑」も過ぎた。まだ油断ならないとはいえ、病院の窓から見える空は暦どおりに一服の感がする。朝夕はめっきりしのぎやすくなり、日脚が短くなったのも実感する。水も飲めるようになり、あとはリハビリの開始が待ち受けている。病院の廊下を毎日10往復程度を目安として点滴のスタンドを抱えながら、ガラガラと音を立てながら歩行訓練(体力向上、内臓の動きを活発化する)をはじめた。傷の痛みはあるものの日々、歩行訓練を通して患者通しの交流も始まる。看護士の中には以前に入院した方々もおられ、勝手も知っているので大変過ごしやすい(?)病院でもある。午後からはシャンプー、身体拭きと、いろいろなサービスメニューがある。そして先生方の回診は午前・午後と2回あり、やさしく患者の要望に応えてくれる。まさしく今の病院は顧客志向で患者のニーズをくみ取り、サービスメニューを企画してくれるサービス会社に変貌しているようである。
8月25日(火)曇り 24℃
食道裂孔ヘルニア=>難しい病名
診察を受けて、次の日の朝、もう一度CT検査で詳しくみるとのこと。今までの主治医のほか多くの外科の先生が立ち会う。画像を見ていると横行結腸が食道裂口した個所から20センチ程度に入り胸胸郭内に脱出してしまっていた。痛みもやわらいでいて自然に戻ることもあるが、長引けば結腸が壊死してしまうことがあるので、手術して横隔膜を切り、そっと腹腔内に結腸を戻すことが最適であるとのことで、24日午後1番に手術を行うこととなった。手術するもんで、あちらこちらの検査(レントゲン、心電図、エコー)等で午前中はとにかくいそがしかった。心の整理もつかないうちに、ブラームスの子守歌の音楽が流れる手術室へと。この病院での手術は2度目であり、なんか余裕をもって手術台にあがる。やさしい麻酔師の女性に語り掛けられているうちに昏睡状態にはいる。2.5時間ほど手術は終わり、気が付けば集中治療室で目をさます。そのあとはいつものパターン。とにかく無事手術も終わりホットしている。あわてず、さわがず、ゆっくりと静養に努めたい。今回も腹腔鏡手術のため傷口は小さく痛みも抑えられるが、穴だらけの腹になってしまった。でも命あるだけでいいと思わないと。。。。。
8月23日(日)小雨 23℃
季節の変わり目ですー体調管理には気を付けて!
今朝も雨が降りしきっている。外を見渡せば、盛夏を代表するアブラゼミやミンミンゼミに混じって、ツクツクボウシの鳴き声が聞こえてくる。残暑のぶり返しはあるだろうが、季節は確実に秋に向かっているようだ。季節の変わり目かもしれないが、今週から体調が思わしくなく(腸がキリキリト周期的に痛む)、薬等を飲みながら安静にしてきたが。依然と回復しないため、いよいよ病院へ電話する。症状を話すと入院の準備をして、直ぐに来てくださいとのことで急いで駆け付けた。診察ではやはり腸閉塞に近い状態とのことで、CT検査、レントゲン検査の画像を覗き込みながら医者の説明に聞き入る。「要観察(絶飲食)しながら明日にでも手術するかどうかを決めますよ」言ってくれたので、ここまでくれば開き直り、入院してしっかり治すことと腹を決めた。また同じ病室のベットに横たわり点滴を受けながら、白い天井を見つめている。ラジオを聴いていると、政治の世界では安保法案に反対する学生デモを「利己的考え」と批判した自民党衆院議員が、週刊誌の金銭トラブル報道を受けて離党届を提出、受理されたニュースが流れている。「事実と異なる」「恣意的」と反論するが、自ら誤解を解こうという意思はうかがえない。本人も党も早く幕引きにしたいのが本音に違いない。幕の陰でじっとして、批判の嵐をやり過ごすつもりかもしれない。しかし、アピールしたいときは積極的に発言しながら、疑惑に対する説明責任は果たさない-国会議員にそんな“利己的考え”は許されないと思うのだが。。。。 本当に国会議員。政党の質が低下していると最近つくづく感じる。
8月21日(金)小雨 24℃
大優勝旗が、白河関を越える日は、来年以降の楽しみとしたいと思う
きのうは仕事が手につかなかった。甲子園の試合を見ながら、知らず知らず「寒い地方」に肩入れしたくなる。北海道道産子、東北みちのくの風土や気質に親近感を覚える自分に気づくことがある。全国高校野球選手権の決勝戦は神奈川の東海大相模が、宮城の仙台育英を下した。100年を数える大会史上、東北勢で初となる優勝は果たせなかった。大優勝旗が、古代の奥州三関のひとつに数えられた白河関を越える日は、来年以降の楽しみとしたいと思う。4~6月期の国内総生産(GDP)が3四半期ぶりに前期を下回った。要因のうち、中国経済の減速などはすぐに好転しそうにないが、食料品や日用品の値上げで落ち込んだ個人消費は夏以降、持ち直しの兆しも見えるという。理由の一つは猛暑で、エアコンや衣料、紫外線対策用品などの夏商戦は好調らしい。熱中症予防の清涼飲料とともに、ビール類の売り上げも増えているとか。日本にビールが伝わったのは江戸中期で、ペリーが幕府に献上した土産にも含まれ、接待役の蘭学者が日本人で初めて醸造したとされる。明治期にはかなり広まっており、正岡子規も<ビール苦く葡萄酒渋し薔薇の花>の句を残している。今はビール類が酒類消費の6割超を占めるが、出荷は昨年まで10年連続で減少している。とはいえ、夏はビールの季節。6~8月の出荷は忘年会シーズンの12月と並んで多い。私もビール通であるが、手術後はめっきり酒量は落ちており、350ml缶ビール一本が精いっぱいである。でも屋外の夏祭りやバーベキュー、浜茶屋や野球場ではビールにかなわないと思う。猛暑日は途切れたが、残暑が続いているうちはジョッキ片手の暑気払いに出向く人も多いのではないだろうか。私も早く元通りに回復しビールの消費を押し上げたいと願っているが。。。。
8月20日(木)晴れ 26℃
暑中見舞いの手紙「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
「毎朝、目が覚める度、きょうも生きていると思うようになりました…もう少し生きたい…今は田んぼの畦道を歩き、自然を愛でるのが日課です」と師と仰ぐ齢90を数える男性からの直筆の便り。毎年、頂戴する暑中見舞いの手紙はことし、「生」の文字が胸に迫った。そして「実るほど頭を垂れる稲穂かな」と。人格者ほど謙虚であるとのたとえ、あるいは高慢を戒める言葉として使われる。実際に稲穂を見ると、作柄が良ければ良いほど、その重みで頭が下がっていくことが容易に想像できる。今週は月曜日の夜から周期的にキリキリと腸が痛み、お腹がグーグーと鳴る。以前にも同じ症状(急性腸炎)があり、絶食しながら点滴を打ち数日安静にした経験がある。今日は痛みは和らいできたが、症状は変わらない。しばらくは本や雑誌、ネットを見ながら腸に負担をかけないように過ごしたと思う。ドンドンと仙台の広瀬橋・宮沢橋から花火が打ちあがる音が響く。夏の終わりを告げているかのようにも聞こえてくる。今宵は夜空の華を眺めながら、ちょっと自分を振り返ってみたい。今年は猛暑が続いた。稲も自然の試練と向き合いながら実りの時を迎えようとしている。人も苦難を乗り越え、成功を収め、それでもなお謙虚であるところに、敬意や奥深さという実りを兼ね備える。稲穂ばかりではない。季節はもう秋へと歩み始めている。夜風や虫の声に身をさらすと、あれほど苦々しく思っていた猛暑も、祭りの後の寂しさを感じさせるような存在になるから不思議だ。日本には深くていい言葉があるんだなあと、つくづく思う。
8月19日(水)晴れ 28℃
8月、介護保険サービスの利用者 2割負担へ
だいぶ過ごしやすくなってきた。田んぼの脇に立ってみる。遮るものがなく、じりじり暑い。ただ、ひと風来れば心地いい。さわさわと稲のそよぎが遠くまで延びている。この田舎らしい風景を、見ているだけでホットとする。でも歳を重ねるごとにホットはできない制度がでてきた。8月、介護保険サービスの利用者負担の一部が変わった。第1が自己負担割合の引き上げだ。制度ができて以来ずっと一律1割だったが、8月からは年間の年金収入が単身で280万円以上の人を2割負担となる。また、自宅から車で送迎してもらい、施設で入浴や体操するデイサービスを週3回、受ける場合、利用者の支払額は月1万円から2万円に増える。在宅生活が難しい高齢者を受け入れ、食事、トイレ、入浴まであらゆる世話をする特別養護老人ホームの施設利用料も、月2万8000円から介護サービス上限の3万7200円に上がる。第2に、特養ホームのほか、在宅復帰を目指し、リハビリのため一時的に滞在する介護老人保健施設に入所する人の食事代や部屋代の補助が縮小された。現在は世帯で住民税非課税といった「低所得」の条件を満たせば、補助が出る仕組みだが、8月からは、単身で1千万円超の預貯金を持つ人への補助はなくすとのこと。高齢化が進み、費用は増え続けている。制度維持のためには収入が多い人の負担増はやむを得ない面もある。介護施設に入所する低収入の人には食費や居住費への補助制度がある。改正で、低収入でも引き続き補助を受けるには資産が基準以下であることを、原則として通帳などのコピーで証明しなければならなくなった。「たんす預金」の自己申告も求めている。虚偽申告すると、待ち受けるのは高額な加算金である。懐具合で思い浮かべるのは国民全員に12桁の番号を割り当てるマイナンバー制度だ。10月から番号「通知カード」が全世帯に送られ、来年1月、番号の利用が始まる。行政が効率化される半面、懸念もある。衆院を通過した改正案だ。2018年から預金口座もマイナンバーの対象にする。当初は任意で、2021年以降は義務化も検討している。脱税防止には有効だが、個人資産が「ガラス張り」にされ国の監視が強まりはしないか。介護保険をめぐる今回の動きはその予兆のような気がしてならない。いずれにせよ、健康で過ごし、介護にあまりやっかいにならないことが一番いいのではあるが。。。
8月18日(火)晴れ 30℃
秋田商 小兵の大投手成田翔くん ”あっぱれ”
今年の夏の甲子園はスターが出そろい期待通りの活躍で面白い。そんな中、80年ぶりに準々決勝に進出した秋田商はきのう、初のベスト4入りを懸けて仙台育英と対戦した。力及ばなかったが、3試合に登板した左腕の成田翔(かける)投手は小兵ながら切れのある速球で相手をきりきり舞いさせ、その投げっぷりは思わず”あっぱれ”と言いたくなる。東北人らしい謙虚さと真面目さを感じられる成田投手の活躍には何か胸のすく思いがした。仙台育英戦で7回犠牲フライで胸のすくようなボールをホームに返しタッチアウトにした送球は特に見事であった。敗れて球場を後にするナインには、スタンドからこの日一番の拍手が送られたという。国から4021校が出場した。大会は一度の負けも許されないトーナメント方式。甲子園の土を踏みしめることができる球児は、ほんのひと握りだ。グラウンドの真ん中で歓喜の輪をつくることがいかに困難なことか、想像に難くない。甲子園が聖地とされるゆえんだろう。さあ、明日から準決勝だ。仙台育英と早稲田実業との戦いは今からワクワクする。頂点を極めた一人で、今夏の大会で始球式を務めたソフトバンク球団会長の王貞治さんの言葉を引く。「球児の多くは卒業後、普通の社会で生きる。勝った、負けたではない何かを高校野球から学んでもらいたい」。スター街道を走り続けた王さんの言葉を改めて噛みしめてみた。
8月17日(月) 雨 25℃
孔子の論語「40歳を不惑、50歳を知命、60歳を耳順、70歳を従心」
今日は朝から雨のため、ファーム作業は中止と決めて全国高校野球観戦と決めこんだ。ところが、パートナーは本格的な雨が降る前にと、収穫(ナス、キュウリ、トマト、コリンキー)のため、朝早くからファームへと向かう。私よりも、ずっとファーム作業が好きで、まさに「雨にも負けず、風にも負けず、雪にも夏の暑さにも負けず」の心境である。孔子の論語にもあるが「40歳を不惑、50歳を知命、60歳を耳順、70歳を従心」の言葉を思い出す。「40歳で惑わず、50歳にして天命を知る。60歳では他人のどんな言葉でも素直に受け入れられるようになり、70歳では全ての行いがもう道徳の規範から外れることがなくなる」という。とにかく一生懸命であり感心すると同時に歳相当の心境に近づいてきたのでは。。。そして、こんな雨の日は思い切りJAZZ音楽を聴いてみたくなる。JAZZ通の仲間はよくこんな言葉を言う。「よーく聴いてみな。ジャズっていうのはさー、黒人のしゃべり方、そのものなんだよ」。言われてみて、あらためて耳を澄ませた。なるほど、黒人の、それも下町の人たちの会話は、まるでジャズのリズムと旋律の応酬のように聴こえてくる。サックスのチャーリー・パーカーら、モダン・ジャズの創始者といわれる人たちがなぜ、いずれも「吹く」楽器の奏者だったか納得できた。「つまり彼らは、体の内から湧き出る情念を、楽器を通して歌っていたというわけだ」。人の集団があれば、そこに固有のリズムと旋律が生まれる。それが1940~50年代のアメリカでは、モダン・ジャズといった形で花開いた。ステレオの音量を上げながら、我が家でJAZZに酔いしれるのもいいもんである。パーカーはこんな言葉を残している。「ジャズは、人間の生き方そのものだ」と。。。。。
8月16日(日) 曇り 25℃
2015年 子や孫との語らいの夏が過ぎようとしている。
お盆あたりから、だいぶ涼しくなり過ごしやすくなり秋色が漂いはじめているようなお天気である。いよいよお盆休みも終わり、子も孫も帰京し、なんとなくさびしさが漂い、静かな夏となった。そしてまたパートナーとの生活が始まり、どうも今までと違い、にぎやかさに欠け、気が抜けたような感じである。8月15日は終戦記念日でもある。安倍首相の「戦後70年談話」に接して、安倍首相はしっかり過去と向き合えただろうか。安全保障関連法案や原発再稼働と不人気政策が続き、支持率が急落する中、連立与党の公明党への配慮から、安倍カラーを抑制したというのが、率直な印象である。歴代内閣で出されたキーワードも盛り込み、その立場は揺るぎないとも表明し、内外への配慮を示したが、受け取り方はそれぞれだろう。今後の国際社会への貢献という美辞麗句の言葉だけに終わらせないためにもきちんと実践で示してもらいたいと思う。鹿児島では桜島噴火のレベル4の警報が出された。同じ県内の川内原発の再稼働の本格化そして安全保障関連法案に関して世論調査で反対の数字が賛成を大きく上回っても、政府は「もっとていねいに説明したい」と言って推し進める。原発再稼働の夏、安保法案に揺れる夏、子や孫との楽しい語らいの夏。2015年日本の夏が過ぎようとしている。
8月14日(金)曇り 26℃
盆は先祖の霊が家に帰ってくる「再会の日」
民俗学の父と言われた柳田国男は、盆は先祖の霊が家に帰ってくる「再会の日」と言っている。先祖は死後も遠くへ行かず、いつも子孫の身近にいて、あの世とこの世を頻繁に行き来していると言う。昨日は旧盆の入り。キュウリやナスにマッチ棒などを刺して動物の形にした精霊馬を仏壇に供えていたことを思い出す。盆の習わしも廃れつつあるのだろう。先日のテレビ番組ではクイズにしていた。精霊馬は先祖の霊が、この世とあの世を行ったり来たりするための乗り物とされる。キュウリは足が速い馬、ナスは歩きが遅い牛に見立てられている。あの世から来る時は馬に乗って速く、この世を去る時は牛でゆっくりと帰ってほしいとの願いが込められているそうだ。子どものころは何も知らずに、遊びとして作っていた気がする。今日は小雨もあがったようであるので墓参りに出向く。墓苑では線香の煙があちらこちらで立ち込めている。それぞれの先祖の霊と久しぶりの再会をしているのであろうか。子や孫にとっては年に数回の帰省。一緒に花を添えながら、久しぶりの再会に先祖の霊も満足しているであろうか。来る時は速く、帰りはゆっくりでありたいと思っている。
8月12日(水)晴れ 28℃
行合の空にペルセウス座流星群! 進むべき道を過去に聴く。
明日からお盆に入る。いつもの光景とはいえ、子や孫が帰省のため旅路を急ぐ心の弾みは今も昔も変わらないのではないだろうか。懐かしい山や川に迎えられ、家族そろってお墓に参る。迎え火、送り火、灯籠流し。盆の行事は日本の夏に溶けこんでいると思う。そして立秋も過ぎ、入道雲や巻雲が同居する様子を目にする。夏と秋が行き合う行合(ゆきあい)の空があらわれている。そして今宵の空は「ペルセウス座流星群」が楽しめそうとのことである。夏の風物詩ながら、ことしは月明かりの影響が少ないので観察しやすいという。見ごろはきょう深夜から2晩。音もなく一瞬現れては消える流星の空を何と呼ぼうか。そんな中、俳人金子兜太さんの本を読んだ。95歳の今日まで人生を揺さぶり続けている記憶がよみがえると言う。金子さんは海軍主計中尉として南洋のトラック島に赴任した。ある日、部隊の工員が手りゅう弾の作動実験をやらされた。失敗して爆発しあっという間に彼の右腕は飛んだ。即死だった。仲間が飛び出し、亡きがらを担ぎ上げた。2キロ先の小さな病院へ走る。周りの皆も、自らもつられて全速力で、涙の出る思いで走った。「人間っていいもんだ。その人間が皆死んでいく」。戦争に勝たなければと思っていた心が、そのとき変わった。「水脈(みお)の果炎天の墓碑を置きて去る」。敗戦後、帰国の船中で誓った。平和のために生きて死者に報いよう。いまも亡くなった工員の名前を忘れないようにしているという。「アベ政治を許さない」。金子さんが揮毫(きごう)したメッセージが、安保関連法案反対のデモで、一斉に掲げられている。文字の向こうに、その工員や戦火をくぐった多くの人の無念、敵と呼ばれた人たちにも残る深い傷痕が重なって見えると言う。この夏、進むべき道を過去に聴く。「戦争は悪だ」と。戦争に参加することを可能にする安全保障関連法案が今、審議されている。帰省した子供たちと話し合う題としてみたい。
8月11日(火)曇り 29℃
経済論理の優先!川内原発起動。。福島の現実は今。。
来年のカレンダーを見ると、きょうは旗日となっている。国は昨年「国民の祝日に関する法律」を改正し、8月11日を「山の日」とした。来年から施行し、新たな16番目の祝日となる。8月は日本にとって慰霊の月といえる。初めて8月に設けられる「旗日」は、山を通して、あらためて平和な生活への思いを胸に刻む日にもなると思う。3.11福島第1原発事故を受け、全国の原発は停止したままだ。しかし、歴史的といわれる今年の猛暑でも、計画停電はなかった。政府は4月の段階で夏の節電の数値目標を見送り、3年連続でもある。家庭や企業の節電、省エネが定着、電力消費量は減少し安定供給を確保できると判断したのだという。原発の稼働がゼロでも支障はないことを示していると言っているのではないか。にもかかわらず、鹿児島県の九州電力川内原発1号機がきょう11日に起動した。事故を教訓にした新規制基準下では再稼働第1号となる。川内原発の特徴は、周囲に巨大噴火でできたくぼ地が五つあることだ。その一つ、阿蘇カルデラは世界有数の規模で東西18キロ南北25キロにも及ぶ。想像を絶する噴火だったに違いない。鬼界カルデラを生んだ噴火では、南九州に人が戻るまで千年かかった。火山災害で原発が破壊され、大量の放射性物質が放出されたら人は戻れまい。川内原発敷地内には火砕流が押し寄せたとされる痕跡がある。ところが九電は巨大噴火の可能性は小さいとの見方を変えていない。噴火予測の技術はいまだ道半ばだ。経済の論理を優先するあまり、自然への謙虚さを忘れたらどうなるか。福島の現実をあらためて見詰めなければならないと思う。
8月9日(日)曇り 26℃
40年ぶりの同級生との再会! 暑中見舞いから残暑見舞いへと!
今朝、久しぶりに恵みのちょぴりの雨が降っている。なんかほっとする。立秋も過ぎて暦の上では季節の変わり目である。挨拶状ではここを境に「暑中見舞い」が「残暑見舞い」へと替わる。わずかずつ日暮れが早まり、夕方は日差しの衰えを感じるようになってきている。夕刻、ヒグラシの鳴き声も聞こえ始めた。ヒグラシは秋の季語である。とはいえ、昼間はクマゼミの大合唱で、暑さの絶頂で秋が立つことになる。そんな中、学生時代の同級生が静岡から訪ねてきた。いつもHPをみてくれて、アドレスをもとでに槻木の実家に帰省中とのことで立ち寄ってくれた。これもHPのご利益でもあり、昔の友人をつないでくれた。数えてみるとなんと40年ぶりでもある。感激のあまり写真を撮るのを忘れてしまうほど、うれしく、なつかしく、いろいろな昔の思い出が頭の中で交錯する。お互いに歳は取ったが、話をしながら学生時代にタイムスリップし、気持ちは青春時代に戻り、なんか森田公一の「青春時代」の歌がよみがえる。とにかくうれしいものである。長い年月のなかで人と人は支えあいながら、何らかの縁でつながっている。今日は涼やかな空気の中、うれしい夏休みの思い出がひとつできた感じである。ネットを通して新たな再会や交流が数多く生まれることを楽しみにしていきたいと思う。
8月8日(土)曇り 31℃
立秋! 平和を願う「せみ時雨」が鳴いている!
きょうは立秋。最も暑さを感じる時季だが、暦の上では秋となる。今日は久しぶりにお日さまが隠れて曇りがちで田の上を通る涼しい風が吹き抜けている。空を見上げると、もくもくと湧き上がる夏の雲の上に、砂をはけで掃いたような雲が見え、秋の気配をわずかに感じる。 歳月の重みを考える。70年。毎年めぐりきた8・6、そして8・9。新たに3・11も加わって、惨禍は二度とごめんである。広島で被爆した詩人原民喜は片仮名で書き殴った。<水ヲ下サイ/アア 水ヲ下サイ/ノマシテ下サイ/死ンダハウガ マシデ/死ンダハウガ/アア/タスケテ タスケテ/水ヲ/水ヲ/ドウカ/ドナタカ>。そう言いながら死んでいった人たちの思いを。
被爆国の民は言う。人類と核兵器は共存できない。そんなことはない、と戦勝国は言う。われらの持つ核、その抑止力こそが世界戦争を防いできた。アメリカの「核の傘」の下にいるではないかという。月日が過ぎても、議論は行き詰まったままだ。<正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい>。井伏鱒二「黒い雨」の語り部は、原爆のあまりのむごさに憤然とし、心の中で叫んだ。それから70年。正義の戦争のまやかしを知った。同時に不正義の平和のいかがわしさも。嘆きの声絶えない世界で、私もう一度考え何をすべきかを問うてみた。外に出てみると、川崎町長選挙カーが最後のお願いと絶叫しながら走りまわっている。そして射るような日差しの中で、平和を願うせみ時雨が鳴いている夏の光景をまぶしく感じる。
8月7日(金)晴れ 34℃
夏の全国高校野球 今年で100年! 田んぼではシラサギが舞う!
家の前の田んぼで背丈を伸ばしている稲穂を見ていたら、いつの間にかこうべを垂れるようになってきた。このお天気で稲穂も一気に緑色から黄金色へと変わりかけはじめているようだ。水田には多様な生物を育んでおり、ザリガニやカエルなどの小動物が生息している。田んぼには多くの餌を探すシラサギを見ることも多く、稲の間から頭を突き出している様子は、潜水艦の潜望鏡のようでユーモラスな光景でもある。農道を歩いていたら人の気配に気付いたサギが慌てて飛び立った。翼を羽ばたかせ浮き上がると同時に、足を後方へ折りたたみ遠ざかった。そしてギラギラと照り付ける太陽のもとで「夏の甲子園」が始まった。全国高校野球選手権大会が産声を上げ、今年で100年。高校野球の人気は「おらがチーム」という地域密着にあると思う。母校でなくても、故郷のチームというだけで応援したくなる。流れる汗をものともせず、白球に一心に食い下がる球児たちの姿についつい引き込まれる。そして東北の夏祭りも最高潮である。我が家の隣の山形の花笠祭りにちょっと出かけようと思ったが、今日はこの暑さで体調がすぐれず、断念してひとやすみ。でも高校野球をみていると無我夢中で白球を追いかける高校生の元気の良さがひときわ際立ち、うれしくもなる。勝ち進むたびに、選手が驚くほど成長していくのが手にとるように分かる。スタンドの観客と一緒にあの興奮を味わい若者から多くの元気をもらいたいものである。
8月6日(木)晴れ 34℃
SEALDs(シールズ)と国会議員の劣化と本音!
とにかく暑い。今年は何かいつもの夏と違う皮膚感覚である。頭がボーとしながらも待ち時間や移動時間、気づくとタブレットの画面を指でなぞっている。ネットニュースやメールをチェックしたり、気になる著名人のツイッターや、テレビで放映された過去のインタビューを動画サイトで眺めたり。退屈することがない。そんな中「SEALDs(シールズ)」と出会う。安全保障関連法案に抗議する若者グループで、国会前のデモなどで、最近たびたびその名を耳にする。Sは学生、英語のスチューデントの頭文字。以下、Eは緊急、Aは行動、Lは自由、Dは民主主義。小じゃれたホームページには、自由と民主主義のための学生緊急行動とあった。この団体の主張にかみついたのが、自民党の武藤貴也衆院議員だ。「『戦争に行きたくない』という極端な利己的考え」と、ツイッターでつぶやいた。その通りであるならこの日本、「極端な利己的考え」の人が多数派であるし、誰だって戦争なんぞに行きたい人はいないと思う。こうした批判を聞くたび浮かぶのが、特攻隊員に志願という名の出撃命令を強要した軍幹部だ。自分は安全圏にいて、戦後も生き延びた人々である。議員ならば、きっと率先して散るのだろうが。武藤さん。こうした批判の常として、戦後教育のせいで利己的な若者ができたとおっしゃいますが、そんな乱暴なひとくくりなまとめ方をするのなら、戦前の教育は学制発布からおよそ70年で国を破滅させたのではありませんか。命をめぐる言説を軽々に扱うあなたの方こそ、平和ぼけしているのではないだろうか。国会議員の劣化が著しく残念である。現政府の本音が透けてみえるような思いである。
8月5日(水)晴れ 34℃
FB いいね! PC/木工楽しいね!!
この暑さで、我が家のデスクトップPCもバテ気味である。早速、筐体を開いてPKGの抜き差しやホコリを取り払いながら、最後は扇風機で冷やす。室内温度計を見ると30℃を超えている。連日の暑さで人もマシンもダウン寸前である。PCを冷房中の間に余った杉板で簡易テーブル兼椅子(七角形)を作ってみた。以前より設計図面を書いて杉板を切り出した板にカンナがけをしながら組み立てる。ちょっと合わない所もあるが、木工は結構楽しいものである。なかなかの出来栄えであり自己満足しながら?。。。そして今度は、PCのチェックを始めた。設定を最初からやり直し、いよいよ再起動。。メールやインターネット接続を行い、何とか元の動きに戻ったようだ。そして「いいね!」でおなじみのフェイスブック(FB)を見てみた。投稿されたコメントや写真が気に入ったら、ボタンを押して共感の意思を示す機能である。最近はこの機能を販売促進に生かす企業が増えている。というのも「いいね!」のカウント数が多ければ人気サイトの証明。購買行動に大きく影響するからだ。またソーシャルメディアを使えば、広告費が約15%も削減できるという。ところが「いいね!」を数多く獲得しながら、売り上げが伸びないという失望の声も聞く。その理由は何だろうか。多くの企業の過ちは「友達同士の関係」に割り込んで押し売りしようとするからではないだろうか。友人と楽しく交流しているとき、突然セールスマンが現れたら大抵は気分を害する。自社都合を強要するのでなく、顧客の要望に応えようとする努力が共感につながるのではないだろうか。首相官邸もフェイスブックを利用している。狙いは日々の活動や政策に対し共感と理解を得ること。安保法制の参院での審議も始まった。押し付けでなく国民目線の説明が求められるが、さて「いいね!」はどのくらいあるのだろうか。
8月4日(火)晴れ 34℃
撮り鉄・乗り鉄!向き合いながら青春18切符で!
日本最北端である北の択捉島と最西端の与那国島を直線で結んだ距離は3249キロもある。数値だけでは実感しづらいけれど「小さな島国」には似つかわしくない長さである。ヨーロッパに当てはめると、ポルトガルからスウェーデンまでの飛行距離に匹敵する。この間に眼下を過ぎる国はスペイン、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、デンマーク。つまり日本の国土は欧州の8カ国分を股に掛けるほどもある。いかに大きな空間であるとしみじみ思う。そこでさまざまな市町村が存在し、多様な歴史、文化が凝縮している。サイズからみても、各地域の多様性も欧州8カ国分もある。その南北に長い日本の鉄道の旅をしてみたいと思う。「鉄」という鉄道ファンの呼称が今、定着しつつある。撮影好きは撮り鉄、乗車が中心の乗り鉄、走行音などを収録する録[と]り鉄…。多様な楽しみ方ができるのも鉄道趣味の魅力だ。鉄道旅行好きに人気なのが「青春18きっぷ」。JR在来線の自由席などが乗り放題で、乗り鉄、撮り鉄にも愛用者は多い。旅に生きた文豪ヘミングウェーは、こう言い残した。<あちこち旅をして回っても、自分からは逃れられない>。自分と向き合いながら、いつかは日本の鉄道の車窓から風景を眺めつつ写真におさめてみたいと思う。
8月3日(月)晴れ 31℃
TPP交渉! 農林業は未来のために汗を流す仕事!
猛暑、酷暑、炎暑…。今年はまさしくアツアツの夏である。こんな暑い中、大地と格闘しているが、農林業は未来のために汗を流す仕事だと思う。稲は種まきから収穫まで半年以上はかかる。山に植林すれば30
年から50年はかかるという。まさしく百姓の仕事は次世代への無償の贈与ではないだろうか。農業の大きな課題の一つは農家の後継者不足である。所得が上がらないから跡継ぎがいない。農家は高齢化するばかりだ。ある高齢の農家がつぶやいた。「米価も下がり厳しい。いつやめてもいいが、先祖代々受け継いできた田んぼを草ぼうぼうにはしたくない。その一点で頑張っている」。農業の行く末に大きな影響を及ぼす恐れがあるTPP(環太平洋連携協定)交渉。日本はコメをはじめ牛肉・豚肉などで苦い水を飲む方向となっていたが、合意に至らず先延ばしになった。何が国益なのかを今一度問い直したい。アジアの成長を取り込むと言っても、韓国や中国は入っておらず、実質的には日米で占める割合が大きい。米国の土俵に乗ってやるような話である。農を基幹産業とする地方で、それが疲弊すると経済にもすき間風が吹き、農地は荒らしてしまえば簡単に元に戻らない。環境に目を向ければ農家のものであってそれだけではない面も持つ。未来に残そうと懸命に踏ん張っている農家に離農の決断を迫るような決着だけは避けてほしいと思う。今、もう一度農業を見つめ直したい。
8月2日(日)晴れ 31℃
梅干し! 健康とともに家族の絆も紡いでくれる!
8月に入った。東北の夏祭りは、各地でこれから本番を迎える。祭り気分に浸ってはしゃぐのもいいが、暑さのせいもあるがついつい開放感からちょっと酒の飲み過ぎや夜更かしをする機会が多くなってきた。暦の上では8日は立秋。幾分でも涼やかな気にさせられるのではないかと思う。この季節、鮮やかな梅干しの色が眩しく感じられる。その色を出すには新鮮な赤ジソの葉が欠かせない。そして赤ジソジュースのあかいろも鮮やかで清々しさを感じさせてくれる。今年はパートナーと梅干し作り、赤ジソジュース作りに励んだ。悠々梅林の梅を手で優しく水洗いし、竹串で1つずつへたを取る。かびが生えないよう熱湯と焼酎で容器も消毒する。塩(12%)をまぶしながら漬ける際は重しの加減も大切である。赤ジソの丁寧な処理は色の決め手になる。梅雨明けてからつけ始め、お天気が続き、天日干しの作業で天地返しを繰り返しながら待つ。手前味噌と同様に微妙に異なる各家庭の手法がそれぞれの家庭の味を作り上げていくのだろう。梅の効用として疲労回復、抗菌作用、免疫力の向上が三大効果として挙げられている。7月30日は梅干しの日と言われている。語呂合わせかもしれないが、昔から「梅干しを食べると難(7)が去(3)る(0)」と言われてきた。なるほど。。上手い例えである。我が家の梅干し作りは、知人のSさんからの新しい作り方で今年から始めた。この梅干しは、健康とともに家族の絆も紡いでくれるように子供へも教えてやれればと思っている。
8月1日(土)晴れ 丸森36.2℃
今年も「2015丸森町竹燈籠祭り」に参加!
梅雨明けし、本格的な盛夏を迎えようとしている。8月に入り一段と暑さが増してきた。そしてセミの鳴き声が、ひときわ高まったような気がする。アブラゼミにまじってツクツクボウシも聞こえる。セミの鳴き声は真夏の象徴だが、そう感じるのは日本人だけらしい。欧州北部ではそもそもセミが少なく、かつて日本にやってきた欧州人は木が鳴いていると誤解したそうだ。セミだけではない。日本人がこよなく愛する虫の音も、彼らには雑音にしか聞こえない。日本人は言葉と同じように左脳で受け入れるが、西洋人は雑音として右脳で聞き流すのだという。今日は丸森町の仲間が主催する「2015竹燈籠祭り」(丸森町観光案内所近辺)に参加した。今年で4回目を迎えるが、多くの有志仲間の協力で、この季節のイベントとして定着し始めた。それにしても丸森町は無風状態でもあり、全国でも5番目位の最高気温を記録した位の暑さである。そんな中、丸森の竹を利用してキャンドルに灯をともし、ブルームーンの満月の夜を彩り、くっきりと灯が浮かび上がる。インドネシアから留学中の3人組のギター演奏や丸森町の歌姫こそ「Tae-chu」のコンサートありと毎回、いろいろな企画を考え多くの人々を楽しませてくれる。コンサートの唄を聞きながら、丸森町の原風景の里地里山が思い浮かぶ。そして小さな虫の声が聞こえる。幻想的な風情に今年も心身ともに酔いしれた夜であった。小さな町から大きな楽しみを発信してくれ、町の活性化に向けて、みんながんばっているなあーーーー。