■2016活動日誌1月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。コメントをお寄せください。
2月1日(月)曇り 0℃(鳴子)
風っこ湯煙号 - 鳴子温泉でほっこりと!
いよいよ、今日が今回の旅の最終日となった。最後は湯煙の温泉で締めくくりたいとの思いで、温泉で東の横綱といわれている「鳴子温泉」へと向かった。新幹線はいつも東北新幹線や秋田新幹線を利用しているので、今回は「つばさ」こと山形新幹線で福島経由して新庄に着いた。このルートは北海道よりも雪が多く、のっそりと積もっており車窓から見える景色は雪、雪、雪。。。。。山形県の北の方はあまりなじみがないが、以前に訪れた金山町は樹齢200年を超える杉の美林でも有名である。新庄からは陸羽東線の「風っこ湯煙号」に乗ったが平日の月曜日でもあり、3名の乗客のみで目的地の鳴子温泉で降りた客は私を含めて2人だけであり、まさしく貸し切り列車のようである。粉雪が舞う鳴子駅より歩いて3分の所にある共同浴場「早稲田の湯(¥540)」へと向かう。この浴場は早稲田の学生7人で掘り当てたことより、この名前がつけられたとのことである。2階には休憩所もありゆっくり休憩することもできる。入浴者も2人程度で休憩所は誰もいなく、ここでもまさしく貸し切り風呂状態であった。鳴子の湯は滑らかでまったりした硫黄泉質で、とにかく気持ちがよく、湯の花がまとわりつくようであり、ほっこりした気分にさせてくれる。3時間近く滞在し、今回の5日間の旅の疲れをすっかり洗い流し至福の空間を過ごすことができた。まだまだ「寒の内」で、寒さが厳しい時期であるが、立春まであと3日。節分の豆まきで鬼とともに寒さも追っ払い暖かい春を迎えたい。今回の訪問先である小樽・余市・札幌・函館・東京・横浜・新庄・鳴子と冬の季節ならではの寒さの旬を感じた旅であった。
1月31日(日)曇り/晴れ 11℃(東京)
南北に長い日本 ー ふたつの季節が同居している!
最近の天気予報はよく当たる。予報通り今週は全国的な大雪に見舞われた。新幹線の車窓からみると、その雪の残骸が宇都宮付近までだいぶ残っているようだ。しかし大宮付近からはすっかり春モードの陽ざしが注ご、雪はほとんどなく、東京に来ると気温も11℃もあり、まさしく初春である。紅白も梅のつぼみも膨らみ始め、垣根の椿の紅色があざやかである。今日で旅行4日目で東京横浜を訪れた。街並みの雑踏に足を踏み入れると、そこはまさしく今までとは違う別世界である。歩く度にせわしない人並みに疲れがどっとでてくるようだ。南北に長い日本は北は冬の雪国、南下すれば春模様といつも二つの季節が同居しているかのようである。北海道、東北の雪国という言葉には雪の量だけでなく、そこで生活する人々の風習や感情も含まれている。痛めつけられながらも雪を心から憎めないという宿命的なものがあり、苦難に耐える姿に底知れぬ生命力が潜んでいる。そこに魅力も感じる。これから始まる各地の雪まつりを通して、暖かい国から来る人たちにとって雪は宝物になり、その魅力を冬の誘客につながてほしいと思う。普段はできない別世界の雪に寝転ぶだけで大喜びする雪体験のイベントも目白押しである。暦の上では明日から2月に入り寒もまだまだ続くが、もうすぐ「立春(2/4)」でもある。日本は二つの季節が同居している今こそ、多いに楽しみたいものである。
1月30日(土)晴れ -2℃(函館)
立待岬 - 「一握の砂」を詠みながら、あれが内地だ!
函館市電「谷地頭」から登り坂を20分程度上ると立待岬に至る。この坂の途中の墓地の一角に、石川啄木及びその一族の墓がある。啄木は、2年弱に及ぶ北海道での放浪生活の第一歩を函館の青柳町で記しており、死後、左手に啄木の好んだ大森浜を望むこの地に、友人である宮崎郁雨らの手によって建てられたものである。墓碑には、歌集「一握の砂」に収められた「東海の小島の礒の白砂に/われ泣きぬれて/蟹とたはむる」が刻まれている。啄木はこの地で何を思い何を考えて、この歌を詠んだのだろうか。又、函館の人は本州を「内地」と呼んだ。<浜辺に立って、私は海をへだてた彼方の下北半島や津軽半島の山々を眺めたものだ。「あれが内地だ」>。文芸評論家で活躍した亀井勝一郎の「私の文学遍歴」で詠んでいる。函館出身の亀井は異国を眺めるように「内地」を見つめていたのだろうか。色々な思いを込めてこの地で本州を眺めていたのだろう。そして坂の街「函館の八幡坂」の上から見た港に輝くまばゆいばかりの光の連なり。山の上から見たまばゆいばかりの夜景。思い出になっても消えないように、いつまでも、いつまでも、眺めていたい。全国ご当地ハンバーガーNo1に輝いた「ラッキーピエロ」のチキンバーガーをほおばると、けたちがいのうまさが広がってきた。つくりおきはしない/冷凍ものは使わない/手つくりのこだわり/とにかく、これはうまい!!!市電を乗り継ぎ市内を巡りながら異国情緒あふれる函館を離れたくない思いにかられてきた。(写真の緑の列車は3/26新幹線開通に伴い廃止される特急白鳥(青森ー函館)、青の列車は北斗(函館ー札幌))
1月29日(金)晴れ -5℃(余市)
マッサンとエリー(リタ)に魅せられ - 余市に酔う!
豊かな水、澄んだ空気、冷涼で湿潤な気候、灼熱の炎と熟練の技によって生み出されたニッカウイスキー余市蒸留所。1934年にマッサンこと竹鶴政孝によって設立されたウイスキーの聖地の余市を訪れた。駅を降りると目の前に蒸留所がある。雪深い山々を抱く余市。頬をなでる風にはほのかな潮の香りが漂う余市。世界でもまれな石炭直火蒸留を受け継ぐ職人が重厚な味わいを守り、冷たく清らかな大気が、貯蔵庫で眠る原酒をゆっくりと育んでいるのではないかと思う。ガイドの案内で1時間近く、製造工程である乾燥・粉砕、発酵、蒸留、混和、貯蔵庫のそれぞれの棟を巡る。敷地内には竹鶴亭、リタハウスが点在している。試飲コーナーでは竹鶴、スーパーニッカ、アップルワインをいただく。かあーーーうまい。レストランの前の広々とした雪原を見ながら、朝からのウイスキーもなかなかおつなものであり、うまい、うまい、うまい。予定も1時間近くオーバーしてしまったが、ゆっくりと重厚な味わいに大満足である。ここにマッサンとエリー(リタ)に会いに来て本当に良かったとパートナと共に赤い顔をしながら微笑む。余市を後にして、2/5から始まる雪まつりの雪像造りでにぎやかな札幌へ。そして5年ぶりにロープウェイで函館山に登った。夜の山頂に立ち、眼下に広がる景色に思わず息を呑んだ。静謐な闇夜に点滅する光の群れは、まるで満天に輝く星屑のようである。久しく忘れていた感激に浸った。函館は坂のある街並みが好きで学生時代、何度も函館を訪れた。北海道という大地への憧れもあった。夜景の「百万ドル」の美しさは不変だが、ベイエリアは台湾や中国人とおぼしい観光客が目立ち賑わいを増し活気ついている。また来ようね。この季節に。語らいながら今宵の宿へと向かう。
1月28日(木)晴れ -3℃(小樽)
北前船 - 進取、創造、勇気の気性で心の宝船を漕ぎ出してみたい。
アナウンスが列車の入線を告げると、人々の影は一斉に荷物を手に取る。列車はまるで全世界のヒーローのような表情でホームに滑り込む。まるで移動する市民社会でもある。幾多の人生を雑多に積み込んでいるのだが、北に向かう人々は、皆無口だが、黙々と乗り込む姿になぜか共感を覚える。青森の道路は至る所に轍があり、タクシーの運転手から「何度も亀になった」と聞かされた。車の腹が付いては亀のように身動きできない。ドングリではないが「轍にはまって、さあ大変」だ。笑い事では済まされないこの雪である。「天気晴朗ナレドモ轍深シ」の心境だろうか。3月26日、北海道新幹線(新青森―新函館北斗間、約149キロ)が開業する。新幹線などの整備計画決定から42年余り。道民が待ちに待った高速鉄道時代がいよいよ幕を開ける。2030年度には札幌まで延びる予定で、開業による波及効果への期待が日増しに高まっている北海道を目指した。夕方、仙台から9時間かけて厳寒の小樽に着いた。小樽の夕暮れは凍てつくような雪と風で、この寒さは頬に刺さってくるようであるが、不思議なことになぜか気持ちがいい。この北海道の寒さは仙台や川崎とは違う研ぎ澄まされた鋭さがある。小樽運河のイルミネーションがこの寒さに一段と映えている。江戸時代から北前船で栄えた石造りの倉庫群がデンと構え、昔の隆盛の勢いの面影が忍ばれる。小樽で北前船が栄えた街並みの説明を聞きながら、「進取、創造、勇気」の気性を感じながら、北前船が港と港を繋いでネットワークを築いたように、新年、心の宝船を漕ぎ出してみたいものである。
1月27日(水)晴れ 6℃
新年会 - 五感で味わう日本料理
日中は気温もあがり道路沿いの雪もだいぶとけはじめてきたが、夕方になると寒風となり肌寒くなってきた。この冬の季節、鍋物が食卓で一段と存在感を増している。鍋物を調べてみると、北海道の三平汁は昆布のだし汁で根菜類と一緒に煮込む。青森県のじゃっぱ汁は味噌仕立て。石川県では「だらの三杯汁」。何杯もお代わりしたいおいしさを指している。山形酒田方面では旬の鱈(たら)を使い、たらの白身に白子、肝が入ってうまみが増した汁に岩のりをひとつまみと、郷土料理には各地ならではのひと工夫がある。そこに地域の風土の息遣いと味わいが感じられ、うれしいものである。今日、S会社の新年会での旬の割烹料理を味わった。一品一品毎に器をはじめとして彩が感じられ、サプライズの連続でもあった。昔よく見られた囲炉裏の掘りごたつの中で、料理を久しぶりに五感で味わいながら、郷土料理に心身ともほっこりした気分となった。料理の先には厳寒の日本海ならではの海の幸そして獲物を追いかけている漁師の姿が見えてきそうでもある。波しぶきや吹雪の中から、湯気の向こうの歴史にも思いをはせて、熱々の一杯を頂きながら新年の集いを楽しく過ごすことができた。
1月26日(火)曇り/晴れ 4℃
飛び切り燗~日向燗 - 日本酒は繊細だ!
今日は久しぶりに陽ざしが注ぎ、暖かい日であり道路の雪も解け始めてきている。早速、先日頂いた薪をチェンソーで玉切りを行ったり薪棚に運んだりして気持ちよい汗をかいた。そして青根地区の山水を汲みに出かけた。この山水のお蔭で、ご飯や珈琲をおいしくいただいている。我が家では生活用の他に"金魚"もお世話になっている。まさしく”魔法の水”のお蔭で生活不可欠の水となっており大変重宝している。最近、血流が悪いのかもしれないが、冷えを感じたり、”しもやけ”ができるようになり、今までには、なかった冷えの自覚症状を感じる。その対策として、外部からは風呂で足裏をマッサージしたり、足裏マッサージ器を使ったりしている。内部からは日本酒で温めようと思っている(?)。いつも日本酒は”冷や”で飲んでいるが、ちょっと熱燗でいただこうと思っている。この燗の呼び名は日本酒の温め方に応じて変わってくるらしい。調べてみると、一番熱いのが「飛び切り燗」で約55度。それから5度下がるごとに、熱燗、上燗、ぬる燗、人肌燗。最後の「日向燗」になると約30度だ。味覚と語感の繊細さは日本人ならではである。だいぶ冬らしくなり寒さもきびしくなってきているので、今宵も外部と内部の熱燗をくいっといき温めようと思っている。
1月25日(月)曇り 3℃
遠山の金さん - この桜吹雪(録音機)がすべてお見通しだ
「この桜吹雪がすべてお見通しでぃ」。歯切れのいい決めぜりふがかっこよかった「遠山の金さん」の当たり役だった中村梅之助さんの訃報が届いた。金さんのモデルとなった遠山景元は実在の江戸町奉行で、若い頃に放蕩して彫り物を入れたとも言われている。芝居小屋の廃止に抵抗するなど、庶民の情に通じた人物とされる。並び称される名奉行が大岡忠相。落語の「三方一両損」では、三両の落とし主と拾った者が互いに受け取らず口論に。仲裁に入った大岡が自分の一両を加え、二人に二両ずつ与えた。三人とも一両ずつ損をして納得、という逸話もある。もめ事の仲裁に入ったはいいが、口利きの見返りに違法な金をもらったとされる甘利明経済再生担当相。事実なら、まるで時代劇の悪代官のようである。トラブル解決の謝礼に建設会社から現金計100万円を直接受け取ったほか、資金提供や接待で計1200万円が甘利氏側に渡ったと報じられた。甘利氏は建設会社側との面会は認めたが、内容は「記憶が曖昧」と歯切れが悪い。一方、告発した建設会社の担当者は録音やメモなどの証拠があるとしている。甘利担当相は罪に問われる事実はないかどうかを問われ、「一切ない」と述べた。曖昧な記憶なのになぜそう言い切れるのだろうか。農家に重い負担をかけるTPP交渉を担当した責任者である。国内産業への影響はあまりないと滑らかに答えた人が<記憶が曖昧>では、しまらない。「録音機がお見通しだ」という告発に、どう弁明するのか。曖昧なままの「これにて一件落着」は絶対世論が許すまい。
1月24日(日)曇り/雪 2℃
食の安全・安心 - 廃棄は当然必要であるが、片や「もったいない」
冷凍のビーフカツに始まり、マグロ、焼き鳥、みそ…と、横流しが疑われる品目は100を超えている。廃棄処分業者による食品の不正転売事件は日ごとに広がりを見せている。本来捨てるべき食品を売って儲けるなど、言語道断、もちろん許されはしない。その一方で、日々の報道に触れるたびに別の思いも脳裏に浮かぶ。何でこんなに廃棄食品は多いのだろう。「食品ロス」という言葉があるが、まだ十分食べられるのに、賞味期限切れや食べ残しなどで食品が捨てられてしまうことだ。加工メーカーや卸・小売り、飲食店、家庭など、その出所はさまざまである。わが国の「ロス」は年間500万~800万トンにも上り、毎日1人当たり1~2個のおにぎりを捨てている勘定になるそうだ。日本のコメの年間収穫量とほぼ同じである。他方、地球上で約8億人が飢餓で苦しんでいる現実がある。異物混入の疑いがある食品が食卓に上がることなどあってはならないが、そのために何万枚というカツを一挙にごみにしてしまう製品管理の仕組みも何とか工夫できないのだろうかと思ってしまう。食の安全・安心を守るための廃棄は当然必要であるが、片や「もったいない」の感覚になる自分がいる。悩ましい二律背反だが、さまざまな“ロス”を極力減らす努力も闇の商売をなくす一つの手だてではないだろうか。
1月22日(金)晴れ 3℃
雪は天から送られた手紙 ー 目を凝らしてちゃんと読みたい!
この週末は冬一番の寒波が到来するという。街中でも家々や車の屋根がうっすらと雪化粧。交通は乱れ、事故も起きやすい。迷惑な積雪ではあるが、朝、見慣れた街並みが白く染まっていると、何となくすがすがしい気分にもなる。「雪は天から送られた手紙である」と言ったのは、科学者の中谷宇吉郎は語っていた記事を読んだ。顕微鏡で見た結晶の美しさに感動して雪の研究に取り組み、世界で初めて人工雪を作ることに成功した人である。四季の移り変わりに寄り添ってきた日本人の感性は、「天から送られた手紙」をちゃんと読むことができたようだ。いろんな雪にはそれぞれに味わい深い名がある。六角形の結晶の形から「六花(りっか・ろっか)」。天上界に咲く花を意味する「天花(てんか)」。風に舞う花びらに例えて「風花(かざはな)」。季節が進むごとに「初雪」「早雪」「冠雪」「名残(なごり)雪」「忘れ雪」。解けずに残れば「根雪」「万年雪」。細やかに降る「細(ささめ)雪」「粉雪」「小米(こごめ)雪」。ふわふわした「灰雪」、泡のようにはかない「泡雪」「淡雪」。丸い形の「玉雪」。雪片が大きなものは「綿雪」「牡丹(ぼたん)雪」。それが少し解けると「餅雪」「べた雪」。凍った粗い雪は「粗目(ざらめ)雪」。樹木にふんわり積もれば「綿帽子」。木の枝や軒先から落ちる雪は「垂(しず)り雪」。雪は「白魔」の呼び名もあるが、天からの手紙に目を凝らしてみたい。
1月21日(木)晴れ 4℃
今日は大寒 - 日脚が1日1分のび、もうすぐ立春!
きょうは「大寒」(長野野辺山-22.4℃)。今年は暖冬だと油断していたら、やはり四季の移ろいにあわせるかのように寒い冬になってきた。強い冬型の気圧配置が日本列島を覆い、まだまだ続きそうである。北海道では猛烈な風雪に耐え、首都圏では雪に弱い交通網が大混乱、と地域でさまざまな雪模様を見せている。来週の週末に予定している北海道旅行(札幌、小樽、函館)は大丈夫だろうかと多少気を揉む。吉田兼好は「徒然草」で<雪の面白う降りたりし朝>とつづり、信州の俳人小林一茶は<是(これ)がまあつひの栖(すみか)か雪五尺>と詠む。雪をめでる文化と雪に向き合う生活は、今もこの国を織りなしている。そして、この川崎の地では現在、積雪30cm。陽射しも出てきたので、家の周りの除雪を始めた。2年前の大雪の経験から、大雪の際は玄関・車の出口のみの除雪で、あとは無理をしないこととしている。「日脚(ひあし)」という言葉がある。昼間の長さを言うが、元日から1/31までに日没時刻が30分遅くなる。1日1分。わずかの時間を「畳の目ほど」「米一粒ほど」といって、待ちわびるそうだ。雪の深い東北で、夕方の明るさから近づく春を感じるのは、1月下旬が多いとも言われているが、大寒を耐えれば、もうすぐ立春(2/4)。
1月20日(水)曇り 3℃
60歳からの川柳 - 人生の味が染み付いて、物事の本質を見抜いている
街中は今回の大雪で道路の脇に残雪がだいぶ残っており、夕方になると寒さも増し凍り付きはじめている。そんな中、楽しみにしている全国老人福祉施設協議会が発表した「60歳からの川柳」をネットでアクセスしてみた。優秀賞は「何曜日?オレにあうたび訊く主治医」(男72歳)。認知症を疑われることに憤慨する気持ちと、ひょっとして自分にもそういう症状が出始めているのかもしれないという不安な気持ちが17文字に上手に詰まっている。入賞作品には「みな老人優先席は激戦区」(男68歳)「口喧嘩ミサイルがわり飛ぶ入れ歯」(女71歳)「病名の頭にどれも老人性」(男67歳)などが並んでいる。人生の哀歓が表れている。とりわけ心に響いたのは、特別賞の「老後って青春よりも長すぎる」(男86歳)。青春は短く、人生は長い。古くからの仲間が次々とあの世に旅立っていくのを見て「長く生き過ぎたのか」と自分に問うていて、長寿者の実感がこもっている。人は年齢を重ねると、世間を見る目が世知辛くなってくるが、物事の本質を見抜く目が養われてくるから、内容が濃く、深くなってくるのだろう。年配の方の川柳を読むたびにそんなことを考える。このような作品を見ると、人はだてに年齢を重ねてきたのではないことがよく分かる。人生の味が染み付いて、初めて見えてくる世界もあるのだろう。面白いというよりも、私もだんだん意味合いが理解できる年頃になってきている。
1月19日(火)曇り 4℃
使用期限をお金にも-新聞広告コンクールの最優秀キャッチコピー
今日、ある社長さんとの雑談の中でこんな話を聞いた。「使用期限をお金にも」。日本新聞協会が選んだ本年度の新聞広告コンクールの最優秀キャッチコピーである。今回のコンクールの本年度のテーマは「お金」。1181点の応募から広告制作会社に勤める方の作品が選ばれた。広告は時代背景を映しだしているが、お金に対して今の世の中が何を求めているのか思ってはいても、すぐに言葉には出てこない。私も今まで、考えもしなかったし、想像もしたこともなかった。いろいろと論議はあるが、現実をひとまず離れて、お金に使用期限を設ければどんな効果が期待できるのかちょっと考えてみた。期限前にお金を使わなければ紙くずになってしまう。それなら貯蓄を減らして家計は消費を増やし、企業は設備投資や賃上げにお金を使おうとする。そして使われたお金は、企業や家計に戻って再び投資や消費に出て行く。出ては戻り、戻っては出て行く循環が経済を回していく。しかし現実の日本経済はこの循環が滞っている。政治への不信感のためか、企業はもうかってもお金を使おうとせずにひたすらため込み、家計は生活防衛に身構える。。経済に好循環を取り戻すため、お金に使用期限を設けてでも使わせるべきだ、とのメッセージは経済界にかなりのインパクトを与えるのではないだろうか。遊んでいるマネーに実のある仕事を与える面白い発想だと感じた。皆さんはどう思いますか。
1月18日(月)大雪 2℃
大雪の中 ー 「無財の七施」を考える!
天気予報通り、朝から大雪で15センチ程度が積もっている。みぞれ交じりでとけるのも早いのではないかと思うが、今までの暖冬の分がまとめて降った感じである。今日、時間があったので友人Kさんから依頼された宗教関連のHPを作成しながら、お布施とは何かと考えてみた。今では一般的に、仏事の際の僧に対する謝礼の意味合いで使われることが多いが、仏教用語としての本来の意味はもっと幅広く、なかなか奥が深いことがわかった。他人に施し、与えること全般を意味する。施すものは金品に限らない。教えを説き、恐れや不安を除くことや、社会福祉的な活動も含まれる。『雑宝蔵経(ぞうほうぞうきょう)』という教典に収められた「無財の七施」は、財力が無くても布施はできると説いている。布施の種類を七つ挙げている。例えば「眼施(げんせ)」は優しいまなざしで人に接すること。そうすれば思いやりの気持ちが相手にも通じ、互いに打ち解ける。「言辞施(ごんじせ)」は優しい言葉で話すこと。「おはよう」「こんにちは」のあいさつでもいい。「床座施(しょうざせ)」は他人のために気持ちよく席を譲ること。今風に言えば、バスの車内や公園のベンチで、高齢者や身体の不自由な人、妊婦などに、「どうぞ」と席を譲るような行為がこれに当たる。興味深いのは「和顔悦色施(わげんえつじきせ)」だ。明るい笑顔で接することを指す。なるほど、笑顔によって周囲も自然に和むだろう。逆に険しい表情をしていると相手が気分を悪くする。悲しい顔では雰囲気が暗くなる。これらが布施だと言われてもピンとこないかもしれないが、暮らしやすい人間社会を築く基本であるのではないだろうか。世の中できちんと実践できるかどうかが問題で自分に問いかけてみた。
1月17日(日)曇り 4℃
長野バス転落事故 - 安全に背を向けた利益優先の激安競争!
長野県で起きたバス転落事故。スキーツアーの大学生ら14人が亡くなった。今春卒業を迎える若者が多く、未来を奪われた若者たちの無念さと、遺族の深い悲しみを思えば、いたたまれない。ニュースの記事をみるたびに、自分が親の立場ならどうだったろうと自分に問いかけてみた。運行会社のずさんな安全管理も衝撃的だ。調査が進むにつれて、運行ルートの記載漏れや必要書類の不備、出発前の点呼を実施しなかったことなど、安全運行のために必要な法令違反の疑いが次々に明らかになってきている。今回のスキーツアーは旅行会社が企画し、運行会社が輸送を担当した。近年、格安ツアーは競争が激化しているという。コスト抑制で利益を確保するため、しわ寄せが安全対策の軽視に及んでいるのではないだろうか。経済優先、利益優先の考えが安全に背を向けた激安競争を生み出しているのではないだろうか。日本社会のひずみでもあり問題の根は深い。法令は過去の事故を教訓に繰り返し今までも何かとなく見直されてきた。夜間の長距離運行に制限を設け、交代要員の配置を義務付けたりしている。出発前の点呼も導入された。しかし、ルールを改めたのに、また事故は起きた。今日、友人宅(光明寺)で護摩祈祷を行いながら、犠牲者に手を合わせた。
1月16日(土)曇り/小雪 2℃
「へそ大根」 - 次代へ引き継いでいきたい!
朝起きてカーテンを開けると粉雪が舞い、周り一面が白いベールで化粧を施した銀世界が広がっている。暖冬と言われているが、やはり適度な雪がちょうどよい。こんな中、青森の友人から便りが届く。「覚悟はしていても、年を重ねるごとに雪片付けはやはりしんどい。何度片付けても容赦なく雪が降り積もる日には、情けは無いのか、とお天道様に恨み節の一つも吐きたくなる。雪はぼたぼた、空はどんより。昼なのに薄暗い真冬の風景は、気分も陰鬱になってしまう」と。昨冬の青森へ旅行中に見かけた雪下ろしの光景を思い出す。老夫婦らしき2人。1人は屋根の上でスコップを動かし、もう1人は下で梯子を押さえていた。バイオリン弾きならぬ「屋根の上のスコップ掻き」のようで、お爺さん気を付けてと案じていたが、近くで見たら屋根にいたのはお婆さんだった。さすが北国の女性には恐れ入った。そして微笑ましい姿でもあった。そんな光景を思い出しながら、OHさん夫妻とともに「へそ大根」つくりをせっせと行った。今回はいつもの風乾器ではなく、宮城丸森町で行っているような大根の切り口に棒をさして、くし刺しを行い干していくやり方をすることとした。ちょうど、干し柿も終わり、そのあとに板材を加工して取り付けた、周りの白い世界に干し大根は湯気を上げながら、この凍てつくような寒さと風で水分が抜け大根の甘味が凝縮していく。干し柿やへそ大根、日本の先人達の知恵を次代へと食の味と保存方法をしっかりと実践しながら語り継いでいきたいと思う。
1月14日(木)晴れ 3℃
どんと祭 - 「365日の紙飛行機」を口ずさみながら
1年365日。一日一日を大切にしながら、夢に向かって進みたい。誰もが思うそんな希望を言葉とメロディーに託せば、時にそれは人生の応援歌にもなる。最近、心に染みる歌がある。AKB48の、その名も『365日の紙飛行機』。願いを乗せて風の中を進む。大事なのは距離ではなく、どう飛んだか、どこを飛んだのかなんだ、というメッセージにはツンとくる。思い通りにならない日は、明日頑張ろう―肩の力を抜いた優しいエールが丸まった背中をそっと押してくれるような気がする。この歌を思い浮かべらながら、今日14日「どんと祭り」に参加した。正月飾りを燃やし、一年の無病息災を祈願する小正月の伝統行事の「どんと祭」である。裸まいりには110団体で約3200人が参加し、顧問をしているS会社の仲間と一緒に、15時頃より広瀬通りの一番丁付近から大崎八幡宮まで約30人の仲間が練り歩く。会社として7回目、私は4年連続して参加した。今日はお天気に恵まれ、雪もなく日差しが注いでいるものの冷たい風が吹き、寒さが体に凍みつくようである。16時30分より境内の高さ4メートルほどに積み上がった松飾りやだるま、破魔矢に火を入れ、こうこうと燃えはじめた。燃え盛る御神火を浴びて今年一年、無病息災そして健康に生活できる幸せにできるよう手を合わせた。会社の若い人たちの懸命な頑張りはこの年になるとまぶしく感じる。人生の応援歌を一緒に口ずさみながら元気をいただいて、日々を歩きたい。
1月13日(水)晴れ 5℃
太宰府天満宮で梅が開花 - 春を目指す受験生ガンバレ!
昨日の夜から、何か思い立ったように書斎周りのPCや周辺機器の整理を行いながら不要なものを一気に片ずけた。なるべくデータ等は外付けのHDに転送しPC本体にはデータを残置しないように整理をかけ、なんかスッキリした気分になった。整理後、外に出てみると、木々の色彩が乏しいこの時季、目を楽しませてくれるのは、山茶花やツバキだろうか。深緑の葉の間から赤い花がのぞく。厳しい冬に耐えて咲く姿は凜とした美しさがある。ツバキを漢字で書くと「椿」で春の季語。しかし「春の訪れを告げる花」としては梅のほうがしっくりくるような気がする。学問の神様、菅原道真公を祭る福岡の太宰府天満宮でも先日、すでに例年より早く開花したニュースが流れている。神様にも助けてもらいたいと思いながら「春」を目指すのは受験生ではないだろうか。今週末には大学入試センター試験もある。これから2カ月は蓄えた力を発揮する受験シーズンである。今日はひとりで昼飯に寄った食堂で藍染め暖簾に白抜きされた人生訓を見た。定食が出てくるのを待つ間「うまいなあ、誰が考えたんだろう」と感心しながら、なるほどと納得してしまう。その後も店に寄るたび、読んでしまう。
「つもり違い十カ条」まず、
「高いつもりで低いのが教養」
「低いつもりで高いのが気位」で始まり、
「深いつもりで浅いのが知恵」
「浅いつもりで深いのが欲望」と続く。
このあと「人情」「面の皮」、「根性」「自我」と対で続き、最後は「分別」「無駄」。さて、残り六カ条がどんなつもり違いか分かりますか。もしわかった方はコメントにてお知らせください。
1月12日(火)曇り 4℃
マイナンバーカード - ポイントカードと統合???
「マイナンバーカードでポイントを統合しましょう」。高市早苗総務相が去る仕事始めで官僚に披歴した構想を、テレビのワイドショーが盛んに取り上げていた。それじゃまるで電子マネーと同じである。どんどん貯めて税金を払おうってことではないでしょうね?と疑いたくなる。年が明けてマイナンバー制度の運用が始まった。市町村役場の窓口では国民健康保険や児童手当の申請などに12桁の個人番号の記入が必要になった。しかし国民への周知やセキュリティー対策は未知数であり、肝心の通知カードさえ行き渡らず約1割は自治体に保管されたままだと言う。企業は従業員やその扶養家族の番号を集め、源泉徴収票などへの記載が義務付けられた。パートや短期のアルバイト従業員も対象になる。「余計な手間を」とつぶやきが漏れそうだが、運用するからには情報流出やプライバシー侵害に陥らないよう細心の注意が必要である。ところでポイントカードは今や花盛り。お買い物ごとに5倍、7倍、15倍なんてのもある。でも枚数が多くばらけてるから「マイナンバーカード」で一本化。確かに便利そうであるが、使うたびに個人情報流出がこわいのだが、高市大臣の思惑は便利さを強調したかったのだろうが、この方は本当にこの危険なことを現実に知っているのだろうか。そして、そのうちに「あなたのポイントが貯まっていますので課税といたします」。との野暮な話には展開しないのか心配でもある。
1月11日(月)曇り/粉雪 4℃
福が早速、やってきた - 新成人おめでとう!
年が明けて10日も過ぎ、やっと生活に落ち着きが戻ってきた。正月三が日は恒例ではあるが初詣、孫との対応、初売りなどで忙しかった。外を見ると久しぶりに粉雪が舞い始めている。2日間にわたる味噌つくり(大豆10kg)、倉庫やファームの片付けも終わり、今ようやく年賀状をじっくり読んでみている。昔の職場の同僚や親類、仕事上の取引先…。差出人はさまざまだが、年を重ねると学生時代の親友から届いたはがきに特別の感慨を持つ。年賀状のやりとりが続くだけで30年近く会えないでいる旧友もいる。「体が言うことをきかなくなってきた」「子どもが大学・就職へ旅立ち、さみしくなりました」。互いに、年齢を感じさせるひと言が目立つ。青春の一時期を共に過ごしただけに、文面に親しみと懐かしさを抱く。どこで、どんな偶然で出会ったか、どんな影響を受けたか。振り返ると、人と人との縁の不思議さが浮かび上がってくるものだ。昨日、福が来ますように手を合わせた成果が今日、早速”福箱”としておせんべいセットの福が訪れた。福とともに全国各地で成人式が行われている。新成人は多くの友人と顔を合わせ、久しぶりの再会に会話が弾み、会場は笑顔に包まれているだろう。今後は多くの出会いが待っている。多くの友人の会話や顔を突き合わせながらお酒を酌み交わし、新たな旅立ちを胸に秘め、大人の一歩を踏み出してほしいものだ。自分の40年前近くの成人式を思い出しながら、新成人に「人と人の縁を大切に!」とエールを送りたい。
1月10日(日)晴れ/小雪 7℃
大阪七福神の恵比寿 - 「えべっさん」
今日は朝からお日さまが拝め、朝日がとてもきれいである。今日も雪はなく新春を迎えたような感じである。今日10日、総本社の西宮神社(兵庫県西宮市)では、本殿への参拝一番乗りを競う「開門神事福男選び」、あの“福男レース”のニュースが流れていた。大阪七福神の恵比寿は左わきに鯛を抱え、右手に釣り竿を持っている。元々は漁業の守り神で、海から幸をもたらすと言われている。時代とともに商売繁盛や五穀豊穣の神として信仰されるようになってきた。大阪では「えべっさん」として広く庶民に親しまれている。この「えべっさん」の姿を見ていると、なんか微笑ましく頭をなでたくなるようで、見ているだけでも楽しくなる。このレースは年々参加者が増え、5000人が福男の座を狙って、開門と同時に猛ダッシュの姿はまるでアスリートのようでもある。大学陸上部の精鋭が首位ということだと、もはや競技の一種に近い。恵比寿は七福神で唯一、日本の神であり、神話の男神イザナギノミコト(伊耶那岐命)と女神イザナミノミコト(伊耶那美命)の間に生まれたヒルコノミコト(蛭子命)だとの説もあるくらいである。体が不自由なことを理由に島流しにされ、漂着先で福をもらす蛭子命伝承と、あの福々しく、堂々たる体格の釣魚翁の姿が結びついたとのことである。今年のモットーである「小欲知足」の精神で「福」が来るようにと朝日に向かい手を合わせた。
1月9日(土)晴れ/小雪 4℃
手前味噌つくり - 我が家、故郷の味!
我が家の味噌つくりをしながら、1月8日は元号が「昭和」から「平成」に変わった日だったことを思い出した。昭和天皇の崩御を受け、元号法に基づき午前零時で自動的に改元された。当時の小渕恵三内閣官房長官が墨書の新元号を示す様子は鮮明に記憶に残る。当初、候補には「平成」「修文」「正化」の3案が挙がったという。平成以外はローマ字表記が「S」となる。昭和と同じでは混乱をきたす。2案を退けた理由の1つとされる。中国の歴史書「史記」と「書経」が出典といわれ、調べてみると「内外、天地とも平和が達成される」という意味らしい。平和への強い思いを込めて名付けられた。しかし今、北朝鮮、中東等の世界の混迷は深まるばかりだ。「平成」に込められた思想が、世界中に届くことを願わずにはいられない。そして日本に目を向ければ国会論戦が始まった。環太平洋連携協定(TPP)対策、軽減税率、閣僚の政治とカネの問題―と、TV中継を見たが相変わらず、人の話を傾聴する姿勢もなく持論だけを押し通す安倍総理と野党とのむなしい空論の論戦が目立つ。その中で、東日本大震災や原発事故の論戦がほとんどなくなってきている。一日も早い復興と県民の心に寄り添う政策はどこにいったのだろうか。新春は、夢を新たにするのにふさわしい時季でもある。私もこの年齢になっても大きな夢や小さな夢をワクワクしながら追いかけたい。(↓秘伝豆5kg,麹5.5kg,塩2kg配合↓)
1月7日(木)曇り/小雪 5℃
7日は七草 - 豆腐、みそ、納豆の大豆タンパク3兄弟でパワーを!
今日7日は「七草」。「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」。の7種の春野菜、野草を入れた粥を食べると、邪気を払って万病を除くとされる。年末年始の宴会や、味の濃いお節で疲れた胃腸を調整する意味もある。日常を取り戻すための先人たちの工夫といえる。地域や家によって具材も変わるが、我が家はその中にすりつぶした納豆やみそを加え、おいしくいただいている。この納豆は、古来から日本人に好まれ、昔、納豆を「大豆チーズ」という表現で諸外国に翻訳して栄養価を訴えた逸話も残っている優れものでもある。豊富なタンパク質を含み“畑の肉”とされる大豆。「豆腐、みそ、納豆は大豆タンパク3兄弟」とも言われている。今週末には我が家でも秘伝豆の大豆で味噌つくりを開始する。手前味噌ではあるが我が家の伝統の味でもあり、次代に残したい郷土の味でもある。そして7日までが「松の内」とされ、門松やしめ飾りもきょう限りということになる。暖冬ではあるものの、小寒が過ぎて寒の時季。冷える日の食卓で、熱々とした大豆の食品で栄養をつけ温まりたいものである。
1月6日(水)曇り 7℃
「小寒」 - 通常国会も始まった!
きょう6日は二十四節気の一つ「小寒」。寒の入りで、これから約1カ月が一年で最も寒い時季とされている。最近は3月下旬~4月はじめのぽかぽか陽気が続いている。しかし、これからが本番であり、日中と朝晩の寒暖差で体調を崩さないよう注意が必要であると思っている矢先、パートナーは風邪でダウン。私は整腸剤等の薬をもらいに今日は仲良くMクリニックに出勤した。待合室でTVニュースをみていると日本株価は一時600円超下落。過去2番目に大きい下げ幅で、日本経済の先行不透明感が拭えず、NY株も大きく下落していた。アメリカがくしゃみをすれば、日本は「風邪をひく」あるいは「肺炎になる」といわれる経済関係。もう自力で株価上昇は望めず、米国・中国経済に右往左往している日本経済である。そして安倍首相は開会前に年頭会見に臨み「通常国会は未来へ挑戦する国会だ」と語っていた。池井戸潤さんの小説「下町ロケット」の名せりふ「挑戦の終わりは新たな挑戦の始まり」を引用し、「新しい国造りへの新しい挑戦を始める年にしたい」と「挑戦」を何度も繰り返している。政策を決めて実現するのは政治家の仕事だが、国民の疑問に答える謙虚さに欠け、押しの一手の強引さが特に目につく。国民の理解が深まらないのに強行採決された安保関連法や、新たな挑戦と位置付ける1億総活躍社会、軽減税率制度など丁寧な説明を聞きたい課題は多い。会期は6月1日まで150日間。バラマキのおいしい政策は選挙前、財源再建等の重要な政策は先送り。この手法を我々もきちんと見極めたいものである。
1月5日(火)晴れ/曇り 9℃
健康で喜怒哀楽の暮らし - 未来への光明!
朝5時からNHKラジオ「マイあさラジオ」を聞いていると、宮城県多賀城市の方からこんな投稿があった。「お便りで家族、子や孫とお正月団らんや孫の自慢話の様子の話を聞いているとうらやましくなります。私の孫(11か月)は高度障害で年中病院の中での生活で、これからもずっとずっと続きます。。。。」涙ぐむ話であった。そうすると早速、フォローのお便りが届いた。「いろいろな立場や事情のある方々と喜びや悲しみ、苦しさを共有しながらリスナー同士で分かち合いましょう。いっぱい愚痴ってください。でもとにかく前を向いて。。」と。さすが気の利いたフォローである。正月早々、どの家庭でも健康で喜怒哀楽の暮らしを送れることが、いかに素晴らしいことであるかを自覚させられた。正月といえば、青空が思い浮かぶ。たこを揚げた少年時代の記憶がよみがえるためか。勢いよく大空に舞った瞬間の手応えと喜びは、年を重ねても忘れることはない。高く揚がるほど、さらに上方を目指す。夢も大きく広がった。男子の健やかな成長や厄を「飛ばす」の願いなどが込められ、たこ揚げは年始の風物詩に定着した。空を見ることが体に良いとして一年間の無病も祈願した。人は上を向くと、不安や悩みが頭の中から一瞬消える。背筋も伸び、生気を取り戻す。朝食前でも、家族が寝静まった後でもいい。1日に1回は空に顔を向け、風を感じたい。すがすがしい青空や星空ばかりではない。雪や雨の日もある。今を実感しつつ、明日に希望を持つ。未来への光明が見えるのではないか。
1月4日(月)晴れ/曇り 10℃
駅伝は人生と似ている - 人生は片道切符!
きょうから官公庁はじめ多くの企業で2016年が始動する仕事始めである。いつも楽しみにしている新春恒例の箱根駅伝を制したのは青山学院大で、2年連続の快挙である。原晋監督のキャッチフレーズ、これがおもしろい。昨年はワクワク大作戦、今年はハッピー指数大作戦。走っている選手に幸福度を問い掛け、口にさせる。一見とっぴな手法だが、なんのことはない、選手をほめて育てる指導だという。しかし、これが難しい。欠点を指摘するよりどれだけ忍耐が必要か。そもそも長所と欠点は背中合わせ。どちらを口に出すか。駅伝は人生と似ている。たすきを受け取れば、立ち止まることなく走り続けなければならない。気象、体調、駆け引き。その時々の状況に応じて、いくら苦しくても後戻りできない。走りながら考える。そして今年の3月11日で震災から5年の節目もやって来る。ただ、あの日からの歳月は立ち止まりたくても、無情の時が流れた。その延長線で被災地の今を思うと、5年という時間軸になんの意味があろうか。それでも生きている限り、前を向くしかない。「足らず」を口にするより希望を見いだし走り続けながら考えるしかない。人生は片道切符なのだからと改めて思いながら、仕事始めの今日、背筋を伸ばして、気持ちを新たにした。
1月3日(日)晴れ/曇り 12℃
「獺祭」- 進取の精神に学びたいものである!
今年のお正月に家族で日本酒の「獺祭(だっさい)」をいただいた。「獺祭」のこの言葉は最近、日本酒の人気銘柄として人気が高い。特にニューヨークやパリなど海外で成功した日本酒として評判でもある。蔵元は山口県の旭酒造。経営危機にあった小さな酒蔵だったが、高品質の純米大吟醸「獺祭」の開発を軸に再建を図った。IT技術を取り入れるなど、既成概念にとらわれない 大胆な経営改革を進めた蔵元でもある。「獺祭」と言えば、明治の文人”正岡子規”を思い出す。子規は自身の居を「獺祭書屋(だっさいしょおく)」と名付けた。子規の命日を「獺祭忌」ともいう。もとは詩文を作るとき、多くの参考書を並べちらかすことを意味する言葉でもある。獺(カワウソ)は捕った魚を岸に並べておく習性があり、魚を祭るように見えることにちなんだ言葉という。長く病床にあった子規は、手の届く範囲にあれこれ書物を広げていたのではないかと想像する。旭酒蔵の桜井博志社長はこの銘柄に子規の革新性にあやかりたいという決意も含ませたという。難しい漢字で「なんて読む?」と目を留めてもらう効果もあるが、変革で新しい時代を切り開こうという「獺祭」の言葉に込められた進取の精神に学びたいものである。どんな局面においても進化を忘れずに前向きに生きたい。
1月2日(土)晴れ/曇り 8℃
2016年がスタート - 「四季の無言歌」の境地に!
冬の朝に違いはないのに、元旦はやはり特別な気分になる。2016年がスタートした。新春の清々しい空気に包まれ、家族や仲間、そして読者の皆様の今年1年の健康と平穏、繁栄を祈念する。今年の正月は4泊5日にわたり、東京にいる子供や孫の相手で少々疲れ気味である。特にパートナーは本日、帰京した子や孫との対応で疲労と怠惰感が押し寄せダウン寸前でひと休み中である。暖かさに誘われて近くの公園に出かけると、よく手入れされた花壇がある。今、目にするのは白いキクのような花弁と、色とりどりのパンジーがこの暖かさにつられるように咲き誇っている。みずみずしい葉の間からは、そろそろスイセンの花が顔を出そうともしている。真ん中に、葉を落としたケヤキがすくっと立っており裸になりながら悠然と風に吹かれている。ある一冊の本を手にした。自然を愛した作家串田孫一さんが著した「四季の無言歌」である。山の中で感じ取ったもの、胸に浮かんだことをつづっている。その文章の中に「時々考える。明日のこと、明後日のこと、そしていよいよ霧に濃く閉ざされた先の先のこと」と始まる。せっかく山を歩いているのに、そんなことを考えては不安を覚える。そして山の木々の表情に目をやる。「四季の巡りを、暑い寒いと騒ぐこともなく、宿命をあれこれ想って歎くこともなく、風に吹かれ雨に濡れながらそれを厭わない見事な姿ではないか」。人間だもの、不安になれば考え込んでしまう。暑い寒いと騒ぎ、あれこれ嘆くこともしばしば。それでも木々の立ち姿に憧れ励まされながら歩む。山を越え谷を巡り、ぼちぼちと。まさにこの境地を思い浮かべながら今年も元気に過ごしていきたいと思う。