■2014 活動日誌11月■
季節の日々の移ろい、自然に中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴ってみました。おつきあいください。
11月30日(日)小雨 10℃
さまざまに人生を咲かせた顔、顔、顔。今日は久しぶりに小麦の会のメンバが一堂に集まり収穫感謝祭の日である。みなさん還暦を過ぎた面々であるが、面白い。見栄もロマンスもすっかり影を潜め、もっぱら去来する懐古談ばかり。先立つ年齢の割に若々しい面々、年下世代でもちょっと老け顔だなぁと。ともあれ追憶にいざなう一面に違いない。あれこれ井戸端会議が尽き次第に実感が増してくるのが、物忘れの不安である。「あれ」や「それ」の段階はとっくの昔。何かの用事で部屋を移る際に考え事をしていると、何をしようとしていたかが思い出せないことも。加齢とともに脳の機能は低下する。防ぐ手だてとして、頭を使うことや食生活、運動などなど。。。。感動や達成感の大切さが大事であるという人もいる。私は最近、仕事も私用、やるべきこと等を含めて、すべてノートに記入して、済んだものは赤ペンでチェックをいれるようにしている。筆記方法の工夫もあるが、まずは長続きするように、自然体で箇条書きしながら、書くことも忘れたならどうしようと考える今日この頃である。でも考えたらストレスがたまりそうである。
11月28日(金)晴れ 13℃
11月もあと3日、年の瀬も間近となって何かと多事多忙の時候である。「時間が足りない」「もう少し時間があれば…」と、ついつい泣き言が口から出てしまう。しかし教育学者の外山滋比古さんによれば、忙しい仕事を持つ人はきっちり約束の時間を守る。逆にヒマな人は忙しそうにして、しばしば時間に遅れるという。古いことわざに「田舎の学問より京の昼寝」というのがある。田舎の学者は時間があるため朝から晩まで目いっぱい勉強できる。しかし都では何やかや俗事が多い。忙しくて学問一途とはいかない。だから時間をだらだら空費せず、効率的に手早く勉強しようと心掛ける。思いがけずヒマができ昼寝でもしようとなる。それが真意らしい。「本当に忙しい人は工夫して時間を捻出し、ヒマな人ほど多事多忙を口説く」と外山さんは言う。さて師走の足音も聞こえ始め、冬支度や年越しの準備が待ち構えている。加えて今年は総選挙まで行われる。慌ただしさに気分もふさぐが、「時間がない」という言い訳は通じない。ヒマは自分の工夫次第であると自分に言い聞かせているが。。。。。。
11月27日(木)晴れ 14℃
今日は昨日の寒さとは裏腹に小春日和の暖かい日であった。朝、川崎町NPO仲間の午後からの告別式に間に合わせようと急いで写真集を作ろうとした。ところが愛用しているプリンターに電源を入れた途端、「ピー、ピー」とエラー音が鳴った。またインク切れかと思ったら、液晶パネルにはやはり残量が近いとのメッセージ。パソコンとともに急速に普及したインクジェット式プリンター。今では1~2万円で購入でき、文書や写真を個人で簡単に印刷できる便利さが受け、我が家でも必需品となっている。しかし使えば使うほど、家計を圧迫するのは困りもの。純正インクは1本千円ほど、全色セットでメーカ品で5千円前後とかなり高い。1色でも残量不足になると作動しなかったり、黒色だけを使っているのに他の色の残量表示も減っていくのは、メーカーを潤す機能のようにも思える。そこで互換性のある3割ほど安いインクカートリッジを使用しているが、入れ替えた途端に「純正品ではないので機能は保証できません。それでも使いますか?」とのメッセージ。ここまでメーカーが顧客の囲い込み作戦を展開している事には恐れ入りましたである。家庭普及に伴い、街の印刷業者は減少の一途という。年賀状印刷の受注数も先細り傾向にあるが、それでも年末は書き入れ時。さらに今年は降って湧いた衆院選で、投票用紙やポスター、チラシの注文が殺到。うれしい悲鳴を上げているらしい。そろそろ年賀状のシーズン。インク消耗量を減らすため誤字・脱字の間違いがないよう、注意をしながら“わが家の印刷屋さん”を使おうと思っている。
11月25日(火)小雨 10℃
学生時代、友人らと仙台市内の喫茶店によく通った。コーヒーとピザトーストでいつまでも粘ったものだ。全国の喫茶店の数がピークだったのは昭和50年代半ばで15万軒以上もあったそうだ。♪訳もなくお茶を飲み話したよ♪はヒット曲『学生街の喫茶店』だが、歌詞のように誰もが気軽にコーヒーを飲み、雑談ができる居心地の良い空間を当時の街の喫茶店は提供してくれた。そんな街角のオアシスが苦境に立っている。個人経営の喫茶店は今や全国展開するチェーン店の影響や経営者の高齢化が響いている。こうした中、「喫茶店は大事な情報交換の場でいこいの場でもある。多くの人とのホットした会話から生まれるヒント、情報交換は捨てがたいものがある」。我が家のコーヒーはやまやの「スペシャルブレンド豆」でリーズナブルで香り・味もよく、お気に入りのひとつでもある。我が家にいらっしゃるお客様もおいしいと言ってくれ、悠々コーヒーとネーミングしている。再び多くの人が喫茶店に集う―そんな昔のような活気ある街への再生を我が家で実現できればいいなあと思っている。
11月24日(月)晴れ 13℃
落ち葉を踏みしめて歩くとカサコソ音がする。家の周りの農道をウオーキングに勤しむ人を見かける。小春日和の下、“婦唱夫随”で健康づくり散策に汗を流している。11月22日は「いい夫婦の日」。ドラマでいえば、NHK連続テレビ小説『マッサン』の主人公夫婦が思い浮かぶ。国産ウイスキー造りに生涯の夢を懸け、スコットランドから嫁いだ妻エリーと共に二人三脚で“北風”に立ち向かう。視聴率も含めて国民的人気を呼んでいる。〈♪なつかしい人々 なつかしい風景/その総てと離れても あなたと歩きたい〉。自作の主題歌『麦の唄』を中島みゆきさんが歌っている。毎朝、心に染みる詞と歌声に元気をもらっている。今日は朝早くから、干し柿作り。鳥に食べられないようにと念入りにネットを掛けて、川崎の澄み切った冷たい風にさらし、正月頃には食べられそうであり楽しみであるし、この風景が我が家の正月近しの印でもある。そして、ファームに出かけ、悠々ハウス(ファームの小屋)の細部の仕上げ(雨水タンク取り付け、風よけ)を行った後、管理機、一輪車、農業用小道具、肥料等を格納し、ついに完成しました。多くの友人の協力とアドバイスをいただき、そしてものつくりの楽しさを味わうことができ満足である。夫婦一緒になって「マッサン」と同様に〈麦は泣き 麦は咲き 明日(あした)へ育ってゆく〉となりますように。。。。
11月22日(土)晴れ 15℃
今日は小雪。しかし小春日和で思わずコートも脱いでしまうほどの暖かさである。阿武隈川沿いの畑、小高い山々の斜面が熟した柿で朱色に染まっている。あんぽ柿で知られる伊達市梁川町五十沢(いさざわ)の友人宅へ10人の仲間と柿採りへ出かけた。この地区も久しぶりに華やぎの季節を迎えた。あんぽ柿発祥の地でもある。原発事故による放射線量の問題で2年間、加工自粛を強いられてきた。昨年からモデル地区に含まれ、生産を再開した。「地域に活気が戻った」と友人そして土地の人は言う。日中は暖かさも増し、仲間とのにぎやかな会話が弾む。この地区にある創立141年目の五十沢小では、伝統行事の「あんぽ祭り」が開かれた。36人の全校児童が目を輝かせ、住民からあんぽ柿作りを教わったという。五十沢では硫黄による薫蒸方法で、あんぽ柿の製法を確立して広めたという。五十沢小学校の校歌に〈秋は赤いよ 畑のかき あれが干し場の かわら屋根 たれか呼んでる 声がする きょうもこの手で 働こう〉。の一節がある。伝統の味は次世代の小さな手に受け継がれていってほしい。
11月20日(木) 晴れ 10℃
家の周りの田畑は霜の白いじゅうたんを敷きしめたようである。今年一番の冷え込みであった。スーパーのチラシを見ると、「ボジョレ・ヌーボー20日から販売」と活字が躍っている。フランス産ワインの新酒が、きょう午前0時に解禁された。販売開始は毎年11月の第3木曜(各国の現地時間)と決まっている。日本は時差の関係から先進国で最初に解禁されることもあり人気が高いらしい。今日で悠々ハウスを完成させようと、パートナーと朝8:30より悠々ファームへ出かけ、ラジオを聴きながら作業開始。こちらは地理的に山形放送が入りやすいみたいである。ブルーベリーの移動やら工具・部材の準備と段取りを始めた。パートナーもだいぶ慣れてきて手際よく動いてくれ感謝である。合板材の壁の設置、ビスの打ち付け、雨水用の軒樋の設置、支柱の打ち付け、雨水タンクの設置と何とか完成した。細部の仕上げは残っているものの何とか恰好はついてきた感じである。心配してMさんやOHさんも訪れてくれ激励をいただきありがたいものである。今回は設計図面より部材を算出したことより、ほとんどの部材を使い切り効率的でリーズナブルな小屋である。応援いただいた方を呼んで竣工式でもやろうかとも思っている。終了後、茜色に染まった夕陽の蔵王連峰が完成を祝ってくれているように思えた満足の一日であった。
11月19日(水)晴れ 10℃
今日は冷え込んだ。仙台では初霜・初氷を観測した。いよいよ冬間近である。今日はパートナーは胃カメラ検診へでかけ、私はパスポート切り替えで県庁へ出かけた。今年も残すところ1カ月半余。時の流れが速すぎるのか。日本人がせっかちなのか。毎年のことながら一線を退いても何となく周囲にせかされる。街中を歩くと、せかされる雰囲気が漂いはじめている。書店に来年2015年用の手帳が並び始めたのは先月初め。1年をゆっくり振り返る間もなく来年のスケジュールを書き込む。そこに抵抗感も覚える。11月に入ると街にはクリスマスの装飾。まだ紅葉の秋も味わっていないのに。そう閉口しているうちに年賀状の申し込み、忘年会の案内、タイヤの履き替え、野菜の冬囲い …と。午後からは東北大学へ出かけ東北復興セミナー「変わる、挑む東北の食産業」と題して舞台ファームの「針生社長」、山元町いちご農家GRA「岩佐CEO」、ヤフー「須永部長」、日総研「三輪さん」、宮城大学「森田准教授」のプレゼン、パネルデスカッションを聴講した。生産+加工+経営+戦略+流通のセットで持続可能な6次産業化を目指している。工夫次第で農業を魅力ある産業へ、国民から共感される産業へと挑戦する力強い話を聞き新しいビジネスモデルを考えてみたくなった。広瀬川沿いを歩きながら、私の心の中にちょろちょろした残り火があるのを感じた一日であった。
11月18日(火) 曇り 11℃
俳優の高倉健さんが10日午前3時49分、悪性リンパ腫のため東京都内の病院で死去した。83歳だった。奇しくも2009年の11月10日には、高倉さんと同じく国民的俳優の森繁久弥さんが 96歳で、また2012年の同日には森光子さんが92歳で死去している。3人とも歌舞伎を除く 演劇・映画・放送分野の俳優で、これまで4人しか贈られていない文化勲章の受章者であり不思議な縁が感じられる。ご冥福をお祈りいたします。とにかく残念である。涙・涙・涙。。。。この日誌を書きながら、安倍総理が記者会見で、21日解散、そしてその理由について語っている。聞いていてあきれ返ると同時に腹が立つ。まさしく自己都合、自分勝手な解散である。何度も言うが、この選挙で税金が600億も使われる。本当に無駄使いのお手本でもある。「自民はこりごり、民主にはガッカリ、新興政党はわけが分からない」「投票先を判断できない」。なんでこんな国になったのだろう。改めてお坊ちゃま総理なんていらない。高倉健さんのようなボスの出現を待ち望みたい。
11月17日(月)晴れ 11℃
会場の旭ヶ丘にある青年文化センター周りは晩秋を彩った街路樹の紅葉が次々と散りはじめている。寒気をまとい、葉を舞わせて吹く風が、季節の移ろいを感じさせる。今日「HEART TO HEART」(東北放送ラジオ第2土曜日19:00~)の公開放送に参加した。この番組はクリエイタデレクターの箭内道彦さんが東日本大震災の被災地へと赴き被災地で希望の種く人々と語り合う月1回のスペシャルプログラムです。今回はTBCの藤沢智子アナ、女川さいがいFMの さん、ライブゲスト片平里菜さん、ロンドンオリンピック銀メダリスト千田健一(フェンシング気仙沼出身)を迎えトークを通して震災を振り返り、現状を語り合った。時間軸とともに薄らいでいく震災の記憶をいかに継続して次世代へ語り継ぐことの大事さを思い起こされた。私自身も喉元過ぎれば。。。。。。とならぬようにと自分に言い聞かせた。世間ではいきなり解散風が吹こうとしている。東日本大震災の被災地は4度目の冬を迎える。思うように復興が進まず、今も仮設住宅で心細い思いを募らせる人たちがいる。そんな中、衆院選は震災後2回目となるが、政策論議の中で復興の道筋をしっかり見据えてほしい。雪の便りが聞かれるようになった。厳しい経済状況の中で600億近くの税金が選挙で使われる。この一部でも被災地に回せないものかと思う。不毛な選挙はやめてほしいと切に思う今日この頃である。尚、この番組はTBCで12/13(土)19:00から放送される。
11月16日(日)曇り 13℃
悠々ファームにて、蔵王連峰を眺めるとホットすると同時に普段の生活に戻ったなあと、その心地よさが何とも言えないくらい幸せを感じる。やはりこの場所が大好きである。悠々ハウスに管理機を置く場所を整地したり、雨どい、壁をどのようにしようかと思いめぐらす。隣ではパートナーがせっせと草取りに追われているが、うれしそうにも見える。一汗かいた後、午後からは「第九コンサート」へ出かけた。東北文化学園大学主催で今年で4回目である。指揮 飯森範親氏による仙台フィルハーモニー管弦楽団、東北管内大学合唱団をはじめ約300人が演壇に上がり、ベートーベンが苦悩を乗り越えて完成させた希有の名曲<第九番ニ短調「合唱」>を歌い上げる。気持ちも高ぶり心身共に、思わず前のめりになってしまうが、私たちに歓喜を与えてくれるようだ。生のコンサートはいいね! 音楽は別世界に誘い込んでくれて別次元の空間に身をおき、心を震わせてくれる。なんか疲れも吹っ飛び、元気をいただいたような気がする。晩秋のこの時季、「釣瓶落とし」というが、夕暮れが随分急ぎ足になったが、心の中には 夕焼けの茜色が鮮やかに映し出され心に染みるようであった。
11月15日(土)曇り 10℃
紅葉の名残を映す蔵王は褐色と黒緑で染まっているが、その稜線が白を一段と際立たせ、コントラストが美しい。初冠雪から2週間余り。里も初雪が近いような寒さである。10日に来仙した孫との遊びも今日でいよいよお終い。孫と遊んでいろいろと教えられた。自身の子ども時代を振り返れば、近所の大人らと触れ合う機会はずいぶん多かった。寛容な空気の中、見聞きするさまざまな物事が好奇心の扉を開いた。地域に育てられたともいえる。今の子どもはどうか。大都市を中心に、遊びに興じる声などをめぐり地域でトラブルが相次いでいる。住民の苦情を受け、外遊びの制限や保育園新設の断念、裁判になったケースもある。「子どもの声が騒音」なら寂しいと思っていたら、良好な関係を築いた例がテレビで紹介されていた。保育園建設の計画段階から住民や園関係者が参加し、力を合わせて問題点を改善して信頼を築いた。「子どもの声がしない町に未来はない」と話す住民の言葉が印象深い。きょうは「七五三」。思いやりと対話を“潤滑油”に、ぎすぎすせず子どもを育む環境を整えてあげればと思う。
11月13日(木) 小雨 13℃
今日は朝から時雨模様だが、空を見上げると、晴れ間から虹がかかっており、いいことがありますようにと思わず手を合わせた。春一番から木枯らしまで、日本列島には季節ごとに強い風が吹くが、春風とか薫風といえば気分も穏やかになるが冬を迎えようとして暴風ならぬ解散風が吹き始めた。永田町の政治家たちが巻き起こす人為的な風だが、一気に勢力を増し、気が付けば衆院議員全員の地位を吹き飛ばしてしまう。永田町から離れた場所にいると、一体、何のための解散か、と首をかしげたくなる。安倍政権の経済浮揚策は大企業を潤したが、庶民の懐には関係なく、税の負担増、物価高だけがのしかかる。再度の消費税引き上げには展望が開けず、地方は疲弊するばかり。原発再稼働に異論を唱える人も多い。鳴り物入りで登用した女性閣僚は相次いで辞任、政治とカネの問題にも批判が集まっている。そうした難題を解散で棚上げし、新規まき直しを図ろうというのだろうか。それとも任期半ばのこの時期に仕掛けるのは、野党の準備の遅れをついた「いまなら勝てる解散」とでもいうのだろうか。選挙で500~600億のお金がかかる。国民1人あたり816万の借金を抱え、財政再建、定数削減はどこに行ったのだろうか。目先の党利党略だけが先行し、政治家として国家を背負う自負があるのだろうか。
11月12日(水)曇り 12℃
孫の絵本にある桃太郎や浦島太郎の絵の中に、綺麗な赤いサンゴが描かれている。今、中国や台湾では富裕層の間でサンゴブームが起き、特に縁起物の赤サンゴに人気が集まっているらしい。“原木”1キロ当たり1千万円近い高値で取引されているというから驚く。小笠原諸島周辺で中国漁船によるサンゴ密漁が横行し、日本漁船の漁具が壊されるなどの被害も出ている。政府は中国側に防止を要求しているものの、実効ある動きは見えない。かつてサンゴの一大産地は地中海だった。イタリアでは彫刻を施して輸出し、それが日本にも入ってきた。地中海では乱獲や海底地震のために激減し、代わって1877年ごろから日本近海で漁が盛んになったという。サンゴは鉱物と思っていたが実は生き物。極めて成長が遅く、乱獲は絶滅につながる。これまで国内では保護を図りながらの漁が続いてきた。サンゴの天敵はオニヒトデが有名だが、一番の敵はもうけのためにはルール破る経済大国2位の国であることは間違いない。
11月11日(火) 曇り 15℃
チビッコギャングが来仙し、連日いそがしい思いをしている。朝起きてから夜の寝静まるまで戦いが続く。子育てはこんなに大変だったのかと改めて思う。立冬もすぎて寒さも増してきたが、鍋料理がおいしい季節になった。魚ちり、鶏の水炊き、湯豆腐と鍋の主役選びは楽しいが、不動の脇役は白菜の右にでるものはない。今年は豊作で品質もよさそうである。漬物でも親しまれる白菜が日本に入ってきたのは意外に遅く、明治の初めのことだ。調べてみると、当時、中国は清国の時代で、山東半島で新政府の農業調査団の目にとまり、種を持ち帰った。日清戦争も白菜の国内普及に一役買った。兵士の多くは農家の出身で、かの地で白菜のおいしさと実の大きさに驚いた。復員後、全国各地で白菜の栽培面積を広げたのだという。白菜といえば、お隣の韓国のキムチが思い浮かぶ。冬が寒くて長い韓国では、ビタミン類を補給してくれる冬場の野菜の保存食として欠かせない。焼き肉の付け合わせにもなる。その漬け込みが、間もなく韓国各地で始まる。「キムジャン」とも呼ばれている。韓国のキムチ文化は昨年、日本の和食と並んでユネスコの無形文化遺産に登録された。日韓関係もいまひとつであるが、伝統の食文化は大いに大切にしていきたいと思う。
11月9日(日)曇り&小雨 15℃
昨日は元会社のOB会でなつかしい諸先輩との昔話に花が咲いた。私の田舎暮らしに興味津々でお日様と土の匂いにあこがれている様子でもある。特に薪ストーブそして再生エネルギーの話が延々と続いた。再生エネルギーと言えば、九州電力川内原発1、2号機の再稼働に鹿児島県知事が同意した。年明けにも、再び運転が始まるのだという。「福島の原発事故の全容も解明されていないのに、なぜ動かすのか」。事故に備えた対策が必要な原発の半径30キロ圏は、川内原発で9市町に及ぶ。人口約22万人。細部まで詰め切れていない自治体が多く、避難計画に「机上の空論」との批判がある。果たして再稼働を認めてもいい状況なのだろうか。お金優先で決まってしまう。命とどちらが大事なのだろうか。政治家は100年先まで責任を持てるのだろうか。でも、有数の雇用の場が開店休業状態なのである。住民の複雑な感情は容易に察せられる。「地元には仕事が少なく、原発が止まってから乗客も減っている。早く再稼働してほしい」と薩摩川内市のタクシー運転手は言う。地方の窮状を見透かすように展開されてきた原発政策。一方で東京一極集中は進む。このままでは100年後、残っているのは原発と東京だけ、宮城「県」の姿は消えているのでは…。そんな未来が見えてくるようだ。
11月6日(木)晴れ 16℃
朝晩、だいぶ冷えるようになってきた。人間は気温の変化に敏感で、温度の上昇または下降に応じて売れる商品があるらしい。例えばかき氷は最高気温32度以上で、逆におでんは最低気温18度以下で売れ始める。きのうの朝の気温は7℃で、日中も17℃度前後だった。それから察すると、多くの人がおでんや鍋物、シチュー、日本酒が恋しくなったに違いない。人間に限らず、植物も気温に反応する。その一例が日本の秋を象徴する紅葉だ。最低気温が8度を下回ると木々が色づき始め、3週間ほどで見ごろを迎えるらしい。大ざっぱに言えば、昼と夜の気温差が激しくなる晩秋、タンパク質が分解されアミノ酸に変化する。さらに葉緑素が消失することで、赤や黄の色素が目立つ。それが山々を染める紅葉や黄葉だという。日本の紅葉は欧米に比して色合いが多彩で、そろそろ里山でも本格的な紅葉シーズンだ。その中、PC故障修理(HD故障)やら悠々ハウスの屋根の設計に一日中追われた。でも何か楽しい。PCの故障を切り分けたり、分解したり、部品を取り換えたりと。屋根の設計ではイメージを思い浮かべ部材寸法を割り出す。明日は部材の調達にでかけ明日中には完成したいと意気込んでいる。
11月4日(火) 晴れ 18℃
ネットでニュースを見ていたら、旅行予約サイト・楽天トラベルが旅行好きたちに「おすすめローカル列車」アンケートを行ったら、五能線が1位に選ばれた。アンケートで五能線は総数の4割も獲得した。全国からこれほど熱い視線を注がれているとはうれしい驚きでもある。今年9月に旅行したところで何かうれしくなった。白神の美しい山並みを背景に海岸すれすれを走るダイナミックな景観が人気の要因となっている。観光列車「リゾートしらかみ」での津軽三味線の生演奏や津軽弁の素朴なアナウンスも魅力に拍車をかけている。そして自然そのままの素朴さも魅力であり、ローカル駅のほのぼのとした人情が伝わり心が癒やされるような気がする。作家太宰治は終戦前年の春、五能線で木造から深浦へ向かった。列車は途中から日本海の海岸沿いを走る。「もうこの辺から、何だか、津軽ではないような気がする」。車窓からの西海岸の印象を小説「津軽」にこう書いた。津軽特有の「要領の悪さ」がないというのだ。「すべて、充分に聡明である。所謂、文化的である。ばかな傲慢な心は持っていない」と表現している。まさしく東北らしさが残る原風景そして故郷を思い出す郷愁をもちあわせている五能線である。「小さな旅」コーナーでも紹介しているのでウオッチしてみてください。
11月2日(日)晴れ&雨 19℃
店頭や街角でオレンジ色の飾り付けが目に付くようになった。カボチャをモチーフにしたランタンで、西洋から伝わる風習で「ハロウィーンパーティーを」と誘ってくる。クリスマスやバレンタインには及ばないものの全国的に行われている。魔女やお化けに変装する楽しみ方もあり、バルーンフェスタの前夜祭でも仮装パレードが目を引いた。由来はケルト人が新年を祝う習わしで、ケルト人にとって元日は11月1日で、10月末日が1年最後の日であった。この晩は死者と生者の世界の境界がなくなり、死者の霊が家に帰ってくると考えられていた。クリスマスの親戚ぐらいに考えていたが、大みそかとお盆が一緒に来るならお祭りのような扱いでもある。カボチャのランタンも悪霊を遠ざける意味が込められているらしい。使うカボチャは日本人が食べる品種と随分違うもんである。今日は青根地区の野菜仲間での収穫祭。午前中から暑い陽射しが照り付ける中、山形風芋煮(牛肉、醤油味)で今日も昨日に引き続き、おいしくいただきました。外来のイベントに負けじと日本伝統の芋煮会を楽しんだ。気がつけばハロウィーンも芋煮会も秋の彩りとして、歳時記に仲間入りしてもいいのではないかと思う。
11月1日(土)小雨 17℃
蔵王連峰そしてお隣の山形の鳥海山、月山、朝日連峰でも初冠雪が観測された。郷土の山々は花嫁のように、錦の衣装と角隠しをまとって艶やかな姿を見せている。
いよいよ今日から11月。昨日までの秋晴れで澄み切った蒼空と白銀の峰をバックに、里も街も紅葉、黄葉がひときわ鮮やかだった。ところが今日は一転、朝から小雨模様である。今日から霜月で1週間後は立冬。落ち葉、木枯らし、時雨、みぞれ、初雪…。これからの季節、雪国に住む者にとって、追い立てられるような「冬隣」の日々が待っている。でもその前に大いに秋を楽しみたい。今日は野菜大好きクラブの収穫感謝祭。秋の景色を見ながら、大好きな野菜の出来をお互いに自慢しながらの会話は楽しい。せめてこの3連休は“季重ね”の秋を探しに出掛けてみたいと思う。しかし、値上げの11月でもあり円安が響いてきている。金融緩和で日銀はじゃぶじゃぶと金を市場に回すが、そのお金は何処へ。アベノミクスの終焉が待っているだけのような気がする。