■2020活動日誌12月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
2020年12月28日 曇り 5℃
嘘つきは泥棒の始まりである!
古今東西を問わず、嘘にまつわることわざは数多くある。一部には「嘘も方便」など容認型の格言もある。しかし大半は「嘘つきは泥棒の始まり」など否認型の教訓が占めている。「嘘をつく」という行為は、自分の信用失墜につながり、あとあと痛い目に遭う羽目になる。では安倍晋三前首相の場合はどうだろう。「桜を見る会」前日の夕食会で安倍氏側が費用を補塡していた問題で、在任中の国会答弁が「虚偽」と判明したからだ。安倍氏は事実と異なる答弁について衆参両院で謝罪したが、差額補塡などの会計処理は「私が知らない中で行われた」と関与を否定した。法律に抵触するような重大疑義だというのに、後援会の言い分をそのまま受け入れ、念押しさえしないとは軽々しい行動も甚だしい。世論調査では今回の弁明に納得しない人は76%という結果もでている。この7年8か月にも及んで日本のトップにたっていた人が本当に情けない。これで幕引きというのでは虫が良すぎる。そのうちに嘘を繕おうとして「綻びた下から醜い正体が、それ見たことかと、現れた時こそ、身の錆は生涯洗われない」と自覚すべきである。こんな中、26日に行われたT&Mクリスマスコンサートのオンライン配信(Zoom)で楽しいひと時を過ごすことができた。素敵なクリスマスを味わうことができてハッピーな気分となり、少しはほっこりできました。
2020年12月25日 曇り/小雪 2℃
薪棚の 白き山峰 そそりたつ!
師走はせわしない。追い立てられるように毎日が過ぎる。フリーな身分ではあるが、何か「一日一日に時を刻む音が聞こえるようである。「あと何日」といったカウントダウンを聞くと、何か今年に忘れ物をしてないか気に掛かる。今年の冬はなぜか寒く、雪も多くなりそうである。そして、この1年間の明るい話題と暗い出来事を振り返ってみたいと考えている。同時に、新年に希望がつながっていくことを願っている。松尾芭蕉は「俳聖」と呼ばれている。「漂泊の俳人」の異名もあり、全国各地を旅し、数多くの俳句を残した。1684年には『野ざらし紀行』の旅で江戸から東海道を西へと向かう。途中、現在の三重県伊賀市に立ち寄った。前年に亡くなった母親の墓参の目的もあったらしく、故郷で年を越す。だが、感傷に浸ることはなかった。〈年くれぬ笠着て草鞋はきながら〉の句に、旅をすみかとする気構えがのぞいている。そして5年後には『おくのほそ道』に旅立った。平易な言葉で独自の作風を確立した小林一茶にも年末を詠んだ俳句がある。〈行く年や庇(ひさし)の上におく薪〉。決して裕福ではない農家が新年の雑煮を作るのに使う薪だろうか。庶民の前向きな姿を想像する。今年ももうじき終わる。私の一句「薪棚の 白き山峰 そそりたつ」。2021年が良い年でコロナ禍が収まること願わずにはいられない。
2020年12月22日 晴れ/曇り 4℃
南米ウルグアイのホセ・ムヒカさんの事を思い出す!
今、日本はコロナ禍における迷走や「政治とカネ」を巡る問題が深刻な国になりつつある。そんな中、「世界でいちばん貧しい大統領」といわれた南米ウルグアイのホセ・ムヒカさん(85)を思い出す。4年前に来日し熱烈に歓迎された。今年その生き方や日本人へのメッセージを伝える映画「ムヒカ」が公開され関心を集めた。貧しい家庭で育ち、政治活動に身を投じたムヒカさん。13年間獄中生活を送り、軍事政権が終わった後、国会議員に当選し2010年、大統領に就任した。12年にブラジルで開かれた環境問題に関する国連の会議でのスピーチが、世界の人々の心を揺さぶった。「私たちは発展するために生まれてきたのではありません。幸せになるために地球に生まれてきたのです」「命より大事なものはありません。しかし、必要以上にものを手に入れようと、働きづめに働いたために、早々に命が尽きてしまったら?」。先進国の大量消費社会を批判する言葉が胸に刺さります。ムヒカさん自身のつつましい生き方も、多くのことを物語る。古い家で暮らし、大統領時代は給与の大半を貧しい人などのため寄付した。来日した際に「みんな私は貧しいというが、質素なだけ」「人生を享受するためには、自由な時間が必要です」と語った。多くの困難を乗り越え進歩を遂げた日本に敬意を払いつつ、西洋化された社会に「日本人は魂を失った」とチクリ。その言葉はとりわけ重く響いているような気がする。
2020年12月18日 小雪/曇り 3℃
武士道とは!
新型コロナウイルスをめぐる日本は方針がぶれていて誰が司令塔なのかよくわからない。政府は感染拡大の高止まりを受け、専門家や医療関係者は観光支援策「Go To トラベル」の一時停止を求めた。ところが菅義偉首相は「拡大につながるエビデンス(証拠)がない」と経済復興にこだわってきた。それが一転、トラベル事業を年末年始に全国一律で停止するという。支持率低落が方針転換の要因とみられる。「諫言耳に逆らう」と言うものの、首相を取り巻く大臣や与党が追随、黙認した責任は大きい。政治主導の危うさがまた浮き彫りになった。昔から武士道の世界では主君に真心から仕える「忠義」を重んじた。ただやみくもに服従するものではなかった。あくまで自身の義を果たすのが目的で、良心に従って行動することを旨とした。明治中期に世界的なベストセラー「武士道」を著した新渡戸稲造は「『佞臣(ねいしん)』すなわち節操のない諂(へつら)いでご機嫌を取ろうとする卑劣な家臣として、または『寵臣(ちょうしん)』すなわち奴隷的追従によって主君の愛を盗もうとする家臣として軽蔑された」と語っている。主人の判断が正しくないと思えば「それはなりません」と諫言(かんげん)。時と場合によっては主人を押し込め、意に反する行動を選択する。すべては忠義の名における決断だという。こうした器量と人生観をもった政治家はもういない。選挙に勝つだけの保身術だけを武器に生きている老害だらけの自民党にもうそろそろ「サヨナラ」と言いたい。
2020年12月15日 小雪/曇り 6℃
便りは頼りに由来する!
師走が近づき、喪中の欠礼はがきが何枚か届く。あぁそうだった、と送り主の不幸ごとをつい薄情に忘れてしまっていたり、おくやみを言いそびれていたことに気付いたり。そろそろ年賀状の準備も気になり始めてきた。「便り」は「頼り」に由来するらしい。はがきや手紙を交わすのは〈相手に期待し、返事を当てにし、何がしかの信頼を寄せてことばをかけることだ〉とも言われている。受け取ったほうも、それを頼りに相手の無事を確かめることができる。近ごろは年賀状もメールやSNSで一斉に済ませる人が増えた。シニアの間では年賀状をやめる「終活年賀状」に関心が高まっている。郵便配達も深刻な人手不足で、早ければ来年秋から平日だけの配達になる。「便り」はますます日常から遠ざかってしまうかもしれない。コロナ禍で大切な人に会えない日々が続くのではないかと懸念もする。会わないことはたしかに不安だが、亡くなった人にはもう会うことすらできない。だとすれば、会わないつらさに耐えていることが、相手も自分も生きているしるしなのだ、と。あの人はいま何をしているだろう。年に一度、はがきに向かって思いを寄せる。大切にしたいひとときでもある。
2020年12月10日 曇り 9℃
ジョンレノンが亡くなって40年が過ぎた!
ビートルズのジョンレノンがが亡くなったのは1980年12月8日。40歳で凶弾に倒れた。「四十にして惑わず」と孔子は言った。惑いが消えた時期だったのだろうか。あれから40年。ジョンが生きた歳月と同じだけの時間が流れた。彼と共にビートルズのメンバーだったポール・マッカートニーは、まだまだ現役で活動している。それを思うと、若過ぎた死はあまりにも惜しい。その死後もジョンの曲を耳にしない年はない。愛と平和を訴え続けたメッセージが色あせることもない。とはいえ、彼が望んだような平和は訪れただろうか。名曲「イマジン」は「世界は一つになる」と歌い上げたけれど、大統領選で国内が割れた米国をはじめ、現代の世界は分断のただ中にある。意見や立場の違いを理解しようとせず、ののしり合うことがある。コロナ禍の中でGOTOをはじめとしたウイルスを拡散させるこの施策を一時中断するように求めても耳を貸そうともしない、この日本は国民の声を分断している。今、感染症を巡る差別や中傷が絶えない。周囲をことごとく敵と味方に分け隔てようとする風潮すらある。私たちは、一体どこに向かおうとしているのか。ともすれば針路を見失い、漂流してしまいそうな気がする。分断をそそのかすような言葉に惑わされたくない。いま一度ジョンの言葉をかみしめたい。「イマジン」にはこんな歌詞もある。「想像してごらん、みんなが世界を分かち合っている情景を」。
2020年12月8日 晴れ/曇り 10℃
はやぶさ2のチャレンジ精神を見習いたい!
日本の探査機「はやぶさ2」が投下したカプセルがきのうオーストラリアの砂漠に着地し、回収された。約6年、52億キロの旅。小惑星りゅうぐうの砂や石が入ったとみられる“玉手箱”を地球に送り届けた。人類初の快挙である。探査機と関係者をねぎらい、感謝したい。10年前、初代はやぶさは満身創痍で地球に戻ってきた。今回は初代の苦難を教訓に、周到な準備を重ねてきた。トラブルを想定した実践的な訓練が小惑星へ2回の着陸を成功させ、地下物質が採取できた。計画責任者が語っていた。「淡々と、完璧に実行できる技術があることが証明された。そこに感動してもらえたら」“星のかけら”には有機物が含まれ、地球生命の誕生や太陽系の起源という謎の解明に役立つのではと期待されている。「私たちはどこから来たのか」という根源的な疑問の解決につながるかもしれない。宇宙に残る「はやぶさ2」は、余った燃料で新たな小惑星探査の旅に出た。このロマンを秘めた宇宙とは違って地球上ではちぐはぐなコロナ感染対策が目立つ日本政府もぜひとも、こうしたチャレンジ精神を見習ってほしいと思う。
2020年12月2日 曇り 10℃
師走はなにかと気ぜわしい!
師走はなにかと気ぜわしいような気がする。私生活で迎春準備は最たるものの一つではないだろうか。正月の“顔”といえばおせち料理が挙げられる。近年は手間暇がかかるかもしれないが、おせち料理が見直されている。特にこのコロナ渦の中、手間暇かけて作るか、それともお店のものを選ぶかを思案している。江戸時代では「食積(くいつみ)」と別名だったようだ。江戸後期になると現代のように数の子が子孫繁栄などと一品ごとに意味を込め、新年を祝って食べている。重箱詰めは明治以降らしく、「おせち」と呼ばれるのは戦後になってからだったらしい。さて、店頭ではおせち予約が好調とか。高価格帯の売れ行きが伸びているという。正月にはコロナ禍を一時忘れ、おせち料理を囲み家族だんらんを楽しみたい人が増えているかもしれない。連日の伐採・薪割作業で肉体的疲れがどっとでており、加齢と体力低下を切に感じている。もうすこし冬支度の準備に時間がかかるが、お正月は温泉につかり、家族団らんで過ごしたいと思いながら肉体に鞭をうちながら、今日も二人でがんばっている。