2018活動日誌 2月
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
2018年2月28日 曇り 6℃
働き方改革ではなく働かせ改革ではないだろうか!
2月もいよいよ終わる。これからは暖かくなるだろう。日も長くなるだろうと期待も膨らんでくる。今の日本にインバウンドでいらっしゃる外国の方が多くなっている。国際化が身近で感じられるようになってきた。その中で日本語がそのまま通用する世界共通語は意外に多いのに気づく。和食の「スシ」「テンプラ」、時代劇で有名な「サムライ」「ニンジャ」、地震災害の「ツナミ」などである。戦後の高度経済成長時代には、我々はその働きぶりが「エコノミック・アニマル」と形容されていた。今では過重な労働で命を落とす「カロウシ」が国際語になっている。揚げ句に、イソップ寓話をもじったこんな笑い話まで登場した。米国の場合。バイオリンばかり弾いていたキリギリスはその腕前がプロデューサーの目に留まり、一躍大スターになった。旧ソ連の場合。アリは玄関前で倒れたキリギリスと食べ物を分け合う。しかし結局は食糧不足でともに死んでしまう。日本の場合。アリもキリギリスも働き過ぎでカロウシした。「世界の日本人ジョーク集」(中公新書)の著者、早坂隆さんは皮肉まじりで述べている。今国会の目玉テーマ・働き方改革関連法案が揺れている。裁量労働制導入の根拠になる政府データが何ともいいかげんで、野党は法案撤回を要求し、結局はその元となるデータの不自然さやいいがげんな点が多く目立つ。長時間労働になりやすい裁量制をなぜ急ぐのか。結局は先送りされてしまった。勘ぐりすぎかもしれないが、安倍首相は働く人への気配りではなく、働く人ではなく経営者への配慮ではないだろうか。とどのつもりは「働かせ方改革」そのものである。その真意は「アベノミクス」に協力した賃金アップの返礼ではないだろうかと勘ぐりたくなってくる。
2018年2月27日 晴れ/小雪 4℃
梅一輪一輪ほどの暖かさ
百花に先駆けて咲き、春の訪れを告げるのが梅の花だ。今年は全国的に開花がかなり遅れている。日本列島を覆う寒波が原因のようだ。我が家の梅林も剪定した際、切り取った梅の枝を花瓶にさしていた梅の花も咲き始めた。福岡県の太宰府天満宮にある有名な「飛梅」の開花も大幅に遅れている。しかし、同じ前線でも桜の開花は例年並みとみられている。梅も桜も開花するには花芽が一定期間低温にさらされて休眠する必要がある。違いは眠りの深さだ。梅は浅く、年明け早々には芽吹く準備ができている。一方、桜には深さが必要だ。寒い時期がなければ、その後の開花が順調に進まない。 実際の開花には花咲く直前の天候や気温も大きく影響する。今年は梅にとってあまりに寒かった。それでも二十四節気の一つ雨水が過ぎ、間もなく確実に梅前線は春を運んでくる。やっと暖かさが戻ってきた中、連日、小屋の中に閉じこもり大工作業に追われている。知人からいただいた板の端材を組み合わせながら、この3日間で、台所の棚、簡易PC机、簡易事務処理用天板、自転車置台を作った。電気のこ、電気カンナ、インパクトドライバを自在に操りながらの作業は楽しく夢中にさせてくれる。そろっている板材は少なく、いろいろな板材を組み合わせ考えながらの作業はなぜか楽しい。連日の作業でやや疲れたが、田舎暮らしの冬の期間は大工作業にしようと思った次第である。外を見渡せば蔵王連峰のふもとにある梅林の白い梅がもうじき咲き始める。やはり里山の田舎暮らしはやめられない。<梅一輪一輪ほどの暖かさ>
2018年2月25日 晴れ 6℃
平昌五輪の中、日米地位協定の理不尽さを思う!
平昌(ピョンチャン)冬季五輪もいよいよ今日で終わりである。テレビ観戦を存分に楽しんでいる身としては、もう終わるのかと寂しい思いもするが、最後まで応援したい。そんな中、なんとも理不尽な話である。米軍三沢基地所属のF16戦闘機がエンジン火災を起こし、小川原湖に燃料タンク2個を投棄した問題である。地元漁協の全面禁漁は連日続いている。そもそも原因は米軍の不始末のはずである。油の回収など必要な対応は米軍が行うのが筋だと思う。しかし、実際に作業を行っているのは日本の自衛隊だ。まずここで割り切れなさが募る。防衛相によれば、米側から「自衛隊にお願いを」と要請があったとか。もう一点は、小川原湖は東北町にあるというのに、町や漁民への米軍の対応が十分に感じられないことだ。地元漁協の組合長は、米側から詳細な報告がない上に「謝罪の一言すら全くない」と悔しさをにじませている。漁協は米側に漁業補償を求める方針であるが、日米地位協定では損害のうち75%を米側が、残る25%は日本が負担すると規定されているという。日本も負担という内容に、改めて協定の在り方を考えさせられる。憲法改正論議よりにもこの地位協定の見直しが先である。国民にとって切実な身近な問題である。小川原湖は現在、特産のシジミやワカサギ、シラウオなどの漁が行われている。全面禁漁が長引けば、組合員の暮らしに大きな打撃となる。ひいては地域の観光面にも甚大な影響が及びかねない。一日でも早く漁が再開されるよう、願うばかりである。沖縄・普天間飛行場所属のヘリ不時着やオスプレイの部品落下。米軍のトラブルが続く。一番理不尽なのは、毎回、再発防止の言葉が掛け声倒れに見え空虚な言葉となってきている。
2018年2月22日 晴れ 5℃
「北風と太陽」-頬に春めいた風が感じられる!
イソップ物語『北風と太陽』は人が冷徹なものには心を閉ざし、温和なものには心を開くという教訓を込めた寓話である。だからなのか、人には優しく親切に―と教えられてきた。旅人の上着を脱がせた方が勝ち。北風は寒風を力いっぱい吹きかけたが旅人は逆に着込んでしまい、太陽が温かな陽光を燦々と降り注ぐと自ら脱いだ。強引さは人を頑なにさせて逆効果になるとの教えでもある。でも今日の太陽はもう春を感じさせてくれる。ホームセンタでは「じゃがいも」が売られている。早速、昨年の収穫実績やおいしさを加味しながら3種類(きたあかり、十勝小金、とうや)を購入した。まだ厳寒期とはいえ、日差しがさし、道端の雪塊が輝き、頬に春めいた風が感じられる。秋から休眠状態だったブルーベリーの花芽は、冬の低温に一定期間さらされることで眠りから目覚め、春の気温上昇に伴い芽の中が再び活動を始める。この開花準備期は環境の変化に弱く、後々寒さがぶり返すと霜害が心配にもなってくる。春は待ち遠しいが急な暖かさは考えものでもある。 そして、この時季もう一つ表情を曇らせるのが、スギ花粉の飛散予想だ。ある気象会社は本県飛散量を少なめと見込み、別の機関は東北で昨季比2倍超と真逆の見立てだが、少量でも症状が出る人にとっては大差はないだろう。既に関東でも飛散が始まり、花粉前線はそこまで来ている。折しも大阪の製薬会社が先日発表した調査結果は、長年花粉症に悩む人に朗報かもしれない。花粉症は高齢になるほど症状が軽くなる傾向で、免疫系の働きが衰えアレルギー反応が起きにくくなると考えられるそうだ。いつか春到来を素直に喜べるようになるならうれしいのだが。。。。
2018年2月20日 晴れ/曇り 5℃
働き方改革ー「制度より 働き方は 風土から」
寒波も去り、今日は温度も5℃近くにもなり、暖かい日であった。知人から「いらなくなった板材があるから取りに来て」の依頼を受けて、早速、軽トラで出かけた。電動鋸、電動カンナ等の活躍する場面が出てきて、小屋で「チェンソー用ケース」を作りながら小屋に閉じこもり大工作業をする楽しみが増えてきた。小屋のラジオを聴いていると、世相を映す「サラリーマン川柳」の第31回入選100句の作品が紹介されていた。その中に「人生が100年となり 大慌て」。大慌てしている主語は誰だろう。作者本人だけではないはずだ。周りもそうだし政府もそう。超高齢化に意識や制度が追いつかず空いた穴に急いでばんそうこうを張ってしのいでいるかのようにも思える。「働き方改革」も、どうやら急ごしらえの策らしい。新制度を導入すれば働く時間が減る、と厚生労働省の調査を基に法案を作ったのに調査自体が変だったという。制度の名は「裁量労働制」。あらかじめ決められた時間を働いたとみなして賃金を支払う仕組みだ。自分の裁量で仕事を進められるのはいいが、長時間働いても残業代は出ない。冒頭の「サラ川」入選句には、甘くない職場の現実をぼやく作品がある。「改善を 提案すると 業務増え」。だから、野党などは「残業代ゼロ法案」「働かせ法案」だと怒っている。人手不足に悩む一方、長時間労働をなくせと迫られている企業側にも配慮は必要だろう。だが、人生100年時代を生きる国民の心に寄り添えばこそ企業の未来もある。そして、こんな句には身につまされる。「AIが 俺の引退 早めそう」。急速に広まる人工知能に職を奪われる、と恐れる声にどう応えるか。「制度より 働き方は 風土から」。これぞ正論ではないだろうか。
2018年2月18日 吹雪き/曇り 0℃
地吹雪ツワーの中で春の色を求めて!
冬のイベントである「手前味噌」作りがやっと終わった。15組の方々が参加され、大豆(みやぎしろめ)約64kg、味噌に換算すると約192kgとなる。毎年、自分で味噌をつくることがブームになっているようで口コミで増えていっているようだ。本物の大豆、手作り麹でつくる味噌を味わえば、もうやめられない心境ではないだろうか。今日は朝から雪が吹雪いており、まさしく地吹雪ツワーを思い出すような強風が吹きまくっている。こんな日は室内の薪ストーブのそばで歳時記の本に目を通してみた。春の季語が目に留まる。鶯餅、椿餅、桜餅、草餅。やさしく、おいしそうな色が目に浮かぶ。春のヨモギは柔らかい。筋の2、3本なら気にならないに違いない。同じ草でも、夏の季語には、草いきれ、草茂る、草むしりと、少し汗ばみそうなものが並ぶ。しかし、中には草笛といった懐かしい言葉も。鳴ったり、鳴らなかったり。そんな子ども時代を思い出す。国立青少年教育振興機構は先ごろ、国立妙高青少年自然の家など全国の教育施設を利用した小中学生を対象に、普段の生活についてアンケート調査した結果をまとめた。たくさんの質問の中に「草花遊び」の体験の有無を問うものがあった。ここで言う草花遊びとは、花の首飾りや、ささ舟、草笛などを作って遊ぶこと。体験ありは28.5%だった。機構のまとめによると、かるたや、たこあげ、七草がゆ、お月見など昔ながらの遊びや文化を体験している小学生の割合は低いようだ。一方、クリスマスやバレンタインデーなど商品化・イベント化された行事は多くの子どもが体験している。どちらも8割前後に達する。2月でおなじみのバレンタインも春の季語である。今や国民的行事の仲間入りである。草餅にチョコ。雪との格闘で疲れた体を甘さで元気づけ、春到来を待ちたいと思う。
2018年2月16日 晴れ/曇り 5℃
本申告会場の最高責任者は税務署長です!
今日は久しぶりに太陽が注ぎ、春を思わせるような暖かい日である。そんな中、所得税関連の確定申告会場に出かけた。今日16日が申告初日で、佐川国税庁問題もあり、いつもとは何か違う雰囲気が漂っている。税務署側も予防の一環かもしれないが、会場の横断幕に「本申告会場の最高責任者は税務署長です」と飾ってある。上司トップまで波及しないようにと忖度しているのではないかと思うほどで、なんともおかしな話でもある。それとは別に海外のニュースをみてみた。米国トランプ氏の一挙一動が話題の中心ではあるが、いかにも軽いジョークかなと思わせるほど信頼性には程遠い。その中で英国のメイ首相が先月、「孤独担当大臣」を任命したニュースがあった。孤独は健康に悪影響を及ぼす「現代生活の悲しい現実」だとして、慈善団体や企業と協力して政府の戦略を練るという。常時または頻繁に孤独を感じる人は英国の人口6500万人のうち300万人おり、高齢者層の約20万人が1カ月以上も友人や親類と会話をしていないそうだ。孤独は英国経済に毎年4兆8千億円の損失を与えるとの調査もあるという。個人の内面に関わる問題といって済まない現実があるのだろう。日本ではどうか。東日本震災の被災者が入居する仮設住宅などで「孤独死」が絶えない。半年以上も家族以外とほとんど交流しない「引きこもり」状態の人は54万人を数え、その約35%が7年以上と長期化している。孤独死した人の多くは高齢者で、頼れる身内が近くにいない。引きこもる人の年齢は上昇傾向といいながら、実態は行政も把握しきれていない。自治体や国が進める支援策では、当事者と支える側をどうつなぐかが課題だという。社会の中で孤立感を深める人々への関心が薄く、支援の手も十分届いていないのが日本の「悲しい現実」のようだ。「1億総活躍担当」とスローガンだらけで中身のない我が国の政策を批判する前に孤独について真面目に考える必要があるのではないだろうか。
2018年2月15日 晴れ/曇り 4℃
チョコのように甘くとも、その中に苦々しい思惑が交差する!
14日はバレンタインデー。仙台メデイアテークでのセミナーに参加するため、久しぶりに仙台街中を歩いていると店舗の特設売り場には実に幅広い種類と価格のチョコレートが並んでいる。近年は人に贈るより自分用に買って楽しむ向きも多いというが、日本中でチョコが売れる行事となって久しい。チョコを初めて味わった日本人として名が挙がるのが、米沢生まれとされる仙台藩士の支倉常長である。江戸初期に使節団を率いて今のメキシコやスペインを歴訪した。中米原産のカカオが欧州に伝わりチョコが広まった頃だが、常長が口にした確かな記録は残っていないが、名物として当川崎町は日本で最初に口にしたのが常長としたい思いで常長チョコもある。もし常長がチョコを口にしたとすれば、ココアやホットチョコレートに似た温かい飲み物ではないだろうか。当時はまだ固形チョコはなく、薬として飲まれた時代だ。後々砂糖が加わるチョコだが、400年前の味は苦みが勝っていたと考えられる。通商交渉に失敗し失意のまま帰国した常長の外交は、当時のチョコのようにほろ苦いものだった。さて現代、冬季五輪開催中の韓国では北朝鮮による“ほほ笑み外交”が話題を集める。口当たりはチョコのように甘くとも、その中に苦々しい思惑が潜んでいないか気になるところではあるが、しばらくは五輪で平和な時間が過ぎている。圧力も必要だが、北朝鮮の懐に入り対話を続けていくことが大事ではないかと思うこの頃である。
2018年2月13日 曇り 2℃
強い信頼で結ばれた師弟関係が築けたなら。。。
誕生日プレゼント(2/10)が続々と届いた。珈琲・クッキーセット・ウオーキングシューズ・ワイン/チーズセット・書籍等。年甲斐もなくうれしくなってくる。そんな中、前職場で一緒だった若者(27歳)と、久しぶりに話す機会があった。将来の大きな夢を思い描いているが、なかなか理解されず、社会との間に壁を感じているという。どうやら両親にも理解してもらえないと考えて、話もしていないようだ。わが身を振り返ってみる。若者らしい悩みを率直に相談され、ついつい聴き入ってしまった。そして「まずはちゃんとご両親と議論してみてごらん」と、経験談も交えながらあらためて声をかけてみた。分かり合える仲良しとだけ話していても、世界は変わらない。分かり合えない人々とどう意思疎通を図るかが、社会ではとても大切であると思う。自分の能力を総動員してご両親と対話してみたらいい。いかにも「分かった大人」風の言葉だが、実はこれも先輩の受け売り言葉でもある。真意が伝わったかは分からないけれど、若者が何か考え込むような表情をしていたのが救いではある。そもそもコミュニケーションの面で、若者が参考にできる大人が今の世界にどれだけいるだろうか。人生と師と仰ぐ宮沢賢治が岩手県の稗貫農学校(後の花巻農学校)の教諭になったのは1921年(大正10)年12月。兵役のために辞職した教員の後任として、盛岡高等農林(現在の岩手大農学部)卒の賢治に白羽の矢が立った。当時25歳。退職するまで4年4カ月の間に、『春と修羅』や『注文の多い料理店』を発表した。賢治は詩人や童話作家として語られることが多いが、それに比べると教員の姿はあまり知られていない。賢治は著書で「毎日わずか2時間から4時間の授業と軽い実習」を担当したと記している。だが、実際は代数、化学、英語、作物、土壌など8教科を受け持ち、その他に毎日の農業実習にも当たったという。後に、教え子たちが情熱的な青年教師について回想している。賢治は教科書を一切使わず、余計なことを省き、大事なことを繰り返し教えた。指導に熱心な賢治と、その人間性を慕う生徒の姿が目に浮かぶ。今は教育制度とは大きく異なるが、強い信頼で結ばれた師弟の関係を築けたなら、何と幸せではないだろうか。若者の手本になる大人の経験談をと話してみたものの、やはり若者との対話が大事だなあと自分に言い聞かせながら賢治を思う。
2018年2月12日 雪 0℃
今季の冬将軍は手ごわい!
今季の冬将軍は手ごわい。地球温暖化を疑いたくなってくる。北国は豪雪被害に見舞われ、自衛隊が出動する騒ぎにもなっている。今週も寒波が居座り、インフルエンザが大流行である、例年に増して春が待ち遠しい。この川崎の地にも朝から雪が降り続いている。約30センチも積もっている。風は息をするという。ずっと絶え間なく吹き続けるのではなく、ふっとやむ瞬間がある。そのことを指しているらしい。雪もそうだろう。青根の雪明りイベント、手前味噌つくりのイベントも終わりほっとしている。今日は一日雪も降り続ける予報でもあり、室内でゆっくりと音楽と読書を楽しんでいる。でも北陸の人々はこの豪雪にうんざりしているのではないだろうか。自宅やお年寄りの家の屋根雪下ろし、生活道路の除・排雪に馬力をかけているのではないだろうか。日本考古学界の第一人者で、1997年に亡くなった樋口清之さんの「梅干(うめぼし)と日本刀」の本がある。その中に「信玄堤」が出てくる。甲府盆地を流れる釜無川に武田信玄が築かせたこの堤防は、鉄砲水の勢いを段階的にそぐ工夫がしてある。自然に順応する日本人の知恵にほかならない。ほかにも、約14メートルの幅で海岸に平たい石を敷いた神奈川県の防波堤が登場する。京都の三十三間堂は波に浮かぶ筏(いかだ)のような構造だと書いてある。このベストセラーが言うのは、日本人は非合理的に見えながら実は科学的で独創的だということ。そこに気付かず今の日本は西洋の合理主義ばかりをもてはやしている。この豪雪に混乱するいま、大昔の人ならどうしたかと思われてならない。
2018年2月9日 曇り 4℃
いつまでも創めることを忘れない!ー若宮正子さん
2010年、2014年の冬季五輪にも立候補したが落選。3度目でようやく悲願が結実し、待ちに待った平昌冬季五輪がきょう開幕した。17日間にわたり史上最多となる92カ国・地域の2925選手が鍛え上げた力と技を競い合いをみることができて、冬の楽しみが増えた。ところが韓国と北朝鮮の合同チーム結成などで「平壌(ピョンヤン)五輪」とやゆされ、北朝鮮のほほ笑み外交が競技より注目されているのも気がかりではあるが、「南北融和」を国内外に誇示する格好の舞台かもしない。でも純粋に冬のスポーツの祭典を楽しみたい。五輪もあるが、興味がそそられたのは若宮正子さん82歳である。もしかすると、80歳代で最も忙しい一人かもしれない。数日前は米国にいた。国連の会議で講演するためだ。81歳で高齢者向けスマホゲームを考案したので、「最高齢プログラマー」とも呼ばれる。ただし、長らくその世界で仕事をしていたわけではない。高校卒業後は銀行に勤め、パソコンは定年後、それも独学と聞く。家族の介護で外出しにくくなっても人と交流したかった。パソコンは老後に役立つし、世界中を見られる翼をもらったような気分と。一言一言がまぶしい。105歳で死去した医師日野原重明さんの持論「若々しい老い方」を思い出す。年齢に気後れしてはいけない。あなたの隠された才能は引き出されるチャンスを待っている。だから、と日野原さんは言った。「いくつになっても、創(はじ)めることを忘れない」。私も負けずにIT技術を磨き、最後までHPに自分の思いを綴りたいと思う。若宮さんのように、年齢に臆すことなく何事かを始めようと、ささやかな決意をともす人がどこかで動き始めているのでは。
2018年2月7日 曇り/小雪 3℃
「舌づつみ」の蕎麦はとにかくおいしい!
春の始めとされる立春は過ぎたが、福井県をはじめ北陸地方の記録的大雪が降り続けており、市民生活にも影響が出始め、心配である。そして、北海道では流氷がシーズンを迎えている。今年は平年より遅めだったが、昨年12月に打ち上げられた気候変動観測衛星「しきさい」の画像を見ると、オホーツク海に広がる流氷がよく分かる。流氷で覆われたオホーツク海を、「オホーツク大陸」と呼ぶことがあるという。流氷で覆われた海面は、光の放射率が増し、海から大気への熱や水蒸気の供給が減るなどして、性質が陸地に近くなってくるという。このため、流氷のシーズンにシベリアからサハリン(樺太)、北海道までが気象の上からは陸続きの大陸になる。「内陸部」となるオホーツク海沿いの網走市や紋別市などは海からの熱の供給が滞り、流氷最盛期の2月中旬が一番寒くなるという。これから厳しい寒さをもたらす流氷だが、海に恵みをもたらす存在である。流氷は溶ける過程でプランクトンの活動が活発となり、魚たちの餌になる。地球温暖化によって流氷の減少が懸念されるのは、そのためである。この大雪は地球温暖化と密接に関係することがよくわかった。今日も小雪が舞う中、11日の味噌つくりの麹購入(村田町)や先日の知人の別荘の軒下にある木材を運び出す作業の続き(3回往復)を精力的に行った結果、ほぼ目途がつき、ほっとしている。安心感も手伝ってか、お昼は大好きな蕎麦屋である「舌づつみ」(川崎町)で”みぞれ蕎麦”を味わう。山形の蕎麦もおいしいが、ここの蕎麦は会津山都産のそば粉の十一蕎麦で、きりっとして香りと甘みが抜群で、とにかくうまい。おかげで作業の疲れも吹っ飛び、最後には蕎麦湯を飲みながら至福の時間を味わうことができた。
2018年2月5日 晴れ/小雪 4℃
本屋とコーヒーチェーンとの相乗効果が面白い!
小雪舞う中、家内と2人で軽トラックで3回も知人の別荘の軒下にある木材をせっせと運び出す。高齢化に伴い資産整理の一環としてログハウスの別荘を売却するという。まだまだ使える木材の資源を何とか有効活用したいと考えている。ひと仕事終えた帰りに仙台の富沢西にあるおなじみの本屋”TSUTAYA”に立ち寄る。何と同じフロアにあるコーヒーチェーンでお茶すれば2冊までTSUTAYAの本を無料で持ち込め読書できるとのことだ。何と画期的な企画であり相互相乗効果で両社の売り上げが伸びているという。本と珈琲好きな私にとって、時間があるときなどは、ぜひとも気軽に利用してみたくなってきた。都会へ行くと24時間営業のインターネットカフェや漫画喫茶が、多くある。宿泊目的の客も多いという。東京都の初調査では、それらの客のうち住む所がない「ネットカフェ難民」が1日当たり約4千人に上るというから驚きである。先日の新聞で報じていたが、住居がないと答えた客に、都はさらに聞き取り調査をした結果、年代は30代と50代が目立ちアルバイトや派遣など不安定な働き方が7割を超えている。1カ月の収入は半数近くが10万円台前半で1割はゼロだった。店以外に、路上で寝泊まりすることもあるという。ところが地域では地域から人が減って空き家が増えている。雇おうにも人手が不足している。首都圏での欠けているものと求めているものが互いにぴたりと嵌(は)まっている。つまり地域にはまだまだマッチングの余地があるのではないだろうか。別荘をはじめとした空き家を活用して人口増・定着に向けて今こそいろんな対策を畳み掛ける時であると思う。
2018年2月4日 晴れ 2℃
インフル猛威ー手洗い・うがいは念入りに!
2月は陰暦では如月(きさらぎ)。由来には諸説あるけれど、衣を重ね着する「衣更着」説が、有力らしい。昔は今のように暖房が十分でなかった頃は、着ぶくれするくらい重ね着していた。綿入りのちゃんちゃんこや、袖なしの半纏(はんてん)、古布を重ねて刺し子にした「どんざ」。年配の方なら覚えているのではないだろうか。現代では機能性素材が進化し、軽くて薄く、しかも暖かい下着や靴下、ジャケットが出回っている。「おしゃれにあたたまりましょう」とウオームビズ推進の環境省が呼びかけるほどの様変わりだ。猛威を振るっているインフルエンザウイルスは、寒冷乾燥が好みだ。室温を上げすぎれば乾燥するので、厚着して温度を調節するのがいいそうだ。首や手首、足首の「三つの首」をマフラーや手袋、レッグウオーマーで温める。周囲を見渡せば、マスクをしている人がずいぶんと多いのに気付く。今日は原木きのこの”なめこ・ひらたけ”の植菌会に出向く。毎回、原木きのこの育成の楽しみやおいしさを味わいに固定ファンがおおくなってきる。そして参加者は風邪やインフルにめげず、全員元気ではつらつしている。インフルは不幸なことに、一冬で2回罹患してしまう例もあるという。予防接種を済ませているからといって、絶対安心という訳ではない。今季はA型とB型が混在しているのが特徴らしい。きちんと自己管理するしかないが、外出後の手洗いやうがいは必須である。まずは予防から実践し、もしかかったら早めに病院へ。人に向かって咳(せき)をしない、マスク着用などのエチケットも守りながら、この冬を乗り切りたいと思う。
2018年2月1日 晴れ/小雪 4℃
課題先進国の日本をきちんと見つめていきたい!
寒い2月を迎えた。去年の今頃は伊豆河津桜を見物に訪れた頃がなつかしく思う。風邪のため外出も控えているが、回復次第、ぜひとも南国を訪れてみたいと思う。そんな中TVで通常国会の中継をみながら、なぜか日本を憂う。日本は国際的に先例のない懸案を多く抱えた「課題先進国」だといわれる。解決を図ろうにも他国に参照モデルがないため、自ら知恵を絞って乗り越えるしかない。環境問題や少子・高齢化、地方の過疎、エネルギー供給などの課題の中で、とりわけ深刻なのは15歳以上で勤労意思のある者、つまり労働力人口の減少である。2015年の国勢調査では6075万人と5年前より295万人減少する。現在の水準が継続すると、2030年に5683万人、2060年に3795万人と4割近くも落ち込む。働き手が少なくなれば、国内総生産(GDP)にも悪影響を及ぼす。年金など社会保障制度の維持へ現役世代の負担が大きくなる。また働く世代は購買力の中心的存在で、消費の落ち込みが加速する。働き手不足の解消策として、安倍政権は「1億総活躍社会」を掲げ女性や高齢者の就労促進を図る。人工知能(AI)の推進や外国人労働者の受け入れも効果は期待できると思う。2017年平均の有効求人倍率が1.5倍と過去2位の高水準だった。一見すると、景気が回復し企業の採用意欲が高まっていると思えるが、それは早合点であり、実態は働き盛りの世代が減少し、求職者自体が減っているからだという。今国会は「働き方改革」が一大テーマ。労働力人口の減少を考慮しどんな社会を目指すのか、課題先進国として深い議論が不可欠であると思う。