■2022 活動日誌 4月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
2022年4月25日 晴れ
知床旅情のハマナスの花を思い浮かべながら!
北海道の知床と聞けば、真っ先に森繁久弥さんが作詞・作曲した「知床旅情」を連想する。初夏、ハマナスが咲く岬の景色を思い浮かべる。今、その映像を見ていると、耳に残っている歌のイメージが浮かんでくる。ハマナスはバラ科の低木で、海岸の砂地などに自生する。北海道では群落が見られるが、歌詞にある「はまなすの咲くころ」はもう少し先である。まだ寒さが残る知床の最低気温は3度を下回り、海水温は2~4度ほどだった。強風で波も高く、観光船を出すには厳しい状況だったのかもしれない。今季のツアー初日となった23日、子ども2人を含む26人が乗った船が消息を絶った。事故発生から時間が経過するとともに、現場の状況が徐々に分かってきた。救出のニュースも流れてくるが、その後に死亡確認の悲しい知らせが届く。さぞや怖かっただろう、冷たかっただろうと胸がふさがる。ハマナスの花言葉の一つに「旅の楽しさ」がある。世界遺産の知床観光を楽しみに出掛けていたはずなのに…。そんな中、今年も鯉のぼりを上げた。白色の蔵王連峰と、ピンク色の八重桜との競演がまぶしく感じる。知床の冷たい海から助け出したい。いまはただ、生存を祈るほかないがやりきれない思いである。
2022年4月22日 晴れ
家も人もリフォームの真っ最中です!
タケノコ、タラノのが芽吹きはじめてきた。そして一気に食べ頃になってきたような気がします。いよいよ山菜シーズンを迎えるシーズンですね。天ぷらにして独特の風味を1年ぶりに堪能した。野山に育ち自生するものは、特有のあくというか、ほろ苦さを満喫できる。「たらの芽のとげだらけでも喰(く)はれけり」と詠んだのは小林一茶だ。信濃の豪雪地に生まれた俳人は、身を守るようにとげを生やしていても人間に摘まれてしまうほどのタラノメの滋味を当然知っていよう。一方、この句からは飢えに直面した先人たちの気配も感じられる。一方、この句からは飢えに直面した先人たちの気配も感じられる。どの時代の誰かは知らないが、生きるために手当たり次第に口に入れたことだろう。鋭いとげの植物も彼らには命をつなぐ糧と映ったはずだ。ロシアのウクライナ侵攻により世界的に深刻な飢餓が懸念されている。古今の“食べられない人々”を思うと、胸に苦みが広がってくる。その前に今は仙台の自宅のリフォーム工事(4/18~27)の真最中である。風呂、トイレ2台、給湯器、内窓2重サッシ、玄関、洗面所と水回りを中心に新旧の入れ替えである。築32年を経過し補修箇所が随所に目立ってきている。住んでいる人間も同じように外面は無理なので、内面からリフォームせねばと自戒しているところである。
2022年4月18日 晴れ
社会の鏡を映す言葉
コロナ禍の中、「3密」「クラスター」「濃厚接触」「不要不急」「テレワーク」。今の暮らしに浸透した言葉が多くなってきた。非常時ゆえに生まれたものもある。社会を映す鏡の言葉でもあるような気がする。その中で「3密」は2020年の新語・流行語大賞。しかし同賞が始まった1984年の第1回金賞(大賞)はNHK連続テレビ小説「おしん」と「シンドローム(症候群)」の造語「オシンドローム」である。一方、定着した言葉の代表は89年の大賞「セクシャル・ハラスメント」ではないだろうか。2016年の大賞「神ってる」を思い出させてくれたのは米大リーグのカブスに移籍した鈴木誠也外野手。広島時代に2戦連続サヨナラ本塁打を放ち、緒方孝市監督が評した言葉である。新天地でも2打席連続本塁打の神がかり的な活躍を見せた。そして今はロッテの佐々木朗希投手である。あわや2試合連続完全試合の達成かと思わせる快挙である。どんな言葉がでてくるだろうか楽しみであるとともに私も考えてみたい。大リーグでは大谷翔平選手の「リアル二刀流」「ショータイム」。同じ岩手の広い大地の中で大物のスターを生み出してきた。世界ではウクライナ戦争で「大量虐殺」「戦争犯罪」「生物・化学兵器」。物騒な言葉を見聞きするたび心が痛む。ぜひとも佐々木・大谷選手は沈みがちな社会を大いに元気づけてほしいと思う。
2022年4月12日 晴れ
今年も律儀に桜が咲きました!
「毎年この時期になると桜は律儀に咲くね。何があっても咲くよね」。と舟丁にある駄菓子屋の石橋屋さんにきていた花見客がつぶやく。まさしく「律儀な桜」を今年も迎えた。ウイルス禍は日常化し、かつてのような観桜会も難しい。でも桜はたたえる人も、見る人もいなくても義理堅く咲く。仙台は開花の便り(4/8)が届いたと思ったら、あっという間に満開である。普段の何げない暮らしを彩る自然の底力をらんまんの花々から感じられる。戦禍の中のウクライナに日本の桜がある。どうなっているか気にかかる。2017年、日本とウクライナは外交関係樹立25周年を迎えた。かの地の20都市以上で千本を超す桜が記念植樹された。ロシア軍に包囲されている港湾都市マリウポリでも植えられたという。「平和のシンボルになる」。日本公使と市長が握手し青いスコップで土を掘った。現地では10万人以上が取り残されているという。写真を見ると、植樹された沿海公園も街も廃虚と化したかのようで目も当てられない状況である。集中砲火そして、飢えも深刻という。そんな状況下、平和の象徴は一輪でもつぼみを膨らませ、開花の春を待っているのか。その律儀さを思うと胸が締めつけられる思いである。
2022年4月6日 晴れ
地名の変更は歴史と国際情勢がいつも絡んでくる!
4月に入り、なんとなく用事が増えていそがしい日々が続いている。病院通い(内科、泌尿器科、歯科、眼科)の予定をまずはカレンダーに書き込む。そして自宅水回りのリフォーム工事等、ファーム予定作業、お花見等。。。。そんな中、2006年秋、IT企業の合同視察でインドを訪問したことを思いだした。IT企業が集まり、「インドのシリコンバレー」と呼ばれていたバンガロールに宿泊。朝、新聞を広げると、驚くほど大きな見出しが目についた。州政府が都市の名称を現地語に変更し、バンガロールがベンガルールになったと伝える記事だった。当時、インドではイギリス植民地時代の地名を現地語に変える動きが進んでおり、ボンベイがムンバイ、カルカッタがコルカタになったようにベンガルールへの改名が発効した日だった。地名の変更には、歴史や国際情勢が絡んでくる。日本政府はウクライナの地名について、ロシア語由来からウクライナ語に基づく読み方に変更した。国際社会と連携し、ウクライナへの連帯を示す狙いがある。地名は思い入れの強いものであり、現地に寄り添う形が望ましいと思う。この変更で、首都キエフはキーウ、ドニエプルはドニプロになった。チェルノブイリはチョルノービリ。まだ聞き慣れないが、新聞やテレビの表記も変わっており、徐々になじんでくると思う。呼称の変更によってロシアの暴挙も記憶に刻まれる。「以前はキエフと呼んでいたね」。思い出すたびに、戦争の愚かさを感じるに違いない。まずはキーウをはじめ、ウクライナ各地に平穏な日常が戻るように停戦の実現を願っている。
2022年4月4日 小雨
春は桜が輝き、春色に染まってきますね!
東京や西日本は、今、桜が満開で各地の桜並木の優雅で華やかな美しさが、コロナ禍ではあるが、TVニュースの映像から伝わってくる。打ち上げ花火のような満開の美しさは当然すてきだが、花びらが舞い散る様子も風情がある。花びらが地面に舞い降りれば花筵(はなむしろ)、川面に舞い散れば花筏(はないかだ)。先人たちの表現に感心する。「花よりだんご」も大好きで「花びらが杯に落ちてくれないかな」と思ってしまう。堤防に桜が多いのは、根が深く、広範囲に広がる特性と、大勢の人に桜を見に来てもらい、地面を踏み固めてほしいからという。東日本は今週には開花し今週末あたりから見ごろになり、春色に輝く季節がやってきて楽しめそうである。同じ景色を毎年楽しめるわけではないが、桜をみるたびに「心に焼き付けておきたい景色」に出合えるのは幸せなことである。その幸せをつかむには、心も時間も余裕が必要だろう。今年は遠回りしながら、ゆっくりと川崎の桜を歩きながら、ゆったりとした気分で楽しみたいと思う。