■2021活動日誌 9月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
2021年9月28日 晴れ 23℃
秋はいいなあ!
里山をのんびり歩けば、稲刈りの光景に出合う季節となった。ヒガンバナの咲くあぜ道と、涼やかな音をたてて流れる水路。空は高く澄んで、こうべを垂らした稲穂が時折、風に揺れる。今の時季はちょうど、日本の原風景に出会える季節でもある。米はうまさの極致、だから毎日食べられる。そう礼賛したのは美食家の北大路魯山人だったが、白米が何よりのごちそうである。新米にときめき、手にとった。きっとツヤよし、香りよし。心して炊くとするかと思いながら、早く新米を食べたい気持ちが募ってくる今日この頃である。
2021年9月24日 晴れ 27℃
秋の台風の警戒は怠りなく備えたい!
9~10月は自然災害が多い月である。人々が農作物を育てるのは、水を利用しやすい断層に沿って形成された川や沼の近くにある。火山によって、できた傾斜地には肥沃な土壌があり、海岸線は漁業や交易にとても便利で、人間はそこを居住地にしてきた。しかしそうした土地は、洪水や暴風雨、地震など恐ろしい災害の危険と背中合わせでもある。気象災害で最大の脅威となるのが熱帯低気圧だ。発生する場所によって、ハリケーンや台風、サイクロンなど異なる名前を持つが、基本的には高速で渦を巻いて回転する現象で、強い風と激しい雨をもたらすのが特徴である。日本を襲撃する台風も近年は被害が甚大である。過去40年の上陸数を見ると、8月と9月が39個、37個と群を抜いて多い。ただ秋台風は偏西風の影響で、夏台風に比べ本州を通過する確率が高い。また秋雨前線を刺激し強風や豪雨を誘発しやすい。東シナ海で停滞していた台風14号が、急きょ東向きに進路を変え九州北部に上陸した。このまま日本列島を横断するとみられ、大雨による土砂崩れや河川氾濫などの恐れもあった。何しろ人間は災害リスクの高い土地に住んでいる。稲刈り時期は避けてほしいと願いながら、秋台風の警戒は怠りなく備えたい。
2021年9月19日 晴れ 26℃
彼岸花と永平寺と雲水
田の畦に、川の土手に、民家の片隅に、真っ赤なヒガンバナが群生している。彼岸が近づくと忽然と現れ、燃え立つような朱色、毒さえ持つという妖しい花でもある。その容姿や特徴から多くの別名がある。仏典にある赤い花の名から「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」、炎を連想させるため「火事花」「狐のろうそく」と称され、亡くなった人のよみがえりとする「死人(しびと)花」「幽霊花」、花と葉が同時に見られないため「葉見ず花見ず」とも呼ぶらしい。彼岸の入りを前に2年前、永平寺を旅したことを思い出した。「永平寺はいかなる道に進むのか」と問い掛ける雲水に、答えた口調は穏やかだったという。「春は春の風が吹き、夏は夏の風が吹く」。季節は移ろってもたゆまず変わらず修行の日々は続いていく、との意だったらしい。永平寺の修行僧は福井で温かい心の応援をもらい、全国に帰っていく。ありがたく心強い―。仏教は私にとって身近で親しめるものと、改めて感じさせてくれる。この季節、彼岸花を見るとなぜか永平寺と雲水を思い出す。
2021年9月16日 曇 23℃
地方の方言は面白く、味わいがある!
地方の方言は面白く、そして味わいがある。作家の井上ひさしさんは中学生のとき、何度も転校している。わずか半年ほどの間に、山形県南部の村から八戸(青森県)へ、さらに一関(岩手県)、仙台(宮城県)と目まぐるしい。新しい土地の言葉をそのつど単語帳に書きとめたそうだ。例えば山形で「おどっつぁ」と呼んでいたのが八戸で「とっちゃ」となり、一関なら「おどっつぁん」、仙台では「とーちゃん」…といった具合である。菅総理も秋田の湯沢(秋の宮)出身であり、言葉の中に、多少、言葉訛りも聞こえてくる。本来、生真面目そうな性格ではあるが、都会横浜の中で、すっかりもまれ、言葉の節々には、東北人とは思えない強引な詭弁や圧力を感じる。地方出身なら、時々はお国の言葉でしゃべった方が親しみもわくのではないだろうか。今月でやっと安倍・菅政権も終焉を迎え、ある意味では自業自得でもあり私はホットしている。アベノミクスを展開し、国政選挙で勝利を重ねたこの政権は、国民への十分な説明を欠き、多くの腐敗を生んだ。自民党は次期総裁の下で再スタートするが、安倍・菅政治をどう清算するのか。最後の審判は総選挙での国民の判断に委ねられる。でも日本国民はすぐに忘れるから。。。 私は忘れないうちに、この2人の首相の功罪を総括の執筆を考えている。
2021年9月9日 晴れ 25℃
「ワクチンパスポート」とは?
海外旅行では必須となっているパスポート。それは人々の移動の自由を保障する一方で、個人の移動を制限する手段にもなる。仮にパスポートが発給されなければ出国もできない。自由という観点からすれば二面性のある証明書とも言える。新型コロナワクチンの接種が進んだ場合の出口戦略を巡り、政府の分科会は接種証明や検査の陰性証明があれば行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」の活用を提言した。緩和対象は入院患者との面会や県境を越える旅行、大規模なイベントなどを想定しているという。分科会は接種証明書を「ワクチンパスポート」と呼ぶべきではないとも指摘した。接種証明がないと社会活動に参加できないように思われ、人々の分断につながる恐れがあるという。アレルギーなどで接種できない人にとってパスポートは確かに耳障りな言葉かもしれない。ワクチンだけでは感染拡大を防げないので、分科会は提示した緩和策を議論のたたき台にしてほしいと強調している。提言を踏まえ、菅政権は経済活動の再開に向けた工程表を作ると言うが、あまりに楽観的な道標ならば扱いに困る最後の置き土産となるので、科学的根拠に基づくきちんとした案を最後には提示してほしい。
2021年9月5日 雨 19℃
東京パラリンピックも本日閉幕する!
コロナ禍のなか、東京パラリンピックの熱戦が続いているが、いよいよ今日で閉幕する。障害者が自立するための「身体4原則」ということを本で読んだ。どこかで聞いた語感だと思ったら、核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず、の「非核3原則」から造語したそうだ。食べる、排泄する、風呂に入る、着替える。この四つの行為を一人でできるかどうかで「人が『人』でいられるかが決まる」という。なかでも車いすで生活する人を苦しめ続けたのが排泄だ。便意を催すたびに介助者を呼び、ズボンとパンツを下ろしてもらう。「自然現象だから仕方ない」といくら慰められても、慣れることはなかった。そこで考えたのがトイレ付き車いすだった。座席の下に簡易便器を置き、穴の空(あ)いたパンツとズボンをはいて座る。これで24時間の介助は不要になった。だが「排泄はトイレでするもの」という常識を捨てるのは、簡単ではなかったという。パラリンピックが注目されるが、障害者は4年に1度の大会のために存在しているのではない。家の近くの隣や、街の中の隣で、毎日暮らし生活している。本大会を通して、今日はチェンソーを整備しながら、躍動するアスリートたちが乗り越えてきた「身体4原則」を思い起こして、無事に閉幕できることを願っている。
2021年9月1日 曇・小雨 24℃
デジタル庁がいよいよ9月から始動する!
9月に入った。そして台風シーズンでもあり、1日は防災の日でもある。そして中央官庁ではデジタル庁がいよいよ9月から始動する。遅れている行政手続きのオンライン化を図り、今や世界の後塵を拝する日本社会のデジタル化を促進する司令塔になる。確かに、わが国のIT化は停滞が目に余る。2020年の世界電子政府ランキングは前年10位から14位に低下。北欧や韓国に遠く及ばない。また1992年まで首位に君臨していた競争力ランキングも前年30位から34位に下落し、過去最低の不名誉な結果に甘んじた。「デジタル後進国」の現実を思い知ったのは、一連の新型コロナウイルス対応だった。10万円の特別定額給付金の申請では、マイナンバーカードが機能せず郵送の方が早いというお粗末。コロナ感染者のデータ収集でも長い間、手書きとFAXのアナログ頼みだった。デジタル化は喫緊の課題である。思い起こせば、小生がNTTコムウエアの現役時代、中央官庁のIT担当だったころ、政府は2001年の「e―Japan戦略」で2003年までにオンライン化を実現すると約束していたはずだったが。。。。。今度のデジタル庁は行政の縦割り解消のため他省庁に強い権限を持っている。当面の使命は国と地方のシステム統一とマイナンバーカードの利用促進である。そして国民の情報管理に関わる重大な責務を担う。何より国民からの信用・信頼が肝心であると思う。