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2020年9月15日
安倍政権7年8月の負の遺産は!
安倍政権の7年8カ月は、さまざまな「負の遺産」を残した。忘れないうちに整理してみました。安倍晋三首相周辺から起こった森友・加計・桜問題だけでなく、沖縄・辺野古の埋め立て強行、数々の公文書改ざん、コロナ対策の迷走など挙げればキリがない。歴代最長政権の“記録”として残すためにも、年表毎に今一度振り返っておこう。
●2013年12月【特定秘密保護法の可決】
国の安全保障の秘密情報を漏らした公務員らに厳罰を科す「特定秘密保護法」が成立。 SEALDsの前身となる「特定秘密保護法に反対する学生有志の会」(SASPL)などが首相官邸前で抗議を行った。
●2015年9月【集団的自衛権の一部行使容認】
他国への攻撃に自衛隊が反撃する集団的自衛権の一部行使を可能とする安全保障関連法が成立。連日、法案に反対する市民が国会前などで大規模なデモを行った。民主党など野党が反対する中、与党は強行採決した。
●2016年11月【トランプ大統領との蜜月】
就任前のトランプ大統領と異例の会談。就任後は蜜月関係を築き、大のゴルフ好きであるトランプ大統領と何度もラウンドを重ねる「ゴルフ外交」を展開した。記事の写真は19年5月に千葉県のゴルフ場でのプレー中に「自撮り」をして喜ぶ安倍首相とトランプ大統領。
●2017年2月【森友学園問題】
大阪府豊中市の国有地が8億円もの値引きをされてで学校法人「森友学園」に売却された「森友問題」が発覚。安倍昭恵夫人が森友学園が建設を予定した小学校の名誉校長に就任していたことから、国会では安倍首相も追及されたが十分な説明を果たすことはなかった。
●2017年5月【加計学園問題】
学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、文部科学省が「総理のご意向」などと文書に記していたことが発覚。同学園の理事長・加計孝太郎氏が安倍首相と長年の友人であったことから、学部新設に便宜を図ったのではないかという疑惑が噴出した。
●2017年12月【天皇(現上皇)の生前退位】
天皇(現上皇)の「19年4月末」退位を閣議決定。江戸時代の光格天皇以来、202年ぶりの天皇の「生前退位」が決まった。写真は2019年10月に行われた即位礼正殿の儀に参列した安倍夫妻。昭恵夫人のドレスが「スカートの丈が短い」「袖のデザインが奇抜」などと批判を浴び、SNSが“炎上”した。
●2018年3月【財務省公文書改ざん事件】
森友問題で国有地取引に関する決済文書の書き換えが発覚。当時財務省理財局長だった佐川宣寿国税庁長官が辞職した。後に、文書の改ざん作業を強いられたことを苦にして、財務省の近畿財務局職員が自殺するという痛ましい事件が起こった。
●2018年7月【赤坂自民亭】
気象庁が豪雨への警戒を呼び掛けていた7月5日夜、安倍晋三首相や自民党議員ら約50名が東京・赤坂の議員宿舎で宴会を開いていたことが判明。いわゆる「赤坂自民亭」事件として、多くの国民や野党から批判の声が上がった。この宴会で初動対応が遅れ、「平成30年7月豪雨」の被害拡大につながったのではないかとの指摘も出た。
●2018年12月【辺野古への土砂投入】
米軍普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設計画で、政府が沿岸部に土砂の投入を開始。沖縄県では、県民投票や選挙で何度も反対の民意が示されたが、工事は止まらなかった。記事の写真は、18年6月の沖縄全戦没者追悼式典で、あいさつに向かう安倍首相に厳しい視線を向ける参加者たち。
●2019年11月【桜を見る会】
招待者の選定基準などをめぐり批判が高まっていた首相主催の「桜を見る会」について、20年度の中止を決定。ホテルで行われた「前夜祭」の費用が安すぎることが有権者への利益供与に当たるのでは、との指摘もあったが首相が領収書などの物証を示すことはなかった。
●2020年4月【アベノマスク】
新型コロナ感染症対策として全世帯に布マスクを配布を表明。政府は郵送費も含めて466億円の経費を見込んでいることがわかり、国民から批判が殺到した。だが、安倍首相は国会でも自ら布マスクを着用して効果を“アピール”した。
●2020年6月【河井夫妻の逮捕】
19年の参院選をめぐり、東京地検特捜部が前法相の河井克行衆院議員と妻の案里参院議員を買収容疑で逮捕。同参院選で、自民党本部が案里氏側に1億5千万円という異例の額を資金提供したことも問題視された。
●<番外>【国会でのヤジ】
国会での度重なるやじも繰り返された。安倍首相は国会で野党議員からの質問に対して自席からやじを飛ばすことが多く、何度も議長から注意を受けた。