■ 2017 小さな旅 1 ■
■2017.1.24
大雪警報が発令され、特に西日本・日本海側要注意の中、旅がしたくなり列車に飛び乗り、風雪の舞う新潟・山形の豪雪地帯を巡ってきました。
①8:16 仙台 はやぶさ6号 →9:24 大宮
②9:35 大宮 とき311号 →10:49 新潟
③10:58 新潟 いなほ3号 →13:05 酒田
④14:00酒田 最上川号 →14:52新庄
⑤16:12新庄 湯煙号 →17:59古川
⑥18:06古川 はやぶさ108号→18:19仙台
■日本海の雪はただものじゃない!
降る雪に人知を超えた神秘性を感じるのは、その結晶を見たときである。六角状の氷の粒は、精巧にできたアクセサリーのように、きらきらと光を放つ。古くから雪を「六花(りっか)」と呼ぶのも、四季とともに生きてきた日本人の観察眼ゆえだろう。魔性の輝きが一転、底の知れない冷酷さを見せるときがある。本日がまさしくそうであった。全国各地では大雪に見舞われ、鳥取県では一時300台以上の車が動けなくなった。それは大変な不安と恐怖だったに違いない。「徒然草」の中で吉田兼好が〈ふれふれこゆき、たんばのこゆき〉というわらべ歌に触れている。もとは〈たまれ(積もれ)こゆき〉だったのが、〈たんばの〉と間違って伝わったそうだ。いま大きな声で歌うなら「とまれこゆき」だろう。雪国生まれの小林一茶は詠んだ。〈雪ちるやおどけも言へぬ信濃空〉。雪を風流と言うのは、その難儀を知らないからさ。そう戒めている。
新幹線ではいつも読書の時間。いつも読むのは
玉村豊男、田淵義男、加藤則芳和の山の別荘での田舎暮らしの本で、いつも自分の生活パターンと重なりあう部分が多く共感・共鳴できる生き方である。長野、東北と山の雪深い日常生活が特に面白い。早い春遅い春、蒸し暑い夏乾いた夏、一度として同じ繰り返しはないけれども、それでも秋になれば雑木林は紅葉に彩られ、冬が訪れれば山は雪に覆われる。不思議ではないが、不思議なような気がするが、同じように季節が廻り、年齢を増すごとに味わい深いものとなってきた。
新潟から秋田に向かう「特急いなほ」。1車両には5~6人程度で、荒れ狂う日本海を貸し切りで見ることができる。まさに豪快ではるが、外に出たくないほど寒そうである。
一面の白い雪、灯りに揺れる白い氷、両手にこぼれる白い吐息。雪白銀の世界が拡がり、酒田は他では見られない霊妙景色があちらこちらに。。。。
雪深い陸羽西線(奥の細道最上川ライン)、陸羽東線(奥の細道湯煙りライン)を駆け抜ける。雪の量が半端じゃないぐらいあり、列車がとまらないように祈りながら、山形名産の大好きな麦切り(大麦)を土産に湯の町「鳴子」へと。