雲ひとつない晴天に誘われて、今日からJR東の大人の休日倶楽部のチケットを利用して鉄道の旅に出かけた。1日目の今日は盛岡先人記念館・岩手県立美術館を訪れた。先人記念館の前庭からは、せせらぎの脇で、晩秋の光を浴びる赤いニシキギやドウダンツツジが深紅を競っている。ハクモクレンの大ぶりな葉は軽やかな黄。ヤマボウシは一枚の中に赤と黄、緑が入り交じる複雑な配色だ。ボランテイア案内の方からゆっくりと説明を聞きながら、岩手山や姫神山の頂には白いものが混じっている。晴れ渡る色鮮やかな赤や黄色の田園地帯に対して雪を頂いた山々が対照的にそびえたち冠雪の顔をのぞかせている。赤と白はしばらく互角の綱引きを繰り返した後、やがて白い風景が優勢になるのだろうかなる。もうすぐ立冬(12/8)である。昼食に盛岡名物の白龍(ぱいろん)に舌鼓をうちながら錦秋の岩手公園(盛岡城跡)を後にする。今度は一路会津若松を目指し南下する。郡山からローカル線磐越西線に乗り換える。車窓には暮れゆく晩秋の磐梯山が聳えている。猪苗代では白鳥が夕陽に染まりながら飛び立っている。錦秋に抱かれた田園地帯をゆっくり走りながら今宵の宿「会津若松」に到着した。情にほだされる「会津の三泣き」を味わってみたいと思う。今夜食事を」しながら「人生花づくし」のエピソードをお聞きした。最後にこの花を紹介しよう。
●親の教えは きくのはな
●人の悪くち くちなしで
●頭は垂れて ふじのはな
●笑顔あかるく ひまわりで
●愛をはぐくむ ばらのはな
●心清らか しらゆりで
●世は移ろいて あじさいの
●月日は早く たちばなで
●散り際さやか さくらばな
●先は浄土の はすのはな