便利すぎて何となく味気ない。郊外型大型店のことである。全国どこの地方都市でも、おなじような店が繁盛している。ただ、店舗はにぎわっても、何となく活気が街には広がらないような気がする。そんな中、仙台駅前一等地に構えていた老舗(丸光)さくら野百貨店仙台店の運営会社エマルシェが2/27自己破産手続きの開始決定を受け、約70年の歴史に幕を閉じた。さくら野仙台店は2002年、民事再生後に再出発したものの、再建途上の信用面の不安もあり、メインバンクを持てなかった。資金繰りに窮し、約31億円の負債を抱えながら自己破産を選択した。JR仙台駅前の一等地に起きた破綻劇。その余波が地域経済に与える影響は大きい。少子高齢化に伴う生き残り戦略の重要性を感じる。知人との懇親会前に通ると玄関前に閉鎖の張り紙がはってあった。街に夢をふりまいた華やかなときを知るだけに、残念な退場ではある。丸光デパート時代の屋上の遊園地がなつかしく感じる。日本の都市の代表格であるデパートが都市の元気をつくり出していってほしいと思う。