■2023 活動日誌10月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
2023年10月31日 晴れ
紅葉は美しさと世の無常を感じさせる!
朝、窓を開けると、一面に霧が広がっており、まるで天空の霧を思わせるような風景が広がっている。10月も今日で終わり。明日からは11月で本格的な紅葉シーズンに入り、紅葉が目に染みる時季となった。紅葉前線が通過し始めている。満山を彩る、あるいは清流を鮮やかに飾る各地の錦秋の写真が新聞、雑誌を飾っている。夏の記録的猛暑に加え9月も暑い日が続き、色づきは平年より遅れ気味のようだ。紅・黄・緑色が混ざり合い独特のグラデーションを形成している山々。。。華やかな「自然の供宴」は風情を十分感じさせる。錦をまとった木々を静かに観賞し、撮影にいそしむ。紅葉狩りに春の花見でのようなざわめき、高揚感がないのはなぜか。草木が枯れ衰え、厳しい冬に向かうこの季節特有の物寂しさゆえだろうか。風にあおられ、はらはらと散ってゆく一葉を見て思い出した。禅僧・良寛の辞世とされる。役目を終えた葉はすべてをさらけ出し、やがて消えうせる。生命あるものが背負う宿命。紅葉は見る人に美しさと同時に世の無常をも感じさせる。庭の柿採り、干し柿作りを行いながら、我が人生も晩秋の時季を迎えている。これからも自然の中で田舎暮らしを続けていきたいと思っている。
2023年10月25日 晴れ時々小雨
霜降も過ぎ、いよいよ冬を迎えた!
家の前の田んぼも、稲刈りが終わった。今年は経験したことのない猛暑が県産米の生育に影響したとのことで一等米比率は例年並みに達しない見込みという。それでも、農家の懸命の努力が詰まっているから、ありがたくいただきたいと思う。秋も深まり朝晩は冷え込んできた。暦の上で「霜降」(24日)が過ぎ、いよいよ冬を迎え、寒気厳しく初霜が見られる時期になってきた。空気も澄んで星空観望にはいい時期を迎えた。仙台市の錦が丘には満天の星が見られるプラネタリウムがある。背もたれが大きく倒れる椅子に座りながら、輝く無数の星々も投影される星座の絵は子供の頃を思い出す。まるで夜更かしをして一夜を明かすような不思議な時間感覚に浸り別世界にでも行ったような気がする。現実の星空にはかなわずとも精緻な技術でその美しさに迫り、天文学へ誘うのがプラネタリウムの魅力だ。27日は中秋の名月の次に美しいという十三夜。29日明け方には部分月食も。好天に恵まれたなら十分に着込んで秋の夜空を見上げてみたいと思う。
2023年10月20日 晴れ
中東戦争をはじめ、世界の和平を願わざるを得ない!
世界はイスラムをはじめとした中東の戦争の話題が溢れている。世界の五大宗教は仏教、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンズー教といわれる。日本は信教の自由を保障されているが、宗教は話題にしにくい。世の中にはさまざまな宗教、宗派があり、知らないが故に相手を怒らせてしまう可能性があるからだ。日本でもそうなのだから、宗教や領土問題が複雑に入り交じる中東には想像もつかない困難が横たわる。特に、イスラエルとパレスチナの関係は難しいそもそも、ユダヤ人とはユダヤ教の信者をいい、ユダヤという国があるわけではない。世界に離散していたユダヤ人がパレスチナに移り住み、イスラエルを建国。住む場所を追い出されたパレスチナの人々が独立国家を目指してできた地域が「パレスチナ自治区」だ。この一つに「ガザ地区」がある。今回の武力衝突は、ガザ地区を実効支配するイスラム組織「ハマス」がイスラエルに奇襲攻撃を仕掛けたのが発端。イスラエルが報復の空爆を繰り返し、全面的な地上侵攻に踏み切る可能性も出てきた。悲しみや憎しみという負のエネルギーが生み出す報復の連鎖。人を救うはずの宗教が人を不幸にするのは悲しい。どちらかが許さないと争いは終わらない。無力感に襲われるが、とにかく和平を願うばかりである。何とかならむものかと考え込んでしまう。⇩今年2回目の蕎麦の白い花が咲き始めました⇩
2023年10月17日 晴れ
50年ぶりの高専同窓会を終えて
10 月に入り、何かといそがしい。NPO活動(雁戸山登山)、NPOのHP引継ぎ作業、町内会活動(防災、花壇清掃)そして町内会HP更新資料の作成、やまびこ山の会の懸案事項の整理/資料作成、極めつけは50年ぶりの高専同窓会準備・開催。その弾みで記念アルバムをHPで作成。。。。。PCに向かう時間が多くなったが、なんとなく楽しい。そんな中、谷村新司さんが亡くなったニュースを聞いて驚いた。心に染みた言葉を多く紡いだ人は、そうはいないと思う。青春と共にあり、年を重ねて余情が増してくる。いくつもの楽曲がよみがえる。♪目を閉じて 何も見えず―で始まる「昴[すばる]」は、天上の星々に別れを告げ、荒野に独り踏みだす旅人の姿に勇気づけられた。「いい日旅立ち」は旅情を醸し、傍らに寄り添う人の大切さに気付かされもした。時に壮大に、時に静かな曲に乗せた歌詞の一つ一つが今、胸に迫る。いろんな人生の場面での深い洞察心により、心のひだに染みる言葉を生みだしたのではないだろうか。私も残りの人生、いろんな出来事はあっても、空を見上げて―との願いを込めながら、雨雲の上には太陽がいつも輝いていると、忘れず前へ歩んでいきたい。追悼の言葉に代え、この人の歌を道連れに歩んでいきたいと思う。
2023年10月13日 晴れ
気持ちの良い秋とお祭りが復活した!
今日は久しぶりに秋の日差しが差し込み汗ばむ陽気であった。そんな中4年ぶりに開催された村田町の陶器市に出かけ、今回はどんな出店があるのか、そして新酒の乾坤一、酒かすを求めてぶらりと出かけた。そのにぎわいを堪能しながら陶器を見て回った。お休みどころでは将棋をさしている高齢者がいた。そして思い出したのが藤井聡太の八冠の誕生である。王座戦5番勝負第4局で永瀬拓矢王座を大逆転で破った。17年に八大タイトルになり初の全冠保持だ。複数タイトルになってから独占は過去3人で4人目の藤井八冠は21歳で最年少記録も更新した。「将棋の鬼」とされる永瀬九段には名誉王座がかかった戦い。対して藤井八冠は序盤の棋力を急激に上げ「鬼に金棒」状態。2人の鬼が死力を尽くした。16年に史上最年少棋士となった藤井八冠は、そのころからAIを使い研究を積んだという。だが谷川浩司17世名人は「AIで強くなったのではない」と言う。AIによる研究は全棋士がしており、藤井八冠の強さはAIを傍らに自力で熟考を重ねた結果だと。藤井八冠もAIの手が唯一解でないとし、無数の指し手から明確な意図を込めた最善手を選ぶ。「AI超え」ではないだろうか。AIが人類の知性を超え社会が変革される「シンギュラリティー(技術的特異点)」が近いといわれる。本当なら社会はどう変貌するのか。創造力という人間の領域をAIに握らせない藤井八冠の笑顔が頼もしいし、しかしすごい若者が現れたものである。
2023年10月6日 晴れ
金木犀の香りが庭中に漂っている!
英国人イザベラ・バードが140年ほど前に記した日本旅行記がある。久しぶりに読み返してみた。特別、取り立てて変わった日本の風俗や風習は紹介されているわけではないが、それでも、読む人を引き付ける何かがある。親切で礼儀正しい―。極東での出会いに好印象を受けたようだ。国の隅々にまで、医療が十分に行き届いていなかったのか。皮膚病や眼病に悩まされる人が多いと紹介した。それでも、日本の民は生き生きとしていると感じ取っていた。日常のあれこればかりでない。外の目で国民性の奥に潜む宗教観まで見抜いていているような気がした。旅人を侮るなかれだ。コロナ禍を乗り越え、自治体や旅行業界はあの手この手で国内外に誘いをかける。奈良県には明治時代の監獄を使った日本初のホテルが誕生するという。看守がいたら少々、くつろぎにくい気もするが…。北海道にはベッドや椅子が全て氷の宿もあるとか。バードは東北各地を訪れ、当地の人々に魅せられた。今、インバウンドで日本各地に多くの外国人が多く訪れている。バードのように日本人の人間的魅力を分かってもらえるような「おもてなし」をしたいものである。本格的な秋を迎え、今、金木犀は咲き始め、庭中に秋色の香りを漂わせている。
2023年10月2日 晴れ
乾杯の機会が増えてきた!
秋の訪れがやっと感じるようになってきた。秋の季語には桃、栗、梨、柿、林檎、石榴(ざくろ)など果実が並ぶ。夏の印象を持っていたが、檸檬(れもん)やオリーブの実も秋の季語に入っている。栗の中には「笑栗(えみぐり)」という語もある。トゲトゲした毬(いが)が開いた状態をほほ笑みになぞらえた言葉で、毬の中で成熟すると、つやつやした実が割れ目から顔を出す。豊かな想像力にほっこりとするが、口に入るまでの作業は大変なようであると実感している。そして周りは新型コロナへの警戒が弱まり、「乾杯」の機会も増えてきた。日本の酒宴は儀礼や作法に則した礼講と、とらわれない無礼講があり、乾杯はそれを分ける合図にもなってきたという。盛岡では「日本酒の日」の10月1日に県産酒の立ち飲みバーや日本酒に合う食べ物のブースが設けられているニュースをみた。残暑が和らぎ、日本酒がおいしい季節になる。杯を乾し、酒どころ東北の豊かさを感じたい。くれぐれも無礼講を真に受け、羽目を外さないように気をつけて「かんぱ~い!」のご唱和をしながら秋の夜長を楽しみたいと思う。