■2014 活動日誌10月■
季節の日々の移ろい、自然に中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴ってみました。おつきあいください。
10月30日(木)晴れ 21℃
新米の季節である。朝の炊きたてご飯は食欲をそそるだけではない。まぶしい白さは、新しい日の始まりを告げる合図のようにも思える。そのご飯をぎゅっと握ったおにぎりを食べると、元気がわいて幸せな気分にしてくれる。2014年度の「お米・ごはん川柳」最優秀賞に〈にぎり飯 決して初心 忘れない〉だった。日本人の食の原点、初心を象徴するかのようである。今日も秋晴れ。朝からまぶしい陽射しが注ぎ、新米のごはんが輝いている。そして活動意欲を醸し出してくれるようだ。今日も友人OH、SAさんの応援をいただき悠々ハウスの単管パイプで補強兼管理機用小屋の製作である。設計図面らしきものを作成し、近くのホームセンターKへ買い出しへ出かけ、軽トラックも借りて4mの単管パイプ等の運びだしも行った。いろいろとパイプとクランプと悪戦苦闘しながら、何とかパイプで骨組みは完成した。心地よい光と風と田んぼの匂いを浴びながら手作りの建築の楽しさを味わうことができた。友人の応援に感謝しながら、今度は屋根、壁を考えなくちゃと思いつつ、11/1収穫祭の準備もしなければ。。。。。。
10月29日(水) 晴れ 17℃
朝起きてみると、昨夜の突風で無残にも物置がこけていた。空の状態で30日に単管パイプで補強する予定であったが、この地域での風の強さを改めて学習した次第である。ところで、モミジやケヤキ、ナナカマドの赤色。イチョウやハルニレの黄色。多様な樹木による紅葉が山を彩る美しい季節になってきた。この時期、はらはらと舞い散った落ち葉の「行方」はどこに?。紅葉は美しいが、実はその後、落葉したまま地面に張り付けば、地上は早々に枯れ葉で埋もれてしまう。そこで登場するのが土壌生物。ミミズやトビムシなど微小な生き物が、見事に落ち葉を分解する。この虫のおかげで落ち葉は土となり、多様な森を維持している。その自然のサイクルに最近、異変が起きているとの話がある。豊かなはずの自然林に分け入っても、分解されずに、干からびて積もった枯れ葉の山に出くわす。かき分けても掘り下げても、肝心の土壌が存在しない。ミミズも少なく、ミミズ食に特化した昆虫として、オサムシの仲間が知られる。その昆虫が、激減しているらしい。循環システムが危ないと、虫たちも赤信号をともしている。原因は酸性雨とも、急激な気候変動とも推測されるが、謎のままである。美しい紅葉は、健全な森があってこそ。森は、健全な土があってこそだ。自然の恵みを受けてきた人間の営みに警告を与えているような気がする。さっそく物置も、修理せねば。。。。SOS SOS
10月28日(火)曇り 14℃
今日は朝から肌寒く、昨日とは8℃ほど寒暖の差があり冬の到来も、もうすぐと思わせる天気である。今日、仕事の昼休みにお客さんと春と秋はどちらがよいかと言う話をした。春は草木が芽吹き、花が咲き、すべての生き物が躍動し、種をまくのに適した季節でもある。日照時間は長くなり、アウトドア活動する時間も長い。それを歓迎する人は当然ながら多い。一方で秋を好む人も多い。野山の草や樹木は日に日に色づき、やがて鮮やかに紅葉する。ススキの穂が銀色にきらめき、シックなコスモスが咲き乱れる。日没は早くなり、夕暮れ時は何となくもの寂しい。秋の心と書いて愁。もの寂しい気分をそのまま表している。その長い夜に物思う人、灯火に親しみ、読書を楽しむ人。夜なべ仕事に精出す人がいれば、しみじみ友と酒を酌み交わす人もいる。物憂い春もいいが、秋はさらに好ましい。一気に海に落ちる夕日と、その後のさえざえとした月の光もまぶしい。とりわけ散りゆく落ち葉にも心ひかれる。春夏を一言で説明するのは難しいが、私自身の人生を四季に例えれば秋の時期であるが、どちらにせよ四季のあるこの国に生まれてよかったとしみじみ思う。
10月27日(月)晴れ&曇り22℃
昨日の午前中は小麦の会で種まき、午後からは悠々ファームの倉庫(小屋)搬入・設置とあわただしく一日が過ぎた。そして今日も引き続き、倉庫(悠々ハウス)のペンキ塗りを友人SAさんの協力を得て朝から行った。清掃、マスキングテープ貼り、ペンキ塗りと慣れた手つきで作業を進めた。倉庫は中古でもあるので多少サビはあるものの、お化粧直しをすると見違えるばかりに新品のようである。作業をしていると、ファーム近くの友人OMさんも駆けつけてくれて資材提供もあり、和気あいあいと作業が進んだ。昨年あたりから「50周年」の言葉が相次いで聞こえてくる。名神高速道路、新幹線、東京オリンピック。いずれも高度経済成長期を迎えた日本の姿を思い出させるものばかりだ。昔話をしながら高度経済成長時代を過ごした仲間がまたこうして汗を流して作業をしているのも何かの縁かもしれない。そして今日から読書週間が始まる。少しは読書に割く時間をつくり、インターネットやSNSとは別に読書のアナログ活字の良さを見直したいと思う。
10月25日(土)晴れ 20℃
山々が紅葉に覆われ、秋が一歩一歩と深まってきた。二十四節気の霜降も過ぎ、そろそろ霜が降りる頃である。そして、このところ日も短くなってきた。日の入りは午後4時46分。20日間で31分も早まった。ファーム作業を終えた後、明日のイベントの市に、出品用の採りたての野菜を積んで夕暮れの釜房湖を車で通りかかり、湖面をみると夕陽に染まった水が揺れている。東北大学漕艇部の皆さんが湖で練習に励んでおり、大きな声をかけながら艪を漕いでいる。夕暮れ色に染まった蔵王連峰そして湖はきらきらと輝いている。思わず車を止めてシャッターを押した。「霜降」は秋の最後の二十四節気だ。間もなく山の初冠雪の便りが届くことだろう。あと2週間ほどでもう「立冬」だ。「秋の日は釣瓶落とし」と言うが、実りの秋、紅葉の秋から季節も足早に冬に向かっている。今まさしく秋色に染まる晩秋の川崎町である。
10月23日(木)晴れ 18℃
今日は仙台厚生病院、宮崎クリニックとまさしく病院Day。病院の待時間に雑誌を読んでいたら、こんな言葉があった。英語の「バロメーター」とは「気圧計」の意味。気圧の単位として1992年まで使われた「ミリバール」や胃の検査でおなじみの「バリウム」と同じ語源らしい。その使用例として「個人消費は景気のバロメーター」という。食料品や衣料品をはじめ、家電製品、自動車の売れ行きが企業の生産に影響し好不況を左右する。要するに、景気は消費者の「財布のひも」次第。ところで最近の世間の雲行きを見れば、景気回復を進める「アベノミクス効果」もいまいちのようだ。政府は10月の月例経済報告で、景気の基調判断を2カ月連続で下方修正。4月の消費税引き上げで固くなった国民の「財布のひも」はそう簡単に緩むことなく、多くの製造業で生産活動が落ち込んだ。それほどに増税は庶民の懐具合に直結し、購買意欲を抑え一向に好転しないようだ。先週の世論調査では何と85%が「景気回復を実感していない」と回答。66%が来年秋の消費税率10%導入に「反対」を表明した。安倍晋三首相は年内にも再増税を判断するというが、全国津々浦々から圧力はますます高まりそうな気配である。我が家のPCも不調となり分解清掃しながら修理しているが。。。購買意欲がなかなか湧いてこない。
10月22日(水) 小雨 16℃
今日は朝から小雨が降り続け、寒さも日ごとに増している。家の中では薪ストーブも炊き始めた。そんな中、書店に行くと、もう来年の手帳が並びはじめ、ここでも季節を感じる。記憶をつなぎ留めておくために今後の予定や計画、あれこれと書き留める。現役時代はいつも背広のポケットにしまいこんでいた。仕事の相棒、人生の相棒でもある。現役だけと思っていたが、現役を引退しても、手帳が意外と役に立つ。会った人、食べたもの、見たテレビ、新聞記事など一日の行動を思い出してメモをする。それが好奇心にもつながり脳の刺激にもなる。今はスマフォで打ち込むのがスマートではあるが、私は本HPの活動日誌に記入する上でアナログ手帳メモの手書き文字はイメージしやすく欠かせないものとなっている。手帳にみるあの日このときの記憶の数々は、そのまま小さな自分史でもある。誰しも良き一日あり、つらい一日あり。年齢を重ね、書き終えた手帳の数だけ、わが人生がある。今年も残すところ、2カ月余であるが手帳に記入しながら「明日は、あれをしよう」と考えながら忘れ防止にも一役かっている。
10月21日(火)曇り&小雨 20℃
地盤、看板、鞄。言わずと知れた、政治家に必要な三バン。それぞれ組織票、知名度、金を指す。世襲議員には最初の二つは用意されている訳だから選挙も有利に決まっている。父である故小渕恵三元首相から受け継いだ大切な地盤、看板そして「またもや」の政治とカネ。「観劇の実費はいただいた」というが、収支の差額はどこへ消えたのか。でなければ参加者は薄々気づいたはず。「ずいぶん安く観られたわね」と。真相は鞄の中に。そして法務大臣にいたっては茶番劇場である。「これはなんですか-」「配布物です」。小学生なら素直に「うちわ」と答える質問にも、さすが東大卒、さすがエリートは「モノの見方が違う」と思わず唸ってしまう。女性登用を地で行く安倍改造内閣でまさに“看板”倒れの辞任ドミノ。アベノミクスという一見、順風を帆に進む日本丸の行く手は難問が山積する。船体に浸水させるような先生は即刻、ご退場頂いて結構だが、とにかく政治家は国民のために政策を練るのではなく、「大臣の椅子」に座ることが目標なのだろうか。最近は軽い椅子になってしまったようだ。
10月20日(月) 曇り 19℃
昨日は当NPOのイベントで、森のお茶会と題して馬搬の実演会を開催した。秋晴れの中、もみじ色に染まる山々の森林浴も兼ねて、山を傷めず合理的に木を運ぶ馬搬。馬とコミュニケーションを取りながら、馬は何本もの大きな丸太を運ぶという人間には不可能なことをやってくれます。馬を使う仕事というよりも生き物とコミュニケーションを取る仕事でもある。「馬車馬のように働く」とか「馬力」とか、昔からある馬に関する言葉もリアルで、たくましさを感じる。それにひきかえ最近の我々、中高年が集まると話の話題は三つ。一つは持病の話。酒の席では格好のテーマで、血圧が高い、血糖値が下がらないなど生活習慣病から始まり、腰痛や膝の関節痛、手足のしびれなど、悩みは尽きない。二つは孫の話。自分の子供よりも孫はすべての生活の中心の主役にいるようで生活リズムも孫に合わせている。そして、まるで自分ができなかったことを孫に託す思いもあるのではないだろうか。三つは生をどう締めくくるかという「終活」も話題になる。親を見送る世代になり、次は自分の番と自覚する。そこでふと身の回りを見渡すと、家の中に何と不用な物が多いことか。着ることがない古びたスーツが洋服だんすを占領し、納戸には箱に入ったままの引き出物の食器。使うことのない家具や電化製品等も処分しなければならない。我々世代は物を捨てられない性格が災いしてこのありさまである。もう少し馬のように力強く生きねば。。。。。
10月18日(土) 晴れ 19℃
今日は朝から好天に恵まれ、爽やかな秋晴れ。蔵王の山々には白い雲がたなびくが、頭上を見上げれば雲一つない真っ青な空。まさしく天高しの秋の一日だった。冷え込みも日ごと厳しくなっていく。山といえば、御嶽山の噴火で、泥まみれになって捜索する警察、消防、自衛隊の映像を見て、感慨に打たれる。頂上付近は既に氷点下。低体温症や高山病とも闘いつつ、一心にひたむきに登山者の姿を追う。しかし依然として7人の行方が分からない。一方では、山小屋が埋もれるほどの雪に覆われる時季が近づき、二次災害の危険が高まっている。捜索打ち切りは仕方がないと思う。「力が及ばなかった。心残りだ」と隊員ら。「現実を受け止めざるを得ないが、悲しくてしようがない」と家族。帰りを待つ心中は察するに余りある。悠々ファームで玉ねぎ苗植えをしながら蔵王連峰を見ながら御嶽山の神様にお願いしたい。火山活動の終息と早期の捜索再開を願いたい。せめてもの情けがあるのなら、一刻も早く全員を、家族に返してもらいたいと。
10月16日(木)晴れ 18℃
師走12月、各地でベートーベンの交響曲第9番が演奏される。今年は幸運にも仙台フィルの演奏の鑑賞券が当たった。師走では恒例だが、私は個人的にはこの時期、第5番「運命」を一度は聞く。「ダダダ、ダーン」は衝撃の響きで、強烈な印象を与えてくれる音楽で、頭の中が真っ白になる。政治の世界に目を向けてみると昨年、安倍政権が強行採決を重ね、特定秘密保護法を成立させた月でもある。そして先日、その運用基準と施行日が閣議決定された。この10カ月、さまざまな意見が政府に寄せられたが、運用基準は結局、官僚が作った原案とほとんど変わらなかった。昨年12月、首相は言った。「今後も国民の懸念を払拭すべく丁寧に説明していく」。今回の閣議決定でも、官房長官と法務相が同じことを口にしている。「今後も国民に丁寧に説明し、不安を払拭したい」。どれだけの人が言葉通りに受けただろうか?施行日は12月10日。師走には第9の「歓喜の歌」より第5の「運命」が、ますます似つかわしくなってきたような気がする。言葉だけが空回りする政治は虚しいものである。
10月15日(水)17℃ 晴れ
今朝は今季一番の冷え込みで、各地より雪の便りも聞こえてくる。昨年の今頃は仙台厚生病院へ入院し外科手術(10/17)に備えていたなあと思い出す。そして退院後は体力回復のためとウオーキングを始めた。そして何かを始めるときにも「形から入る」。真っ先にスポーツ用品店に出向き、スポーツウエアの服や靴、サングラス…。一式そろえてしまえば三日坊主を寄せ付けないと考えた。更に歩きながら楽しむ音楽機器も欲しくなる。ただ、曲の取り込み段階で面倒で諦め、手軽な小型ラジオに切り替えた。形が整えば、しばらくはやる気が高まる。歩くと季節の表情に気付く。今の時期はコスモスが咲き乱れ、赤黒い実を付けたザクロや、だいだい色に覆われた柿の木が目に入ってくる。運動を続けていれば自然と体力が付く。無理のない程度で継続こそが力と自分に言い聞かせて、それなりに続けている。
10月13日(月)雨 18℃ 体育の日
朝刊を取りに玄関を出る。室内との気温差に、思わず肩をすぼめる。半袖が長袖になり、上着を羽織らないと肌寒く感じる季節になった。旧暦10月12日は松尾芭蕉の忌日で「時雨忌」とも呼ばれている。秋の末から冬のはじめにかけて、降ったりやんだりする雨にちなんで名付けられた。時雨は「過(す)ぐる」が語源ともいわれ、通り雨をさす。これからの時季は、ひと雨ごとに秋が深まり、冬が近づいてくるように感じられる。時雨なら風情を楽しむ余裕もあるが、台風となれば警戒の方が先に立つ。先週は18号が首都圏を直撃し、今週は後を追うように19号は日本列島に上陸中で、外の雨も時間と共に強くなっている。今日は予報を想定し、午前中にはファームの草刈り、玉ねぎ植えの畝つくりに追われ、合間にキノコのチェックと台風情報を気にしながら作業を急いだ。そして周辺に浸水や強風で飛散、倒壊する危険物はないかを事前にチェックした。接近してからはできるだけ外出を自重し、自治体の避難準備情報に耳を傾けておきたい。最近の自然災害の状況をみれば、たとえ準備が空振りに終わったとしても、無事だったことを喜べばいいと思うようになってきた。
10月11日(土)晴れ 23℃
秋たけなわだ。蔵王連峰の山々は錦繍の紅葉に包まれ、赤や黄、茶色の重層的な色彩の帯が麓へ街へと駆け降りている。今日は農家友人ISさんの稲刈り応援。コンバインでの刈り取り、運搬、乾燥、脱穀、精米と次々とやることが出てくる。新米の豊かな味覚も出回り里山の恵みが輝いている。夜長の秋は「灯火親しむの候」でもある。青色の発光ダイオード(LED)を発明した日本人3氏がノーベル物理学賞に決まった話題もあり、LEDが注目されている。行灯、提灯、ランプ、白熱電球、蛍光灯、LEDと科学の進歩には驚く。 「次世代の明かり」として今、期待されるのが有機EL照明だ。省エネ効果があり面発光で用途が広い、紫外線を出さず対象を傷めない、自然光に近く演色性が高い―といった特長がある。LEDと比べて生産コストや耐久性が課題だ。薄い有機ELパネルの柔らかく優しい光は、日本情緒を感じさせる。日本のぬくもりや文化風土が生んだ風情ある新光源を「未来の灯火」として世界にぜひ輝かせてほしい。写真は昨日の作家熊谷達也の講演会模様そして時間の合間に出かけたJAZZ喫茶「カウント」のALTECスピーカー。
10月9日(木)晴れ 23℃
ノーベル物理学賞の受賞が決まった米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の中村修二さんの経歴やコメントが面白い。「田舎から世界に羽ばたく」その言葉に研究者の原点がある。26年前、米国留学した際に研究者仲間から聞かれた。「ドクターか?」「どんな論文を書いたか?」。徳島大大学院のマスターで、就職先は従業員200人の無名企業。論文もない。仲間たちは態度を変え、単なる技術者として中村さんを扱った。研究者と技術者では待遇に天地の差がある。中村さんは誓った。「日本に帰ったら絶対に論文を書いてドクターを取ろう」。本格的な研究の道を徳島という一地方から踏み出し、青色発光ダイオードの開発に成功する。大学や研究場所が都会にあるとか、世間的なブランドであるとかは本質的な問題ではない。名前より、優れた研究環境と指導者を目指し、進路を選ぶべきである。地方はハンディではないのである。「日本の学生の夢は大企業か公務員。米国ではマイクロソフトのビル・ゲイツ。向こうが天然アユなら日本は養殖だ」。天然アユのたくましさ、見習いたいものだ。まずは自治体は率先して雇用、子育て、環境の良さを発信し多くの企業の地方進出を促すことが最優先であると思う。筆者も本HPを通して地方の魅力を継続して発信していきたいと思う。
10月8日(水)快晴 22℃ 寒露
きょうは二十四節気の「寒露」。秋が深まり、朝夕少しひんやりしてきた。農作物の収穫もほぼ終わり、冬鳥が飛来し木々が色づくころとされている。日本列島が秋から冬へ季節が移ろう時候を指している。今日は秋田の友人と栗駒山散策そして夜は星空の広がる宇宙で皆既月食の天体ショーと自然の神秘さを感じながら感動と感激を味わった一日であった。栗駒山は「小さな旅」コーナーでよろしければウオッチしてください。
10月7日(火)晴れ 24℃
台風が去り青空が広がっている。10月に入りノーベル賞の発表が始まっている。ダイナマイトの発明で巨万の富を築いたスウェーデン人の化学者、アルフレッド・ノーベルは「世界のために大きな働きをした人に、賞を贈る」との遺言を残して1869年に亡くなった。世界の平和と科学の進歩を願う彼の寄付金を基金に、1901年に創設されたのがノーベル賞だ。平和賞は、ゴルバチョフ元ソ連大統領、国境なき医師団、オバマ米大統領、欧州連合などが受賞している。日本人では1974年、非核三原則を提唱した佐藤栄作元首相が受賞したが、ベトナム戦争で米国を支持するなど平和賞にふさわしいか疑問視された。今年は「戦争放棄を定めた憲法9条を保持してきた日本国民」を最有力とみる専門家が多い。東アジアが緊張する中、平和賞が戦争抑止の役割を担う。戦後70年近く、日本人は9条のおかげで戦争をしなくてすんだ。平和憲法が世界平和に貢献することを実証したのは、ノーベルの遺志にも沿うと思う。今、集団的自衛権の行使を勝手に閣議決定し、憲法改正を目指す安倍政権の下で9条は必死に応援を求めているような気がする。北欧からのうれしい便りを待ちたい。
10月6日(月)雨 16℃ 十三夜
台風18号もやっと通り過ぎたようでありホットしている。PC操作や本を読んだりする前に一杯、途中で一息ついて一杯、終えてもう一杯。いつのころからか、コーヒーで脳を刺激しないとはかどらなくなった。冷めていてもかまわない。とりあえずあのコクと苦みがピリットと頭と内臓に刺激を与えてくれる。コーヒーのある本によると、コーヒーは「近代市民社会の黒い血液」と呼ばれ、世界史を動かしてきた。よく知られているのがオランダの東インド会社。ジャワ島の支配者層と結んでコーヒーを栽培、それをヨーロッパ諸国に持ち込んで巨大な利益を手にした。フランスは西インド諸島でコーヒーや砂糖を栽培したが、それを支える労働力はアフリカから運んできた奴隷だった。17世紀から18世紀のイギリスでは、コーヒーを介して「公共の場」が生まれ、そこから自由な言論が発達した。それは新聞産業の母体となり、民主主義のゆりかごともなったらしい。コーヒーが醸し出した影響は大きい。コーヒー豆取引の新年度は10月にスタートする。今年は産地では不作が続き、相場が高騰している。円安も手伝って、国内の店頭価格も引き上げられるそうだ。値上げという余分な苦みが加わりそうな予感がする。
10月5日(日) 曇り&小雨 18℃
10月の暦の窓が開き、秋風とともに本格的な実りの季節がやって来た。新米、秋野菜、食用菊、里芋、栗、キノコ、アケビ…。さらにリンゴやぶどう。。。といった多彩な果物、そして海の幸。食の豊かさを実感する秋の到来である。昨日は秋の日射しを浴びながら、S会社の家族の皆さんと森林保護整備活動に汗を流した。昔と違い、家族通しの触れ合う機会も少なくなってきているが、森林浴は人の心を和ませ自然と会話も弾む。やはり自然の森林は人の心をひとつにしてくれるような気がする。正岡子規の一句に「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」がある。この季節、柿の葉や実が色づく様子はまさに農村の原風景でもある。季節の移ろいに敏感な日本人だからこそ「柿食へば…」も人気なのかもしれない。先日も里山でクリを拾い、くりご飯を,そしてきのこのクリタケも味わった。近くの柿の色付きもうすぐ食べごろ。季節がもたらす旬を味わうことこそが美食の本来の姿であると思う。
10月3日(金) 曇り 22℃
活火山が110もある火山国での登山というレジャーが、危険の隣にあることを御嶽山の噴火で、教えてくれた。宮城県には地元川崎町の蔵王山、栗駒山、鳴子の3か所がある。山登りは体力も技術も、当然必要であるが、これからは多くの登山者は、山に向かう前に天気予報ばかりでなく火山情報もチェックするようになるはずだ。専門家や登山者が最新情報を共有する仕組みもあってほしいと思う。生死を運のせいだけにしない知恵の積み重ねが必要ではないだろうか。季節の移り変わりを教えてくれる懐かしい雲が澄んだ青空に映えている。刷毛ではいたようなという表現がぴったりの筋雲が、天高く秋到来を告げている。小さな固まり状の雲片が集まって魚のうろこのように見えるのは、うろこ雲、さば雲、いわし雲としておなじみだ。御嶽山にたなびく秋の雲は何だろうか。大気が生み出す壮大な営みに心が洗われる思いであるが、自然には常に謙虚でありたいと思う。
10月2日(木) 曇り 22℃
今回の旅行で、日本の各地はお城を中心に栄えた町並みが多いのに改めて気づいた。この時季、歴史風情が漂う城下町を城を築いた武将を思い浮かべながら歴史散策するのも楽しいものである。10月に入り、秋のシーズンを告げるお囃子のけいこの音が遠くに響いている。秋祭り。収穫祭。そしてコメの作柄は平年並み以上とのことで、さぞかし農家は喜んでいると思っていたが、コメの値崩れが止まらない。実りを祝う気持ちより、過剰在庫の不安が先立つこの国は、やっぱりどこかおかしい。ブランド米と言われるものも例外ではない。事の起こりは、東日本大震災。コメどころ東北で作付けが激減し、その年の値段が高騰し消費者のコメ離れが急加速したらしい。農は天地に逆らえない。大地を肥やし、お天道さまの機嫌をうかがいながら、風雨に耐えて天命を待つ。汗水たらして収穫しても価格に反映されないもどかしを感じる。人間さまも地震、津波、土石流、噴火と天地に逆らえない。人間も天地の間で季節の風にゆらゆら揺れる稲穂のごときかもしれない。