2020活動日誌 1月
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
2020年1月30日 晴れ/曇り 12℃
もう33歳、じゃなくてまだ33歳だと思って頑張る!
大相撲初場所を制した徳勝龍。笑顔も泣き顔も似合う人である。我慢して我慢して、それでも流れる一筋の涙は美しい。人目はばからない号泣も、これもまた、なかなかいいものだ。幕内最下位の幕尻力士。見上げるほかない位置にあって14勝1敗。「下克上」と形容されたりもする。そのとげとげしい響きとは大違いで、至って温和な、皆に慕われる人らしい。そして名言もある。「もう33歳、じゃなくてまだ33歳だと思って頑張る」。優勝インタビューでのこの言葉、ぜひメモしておきたい。33の代わりに、55や66や77を入れても成立する味わい深さがある。人生100年時代の今、99でも大丈夫ではないだろうか。この活躍に、なぜか元気をもらい「まだまだ、がんばんなきゃ」と思った次第である。今の季節、新型コロナウイルスによる肺炎が広がっている。2003年には重症急性呼吸器症候群(SARS)に引き続きウイルスは目にみえないだけに厄介である。感染者が急増している中国からきのう、チャーター機で邦人200人余りが帰国した。残る人々の「救出」を急ぐとともに、マスク不足などが伝えられる現地の支援にも力を注ぐ必要がある。まわりのドラックストアでも品切れの店も多くなってきている。まずは冷静になって行動するのが一番である。
2020年1月29日 雨 5℃
「冬温し・冬暖か」で立春を迎えるのでは!
寒いのが当たり前の冬に、今なお積雪ゼロの状況が続いているという金沢。まさに「冬温し」の気分でもあり、今回の小さな旅で出あった人との挨拶も温かいですねといった光景が繰り返される。こんな陽気を俳句の季語では「冬温(ぬく)し」「冬暖か」と呼ぶ。まさに今年の冬はこんな気分なのだろうか。そして「これだけ雪が降らないと、逆に不気味だね」「反動でこの先、ドカ雪が来ないか心配だよ」と経験者や年配者の人の脳裏をよぎる。もちろん暖冬の弊害も少なくないが、白魔の威力と人の無力を知る身としては、地球温暖化の影響とはいえ、このまま穏便に「水温(ぬる)む」時候を迎えれば…というのが正直なところである。立春(2月4日)まであと1週間である。ぜひとも小さな旅1(弘前)、小さな旅2(北陸紀行)をアクセスして、各地の「冬温(ぬく)し」「冬暖か」を味わってみてください。
2020年1月22日 曇り 6℃
小さな物、小さなこと、小さな旅に愛情を覚えるようになった!
今日は仕事を早めに引き上げて、先日の胃カメラ検査で発見された食道の腫物の組織検査結果の説明を受ける日である。またガンの手術で摘出するのかなあと思っていたが、ガンではなく良性であるため、2か月後、再度胃カメラを受診することになった。ここまでくれば自然体で医者にお任せである。最近、年をとってよかったと思うことは何だろうと考えてみた。小さな物、小さなこと、小さな旅等に愛情を覚えるようになった。逆に大きな物や大きなことがうさんくさく思えるようになってきた。すなわち身の丈に合わせた行動が大事ではないかと思う。そしてなぜか大きなことを言う人は信用できない。「日本を変えたいからです」。事務所の公選法違反事件をめぐって謝罪した河井案里参院議員が議員をやめない理由を問われ、神妙かつ堂々と語った弁である。これほどの決意を、おわびの場で言う人も珍しい。立派なことだが、まずは政治とカネにまつわる疑惑について丁寧に説明なさることが“日本を変える”第一歩ではあるまいか。足元の汚れもそのままに、「日本を美しく」といった大言をだれが信じられよう。当人や夫の前法相いわく、捜査中のために何も話せないという。そんなわけがない。かしこまった仮面の向こうに、どうにかこのまま逃げおおせたいという本心がちらと透けて見える。ことは河井氏に限らない。国会が始まった。「秘書が香典」も、IR汚職も「桜」もある。大きな話より小さな説明からコツコツとやってほしい。
2020年1月21日 曇り/晴れ 7℃
「手前味噌つくり」やっと終わりました!
二十四節気の大寒も過ぎた。今冬は「底冷え」には遠いが、それでも一年のうちで最も寒い時期とされる。寒造りや寒干し、寒ざらしなど、冷気による味の仕込みに先人の知恵が随所にみられる。寒稽古、寒念仏、寒弾き…。武道や仏道修行、芸事も寒中を重んじてきた。寒さは自然や人の心身を引き締め、自省の念をもたらすのかもしれない。そんな寒さの中、恒例の「手前味噌」つくりが18-19日と2日間にわたり、10組の方々が訪れ、やみつきになった「手前味噌」つくりに励んだ。味噌つくりを初めて7年目になるが、毎回、参加人数も増えて我が家の恒例行事ともなってきた。おしゃべりしながら近況を語り合い、そして声を掛け合いながら、慣れた手つきでかき混ぜている。最後には来年もまた元気でお会いしましょう!!とねぎらいの言葉が自然と出るようになり、それだけ定着してきたのだろう。そして17日には25年を迎えた阪神大震災も寒暁だった。この災害から四半世紀が経過した。神戸市の人と防災未来センターが作った教訓集は、減災に向けて「守る」「助け合う」「創(つく)る」など5項目を挙げ、自助・共助・公助を説いている。振り返れば震災の時、全救出者数の約8割が近隣住民らの手で助けられた。後の厳しい生活でも人のつながり、地域の結びつきがいかに大切かを学んだという。手前味噌仲間のようにさりげない会話や励ましの声を掛け合っていきたいと思う。
2020年1月16日 曇り/晴れ 5℃
これでいいのか!
昨年は地震や大雨洪水等の災害に見舞われ、その被害も年々増加している。特に地震では誰しも平衡感覚を取り戻すのに時間がかかったし、その影響が長引く人もいた。災害の影響は避けがたいものがある。だが世の出来事に平衡感覚の違和感を覚えるようになってきた。正しいものは正しいし、おかしなことはおかしい。その基準をみんなで共有することは、健全な社会の基本といえる。その線引きが、最近は随分見えにくくなった。駄目と思うことが正されず、おかしなことが放置される。変だと思う自分の感覚が変なのかと思ってしまう。例えば、本来なら保存されるであろう公文書が「遅滞なく」廃棄され、電子データまで消去された。「復元する気もない」という。伝わるのは「何も残さない」という異様な気迫だ。これまでも公文書廃棄や改ざんが中央省庁で発覚したが、真相は解明されていない。今回の「桜を見る会」でも内閣府は調査をしようとせず、首相をはじめ誰もきちんと説明しない。「恥ずべき行為」と感じる事態が続くと、人は判断基準を下げるらしい。つまり慣れてあまり怒らなくなるという。暴言への批判をものともしないトランプ氏の「強み」はそこにあるとされる。だから自分の感覚が揺さぶられていると感じるうちは大丈夫かもしれない。怖いのは変な状況に慣れてしまうことだ。「これでいいのか」と正義のあり方をいつまでも持ち続けたいものである。
2020年1月15日 雪/雨 4℃
世界はなぜこうも騒がしいのか!
新聞をながめていると、英国の欧州連合(EU)離脱は「ブレグジット(Brexit)」と呼ばれ、英国(Britain)と離脱(Exit)を組み合わせた造語であるという。初めて知った。是非を問う国民投票から3年半。英国は今月末、いよいよEUを抜けることになる。前身の欧州共同体(EC)時代から数えると半世紀近く。加盟各国との一体的な関係に終止符を打ち、離脱の喜びと、落胆と。当地では相反する国民感情が交錯中と思いきや、それをもしのぐ「メグジット」の話題で持ちきりという。震源は英王室。ヘンリー王子夫妻が高位の王族から「引退」すると表明したからなんか忙しくなってきた。メーガン妃への過度な注目が原因とされるので「メグジット」らしい。妃はアフリカ系の母親を持つ米国人の元女優。結婚した一昨年から、ネットでの人種差別的な嫌がらせや中傷報道が絶えない。そして王子は過熱報道の的となった母親ダイアナ元皇太子妃の記憶もあって、気が気でなかったのだろう。前代未聞の事態に、王室が大慌てなのは無理もない。ブレグジットと同様、国民の賛否は割れている。こちらの問題も曲折をたどりそうではあるが。。。英国の出来事のほかにも、緊迫した中東情勢にゴーン被告の逃亡会見、オーストラリア森林火災、IRカジノ汚職、桜をみる会の公文書の扱い。年が明けてまだ2週間余りというのに、世界はなぜこうも騒がしいのか。ゆっくりと過ごしている里山生活と次元は違う世界ではあるが。。
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2020年1月14日 曇り 7℃
虫の音、小鳥のさえずりを感じる静かな心を持ちたい
庭先に目をやると、いつものようにすずめががやってきて、餌を催促する。最初は小鳥を想定して作って置いた餌台は、いつのまにか、すずめの餌置き場となってしまった。すすめは毎日、同じ時刻に出勤し、餌がないと催促するような仕草をするようになってきた。そして何となくその気配も感じるようになってきた。音には風の音、雨の音、虫の音(ね)、小鳥のさえずり等がある。普通の人には聞こえないような遠い音もある。そして、悠々ファームからはブルーベリーの枝を剪定する「パチンパチン」と挟む音。梅林では徒長した枝をのこぎりで「ぎこぎこ」と切る音。今年も農作業がすずめと共に音の気配で始まった。平凡ではあるが自然の中に身を任せ、風と寒さの音を聞きながら作業にいそしむ。もうここまでくれば、「迷ったりする余地はない。ただまっしぐらにこの道を進んでゆこう。人生を少しでも良く生きてゆこう」と誓う。新年を告げる音のようにも聞こえてくる。これは里山の心の調べといっていいのではないかと思う。2020年が明けた。願わくば穏やかな年であってほしい。そして時にはスマホを見つめる目を休め、虫の音、小鳥のさえずりを感じる静かな心を持てればと思っている。
2020年1月9日 曇り/晴れ 9℃
ストリートピアノの広がりが楽しみだ!
BS1番組で「空港ピアノ」、「駅ピアノ」の番組がある。駅や空港に置かれ、誰でも自由に弾ける。そんなストリートピアノが近年増えてきた。先日、子供や孫の迎えに行ったJR白石蔵王駅にも改札口付近のフロアに何気なしに置かれていた。60代の女性がショパンの名曲を奏でていた。聞けば、愛知県で合唱団の伴奏をしており、いろんなタッチのピアノに慣れておくために巡っているとか。楽しみ方は人それぞれである。早速、孫もたどたどしい手つきで、何気なく自然にメロデイを奏でた。歴史を振り返れば、2008年に英国で火が付き、世界に広がったとされる。、最近のブームはNHKBS1の番組の影響が多いようだと聞く。海外各地の演奏風景を定点カメラで見つめ、音楽を巡る人間模様をシリーズで伝えてきた。外国人旅行客や学生、会社員、高齢の愛好者ら多種多様な人々が演奏し、終われば拍手や対話も自然と生まれる。国籍や老若男女といった違いを超え、音楽で緩やかにつながる交流は魅力的だ。そんな姿に刺激され、長く離れていたピアノを再開する人も少なくないと聞いた。中には表現の場として活用し、演奏の動画をネットにアップして話題を集めるピアニストもいる。孫も世界各地を訪れて、嫁と一緒に連弾できればいいなあと思ったりする。「音楽は人生の暗い夜の月明かりである」と言った小説家がいる。人々を音の彩りで結ぶストリートピアノの広がっていくことを期待している。
2020年1月7日 曇り 7℃
健康に感謝しながら働く喜びを感じている!
東京・豊洲市場の初競りは景気よく幕を開けた。恒例の「一番マグロ」は276キロの大間産クロマグロ。1キロ当たり70万円、1億9320万円と、昨年に次ぐ2番目の高値である。大間マグロは不動の全国ブランドだが、不漁傾向に悩んでいるらしい。小型の水揚げが多く出荷数を確保できるか危ぶまれたようだ。暮れから年明けに大型が揚がり、一番マグロは各地の市場に出荷された23本のうちの1本という。「大きいのが来てくれて安心した」。漁業者の声の弾む声が物語っている。温暖化による海水温の上昇や産卵環境の変化などで、海の生産力が落ちているという話を耳にしたことがある。クロマグロの資源の先細りは、過去の乱獲が指摘される。えさとなるイカやイワシなどの増減と関係はないのだろうか。地域が育てた全国ブランドを守るために、資源管理と正面から向き合い、政府をはじめ知恵を絞ってほしいものである。そんな中、今日は毎年恒例の胃カメラ検査。胃全摘後、7回目の検査である。転移等は見られずCT検査は5年で免除となったが、胃カメラ検査だけは継続していきたいと思う。さて今年はどうかと案じながら、仙台厚生病院の玄関をくぐると7年前の緊張した手術が脳裏をよぎっていた。
2020年1月6日(小寒)曇り 5℃
「ポツンと一軒家」を見ながら。。。
日曜夜の人気番組「ポツンと一軒家」が面白い。衛星写真から人里離れた一軒家を見つけ、険しい山道に分け入って住民に会いに行く。そこで語られる波乱に満ちた半生と、老いてなお前向きな生き方が見受けられる。不便であっても満ち足りて暮らすことの幸福感に視聴者はあこがれるのかもしれない。昔は「山上がり」という習慣があったそうだ。群馬の山あい上野村に暮らす哲学者内山節さんが書いている。村人が経済的に困窮すると森へ入って小屋を作り、自給自足で1年を過ごす。その間、働ける家族が出稼ぎに行って借金を返し、一家は村の暮らしを取り戻す。人々が火をおこし、木の実を食す知恵と技を心得ていた時代は、山に上がれば1年や2年、お金がなくても暮らしていける気楽さがあった。それが地域に生きる安心感だったのではないか。地方の消滅が叫ばれ、政府が「地方創生」を掲げて5年がたつ。本当に地に足をつけた取り組みなのだろうか。どの地域でも雇用、移住、子育て…どこも判で押したような対策が目白押しであるが、住民の安心につながる成果を出せただろうか。自分の住んでいる地域の未来を重ねながら、せっせと「手前味噌つくり(18kg)」や薪ストーブ用の薪割りと今日も家内と汗を流す生活が始まり、幸せを感じている。