■2023 活動日誌4月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
2023年4月30日 曇/晴れ
夏を先取りする行楽にはご用心!
春は心が浮き立つ。ただ、近年は春の便りがずいぶん早く届くようになった気がする。5月に満開となるツツジやフジが早くも見頃という。地球温暖化が季節感を確実に早めている。世界遺産の北海道・知床を巡る1年前の旅を思い出す。GWを前倒しした旅だったのだろうと想像する。だが、雄大な自然は時に厳しい。乗客乗員26人のうち20人が亡くなった観光船の沈没事故から1年が経過した。6人は行方不明のままである。悲しい事故が起きた時、豪雨など天災なら諦めがつくかもしれないが、原因に怠慢や過失がある場合、残された人は簡単には区切りをつけられない。観光船の事故では運営会社の法令違反も見られた。「許す」って大切なことではあるが、意外に難しい。観光船の社長は謝罪の意を示し続けるしかないだろう。GWを控え、心が浮き立つ。でも、楽しい行楽が一瞬の油断で暗転することがある。3月末、京都府で保津川下りの舟が転覆、千葉市では花見の最中に3歳児が行方不明になった。水難事故が心配される時季でもある。特にGW期間中は心も体の開放的になりがちであるが、夏を先取りする行楽は特に用心・用心しながら楽しみたいと思う。
2023年4月25日 晴れ
土を目覚めさせる時がきた!
雪等で押し固められたファームの地面にクワを入れ、土を目覚めさせる時がきた。周囲の斜面を見渡すと木々は芽吹いたばかり。まばらな萌黄(もえぎ)の中に満開のヤマザクラの花色が濃い。残雪の白も輝く風光は、古来変わらず人々に春の喜びを与え続けてきたに違いない。一方で、山村の姿は急速に変わっている。便利を求めて里に下りる住民は後を絶たず、空き家が多くなってきている。近所の単身高齢者は冬の間だけ、離れて暮らす子どもの家に身を寄せるようになっていた。完全に住む人がいなくなった家も目に付く。こうした建物が冬を越すたびに崩壊していくのを見るのは寂しい。車窓から眺めてみると、道沿いでは町議選立候補者たちのポスターが地域振興をうたっていた。統一地方選が終わった。少子高齢化ンい伴い、働き手の若者が少なくなり、空き家問題、そして人口減少への対応と地方は瀬戸際にあると言っても過言ではない。今こそ地域の実情を熟知する議員が活躍する時で本気になって議員さんは取り組んでほしいと思う。
2023年4月21日 晴れ
花の天幕花筏に目を奪われた!
6日間に渡った小さな旅で最終フィナーレを弘前で迎えた。4月21日時点では桜が盛りを過ぎてしまった。散り始め、枝垂れ・八重桜以外は「葉桜」模様である。21日から「さくらまつり」が始まろうと企画していたらしいが、今年は記録的な早咲きのため通常の体内カレンダーが追いつかい状況でもあった。弘前公園内は意外とすいており、桜のトンネルをくぐりながら花の天幕に目を奪われたが、散策を楽しむ人の中では特にインバウンド観光客の多さと歓声が響いている。今年は弘前公園はまつり開幕を前倒しする「準まつり体制」を取り、新型コロナ対策も緩和した。それでもこの早咲きでは人出は追いつくまいとみていたが、多くの出店には客の列ができ、花見の宴席もあちこちに。感染拡大を防ごうと自由な行動を長く我慢し、やっと「いつもの春」を取り戻しつつある人々の喜びが園内を満たしている。桜の花芽は夏にでき、秋から冬の冷え込みで休眠に入るが、真冬の厳しい寒さが刺激となり目覚める。「休眠打破」だ。その後は気温上昇とともに成長し、春の開花を迎える。桜の姿と重ね、地域経済がコロナ禍の休眠を打破して成長に転じたように見てしまうのは楽観的かもしれないが気を引き締めながら桜を楽しみたい。大型連休明けの5月8日、政府は新型コロナの法的位置付けを5類に引き下げる。経済復興の花芽が開く後押しになればと願うが、感染の大波がまた起きると警告する専門家の声もある。人込みの中では、しばらくは感染予防をおろそかにはできない。
2023年4月13日 晴れ
対話型AIの進歩に驚く!
テレビを見ていると、アナウンサーだけでなく、AI(人工知能)の自動音声でニュースが伝えている。聞き比べればやはり人の声が聞きやすいが、AIもなかなかの技量で、滑らかに読み上げ、遜色ないレベルまできている。ある情報番組で紹介されていた数学の学習アプリには驚いた。難しそうな数式の問題をスマートフォンで読み込むと、瞬時に答えが出てくる。中学生や高校生が利用しているそうで、番組では賛否の意見が交わされていた。このアプリは答えだけでなく、答えに至る過程も表示される。利用賛成派は解き方がよく分かり、有益だと主張している。一方、反対派は宿題などに使えば、答えを丸写しするだけになりかねないと心配している。要は使い方次第だろうが、技術の進歩には驚くばかりで、最近は「チャットGPT」など対話型ソフトの話題をよく見聞きする。学生のリポートや論文作成での利用を制限する大学もあれば、使いこなせるように授業での活用を検討する大学もあり、教育現場では模索が始まっている。私も早速「チャットGPT」を利用してみた。間違いもあるが日々学習を繰り返し進化していくのだろうか。このままでは人間の職業も奪われるのではないだろうか。AIの進歩は我々の想像するよりも早く、このままではAI等の最先端の技術に任せたほうがいいのか、それさえもAIに教えてもらうようになるかもしれない。進歩した「チャットGPT」の未来を想像するだけで恐ろしく、世の中も変わってくるなあと実感している。
2023年4月10日 晴れ
春爛漫の日差しがまぶしい!
あんなにきれいだった桜が散り始めた。ちょっと寂しく感じていたら、今度はパンジー、ビオラ、水仙、雪柳、レンギョウと花々の色彩鮮やかさが春の日差しによく似合う。ここ数日は晴天が続き、まさに春爛漫である。与謝蕪村の〈春の海ひねもすのたりのたりかな〉の一句を思い出す。3月の春分を過ぎた後に吹く南東の風を「清明風」という。春を運ぶ優しい風を受け、草花は美しさを増していく。そして我が家の金魚も暖かさとともに元気に泳ぎ回り始めている。川崎の釜房湖周辺の桜も見事で、こいのぼりが青空に映え、悠々と泳いでいる。そして近くの田んぼ(休耕田)では草餅用の「よもぎ」やら「こごみ」の山菜も芽を出し始めている。これからは山ではワラビやゼンマイが芽生えてくる。そして春の山菜取りも始まる。桜の季節が真っ盛りのの今、家内とファームの土手に座りながら春爛漫を自然の中で味わっている。まさに悠々田舎人の夫婦が自然への感謝を新たにしながら日向ぼっこしながら春を五感で味わっている。