■2023 活動日誌5月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
2023年5月30日 晴れ
牧野富太郎先生から多様性を学ぶ?
この時季、家の庭そして周囲の草取りに追われる。ファームの草の伸びも著しい。目を離すとあっという間に広がる。雑草にはうんざり、と書くと、この人から叱られそうだ。NHK連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデル、植物学者牧野富太郎である。調べてみると、インタビュー記事の中でこう答えている。「雑草」と口走り、「世の中に雑草という草はない」と。それぞれの草木に名前がつけられているのに、雑草だ、雑木林だと、無神経な呼び方をすると、人間の身勝手さをいさめたという。 新種や新品種1500種以上の植物に命名した第一人者である。園芸種だけに目が向くが、よく見れば青や白の小さな花がある。牧野が名づけたものも多いはずだ。それぞれ特徴がある多様な個性の集まりとも言え、十把ひとからげにできない。人種、肌の色、民族、性別…。差別や偏見が絶えない人間社会にも一脈通じる話ではないか。LGBTなど性的少数者への理解増進を図る法案にしても、自民党内でいまだに異論が多く、国会提出が遅れている。まず多様な個性を受け入れなさいと牧野先生に一喝されるかもしれない。そんなことを思っていると、建築家の愚息のニュースが飛び込んできた。「ROPPONGI TERRACE(共同住宅)」が第49回東京建築賞 優秀賞(一般部門・Ⅰ類)・「共愛学園前橋国際大学5号館 KYOAI GLOCAL GATEWAY」にて2023年日本建築学会作品選奨を受賞。私とは無縁の建築業界ではあるが、手の届かない世界で羽ばたく姿がまぶしく感じるようになってきた。
2023年5月25日 晴れ
お粗末なマイナンバーカードは本当に大丈夫なのだろうか?
マイナンバーカードを巡る混乱が続いている。マイナカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」への情報誤登録が全国で約7300件あり、5件では別人の医療情報が閲覧されていたことが分かっている。マイナカードを使った各種証明書のコンビニ交付サービスでも、別人の住民票の写しや抹消したはずの印鑑登録の証明書が誤交付されるトラブルが発生した。さらに、マイナンバーに公金受取口座をひも付けする手続きを自治体職員が支援した際、誤って他人の口座を登録するミスも複数確認された。誤って入金するなどの被害は確認されていないという。このような状況の中、現行の保険証を2024年秋にも廃止してマイナ保険証に一本化する法律が今国会で成立する見通しだ。マイナカード取得の事実上の義務化とも言える。制度の信頼性が揺らぐ中での一本化には不安を覚える。政府は従来「マイナカードのICチップにはプライバシー性の高い情報は入っていない。特定健診情報や薬剤情報も入らない」などと情報セキュリティーの強固さを強調してきた。しかし人為的ミスにより、個人情報の筆頭格の医療情報まで簡単に漏れてしまった事実は重大だ。行政サービスの効率化や迅速化、使う側の利便性の観点から、マイナカードには利点が多いことも確かだろう。ただ、国民の取得申請率が約80%まで上がってきたカードをさらに普及し利用を拡大させるには、国民の個人情報がきちんと守られるという信頼感が前提になることを、政府は再確認すべきだ。マイナ保険証への情報誤登録トラブルでは、デジタル庁、厚生労働省、総務省などが、問題に気付いた相談者を「たらい回し」にし、互いに責任転嫁に近い対応をしていたことも露呈した。誤登録は本格運用が始まった直後の21年10月から起きていたにもかかわらず、最近まで、公表して注意喚起することもなかった。政府はマイナンバーを使う行政事務を拡大し、24年度末までには運転免許証もマイナカードに一体化させる方針だ。情報管理の責任が一層高まることを政府は肝に銘じてほしい。
2023年5月22日 曇り
旅の日に寄せて
松尾芭蕉が「おくのほそ道」の旅に出たのは1689年(元禄2年)3月27日、今の暦では5月16日。旅文化を考える団体・日本旅のペンクラブ(旅ペン)はこの日を「旅の日」と制定した。今の新緑の季節はなぜか旅に出たくなる。新型コロナの行動制限が緩和された今年は特にその思いが強い。大型連休を旅先で過ごした向きも多かったのでは。期間中、全国主要都市の60地点の9割超で前年より人出が増えたとの報道もある。今や旅行は団体より少人数が主流で、一人旅も人気という。好きな所を好きに巡る旅の個人化がコロナ禍で進んだ。予約などを1人で全てこなす手間こそあれ、達成感はその分大きいようだ。旅先で物を買う「モノ消費」から、体験を楽しむ「コト消費」、さらにその時にその場所だからできる体験を選ぶ「トキ消費」へといろんな消費拡大が続いている。例えばイベント目的で旅行し、地元住民と一緒に参加して盛り上がる。そんな体験なら満足度は大きいのではないだろうか。私は断然、列車旅が大好きだ。来月後半から始まるJRパスを使っていろんな出会いを期待している。その前にファームの草刈りや苗もの定植、果実刈り取りを行い、まずは整理してから旅に出ようと思っている。旅先の体験で触れた方言が強く印象に残っている。これから迎える夏祭りが旅人の記憶に刻まれる良き体験になることを期待している。
2023年5月18日 晴れ
街を歩く
東京や仙台など都市部に出かけると普段よりも歩く。駅が広いため、乗り換えを含めると結構な距離を歩く。今日は街がにぎやかなので、ちょっと街並みを眺めてみようかと、ひと駅ぐらいなら歩こうという気分にもなる。そして今はスマホの歩数計を確認する習慣も身についたような気もする。車を使って「ドア・ツー・ドア」で移動している日常の数倍になっている。歩いたり、自転車やバス、電車を利用したりすれば生活の速度が変わる。速さが変わると、景色の見え方や感じ方も違ってくる。街の魅力を見つけ、人の交流もでてくるのではないだろうか。最近、昔の旧友や知り合いの紹介で、「まだまだ働かないか」と声もかかりオフイスビルを渡り歩いている。ちょっと疲れるが、昔の感覚が戻り、心地よい疲れにもなる。でも体力・体調面で多少不安もあり戸惑っている。でも街を歩くことは、なぜか心身がウキウキしてくるもんである。
2023年5月12日 晴れ
立夏も過ぎ、新緑がまぶしい季節ですね!
6日は二十四節気の一つ「立夏」。暦の上では夏が始まり、8月上旬の「立秋」前日までが夏とされる。生命感にあふれる季節で、新緑がまぶしく心が浮き立つ気分となってくる。夏の到来で気持ちは高揚し、創作意欲が満ちてくる。季節や天候は心と体に深く関わり、人は自然の中に生きていることを改めて感じる。最近、中古の一眼レフカメラを購入し周りの花々の撮影を始めた。最後の自分へのご褒美?と思い、新しいことにチャレンジしてみたくなってきた。日々変化する自然界そして川崎町の蔵王連峰を中心に画像を残したいと思っている。私自身の最後のライフワークとして取り組めればいいかなあと軽い気持ちで取り組んでいる。今、若い人たちは4月は進学や就職、人事異動などで環境が大きく変わり、心身ともに疲れがたまりやすいのいではないだろうか。1カ月、何とか頑張って、ちょっとひと休み。張り詰めていた緊張を緩め、この自然をみてエネルギーを充電してほしい、。慣れない仕事であったり、人付き合いであったり、うまくできない自分であったり…。コロナ禍を脱して行楽地はにぎわいを見せているが、日常を離れた景色や空気、家族や友人と過ごす時間が毒消しになるだろう。それぞれの仕事が「多産の夏」となるように、気持ちは前向きでありたい。「朱夏」は夏の異称、赤く燃える夏の始まりでもある。
2023年5月8日 雨/曇り
対話型AI「チャットGPT」が話題である!
最近「チャットGPT」など対話型AIが話題になっている。インターネット上の無数の情報を学習し、人間の求めに応じ文章や画像を即座に生成する。仕上がりは自然でAI製と見抜くのは難しくなってきているらしい。高い利便性が仕事や生活の向上につながる期待はあるが、不安も多い。ネット上の誤情報で虚偽の回答が作られる恐れがある。個人情報や機密情報が回答で漏えいするかもしれず、著作権の問題も。教育現場は作文や論文がAI製ではとの疑念で混乱しかねない。AIに職を奪われる懸念、犯罪となり得る悪意ある利用の心配もある。実際に自分も遊び半分で、いろいろと対話している。返答も10秒以内でネット上の情報を拾い集め、一定のパターン形式に文面をとりつくろい返答してくれる。虚偽の返答も多く思わず苦笑いしてしまうが、技術の進歩には驚かされる。もろ刃の剣のような革新技術を安全に使えるかどうかは人間次第ということか。便利とは言え、AIがまだ持たない理性と英知を集めたルールづくりを行い、賢く利活用したいものである。
2023年5月5日 こどもの日 晴れ
GWはお天気に恵まれ気持ちいいですね!
今年のGWは連日、お天気が続き気持ちの良い日々が続いている。最近、街を歩いていると、ちらほら自転車走行中にヘルメット着用の姿を見られるようになってきた。社会は法律によって秩序が保たれるが、明確にしすぎても住みづらくなるが、その表れが「努力義務」の規定なのではないだろうか。法的義務が課されているわけではないが、努力する義務がある。守るかどうかは個々の判断に委ねられ、罰則もない。法規制になじまない問題や激変緩和、権利の制約につながる恐れがある場合などに使われ、いわば社会の“緩衝材”となる規定でもある。道路交通法の改正ですべての自転車利用者にヘルメット着用が努力義務となって1カ月、どうなるのか気にかけて見ている。今のところさほど変化は感じないが、需要拡大で生産が追いつかず品薄状態というニュースもあり、着用する人、着用しようと思っている人は増えているようだ。自転車事故で警察庁の全国統計では死者の約6割が頭部を損傷し、着けていない人の致死率は着用者の2倍以上だった。面倒くさい、髪型が乱れる、自宅周辺しか乗らない、ヘルメット代がもったいない-など理由はいろいろあるだろう。「着用するよう努めなければならない」。努力義務ではあるが、ヘルメットは命を守る緩衝材になることを肝に銘じながら、高齢者自ら、手本を示し自転車走行の際はヘルメット着用を心掛けたいと思う。
2023年5月1日 晴れ
新緑の季節を迎え、若葉が輝いている!
山を覆っていた深い雪が木々の周りから解け始め、芽吹きが始まる。濃い緑に変化する前の、透き通るような淡い緑の若葉は明るく、美しい。新緑の季節は、ブナの森が最も輝くときではないかと思う。その営みが、記録的な早咲きのソメイヨシノと同じように2週間ほど早まったそうだ。花々の早咲きに目を奪われがちだが、地球温暖化の影響がさまざまな場所に及んでいることを忘れてはならない。温暖化で今世紀末までに青森・秋田にまたがる白神山地のブナがほとんど消滅する、との予測を環境省が発表したのは15年前だった。一気になくなるわけではないものの、成長が鈍っているとみられ、このまま暖かすぎて生育に適さない環境が広がれば、世代交代が難しくなるという。かけがえのない豊かな自然を100年足らずで失っていいはずがない。世界遺産登録30年のことし、森を守り、次世代に引き継ぐために何をしたらいいのか、考えたい。今年も大型連休が始まった。この機会にブナに接し森の価値に触れる機会が増えればいいのではないだろうか。それとは別に住んでいる町内会の総会等が始まる。広報化の一環として従来の紙ベースのお知らせと並行してネットでも見れるホームページ環境を構築し、本日5/1にオープンすることとなった。町内会の情報共有の一助になれば幸いである。読者の方もアクセスしてみて、ご意見・感想をいただければ幸いである。西北町内会便り (seihoku-town.com)