■2014活動日誌1月■
日々の季節の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたことなど、思いのままに綴ってみました。おつきあいください。
*******************************************************
★2014.1.31(金)小雪 2℃
明日から2月。4日にはもう立春を迎える。今日31日は旧暦の正月。中国では春節、韓国ではソルラル。中国では7連休、韓国も4連休となり、この休暇に合わせて一斉に民族の大移動が始まる。このお祝いごとに合わせるかのようにビックニュースが飛び込んできた。ストローに通し、お酢に漬けるだけ。はい出来上がり。まるで魔法のクッキングのような簡単な方法で、再生医療の要となる「万能細胞」を作ることに成功した理化学研究所の小保方晴子さん。常識破りの仮説を裏付けようとあらゆる「刺激」を試した。毒にさらす、加熱する、衝撃を与える…。そして弱酸性溶液で最も効率よく万能細胞を作れることを突き止めた。研究室の壁はピンク色、机や棚にはムーミンの小物。素顔と世界を驚かせる快挙とのギャップが何とも面白い。いや、私みたいな石頭のオジサンにはまねできない「ゆるさ」こそ柔軟な発想の源なのだろう。トレードマークがかっぽう着の…突如現れたリケジョ(理系女子)の新星がまぶしくそして頼もしく感じた。
★2014.1.30(木)曇り&晴れ 7℃
青空が広がった冬晴れの朝、窓から見える白銀の蔵王の山並みを見るていると、この地域で暮らす喜びを感じる。そんな時、NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」の主題歌「雨のち晴レルヤ」が流れてきた。「突然 偶然 それとも必然/始まりは気付かぬうちに」。男性フォークデュオ「ゆず」が歌う。朝、テレビから流れる歌声に共感を覚える。そしてお正月から飼い始めた金魚(和金・流金・出目金12匹)のエサやりも日課となった。元気に泳ぎ回る姿を見ているとついついエサを多めに与えてしまうが、朝から元気づけられる。今日も朝から一日、パートナー と一緒に頼まれた知人の味噌つくり、そして伐採した雑木の丸太切りに追われた。暦をみれば、まだ1月である。雪は少ないが北国の冬は当分続く。外にいると季節を回す自然のネジが、ゆっくり、でも確実に動いていることに気付かされる。じっくりと春を待つことにしたい。「涙の河も 海へと帰る/誰の心も 雨のち晴レルヤ」。“雪のち晴レルヤ”の精神で乗り切りたい。
★2014.1.29(水)晴れ 4℃
いよいよソチ五輪がはじまる。ひとつだけどんなスポーツでもできるようにしてやろうと神さまに言われたなら、私は迷うことなくスキーのジャンプを選ぶ。走れ、泳げても、人は飛べない。唯一、鳥になれるのがスキージャンプである。スタート地点と着地地点の標高差は130~140mの所から滑り出し、傾斜は35度前後。崖のような斜面を100m急降下する。恐怖心と闘い、美しく、遠くへ飛ぶ。飛び出しの速さは時速90km。Vの字に開いたスキー板が翼に変わる。風と揚力を味方につけ、100m超の大飛行。着地時は時速100kmを上回る。膝を曲げ、両手を広げ、ふわりと5s足らずの緊張と迫力。カマンベールチーズに蜂蜜が好きだという17歳の高梨沙羅選手の飛びが楽しみだ。昨日は仙台国際センタで東北復興に向けて東北大学の環境エネルギーPJの風力発電、波力発電、バイオマスエネルギー、潮流発電、微細藻類エネルギーの成果発表を聞きながら自然・再生エネルギーが新たな次世代エネルギーに向け飛び出そうとしている。両者ともに今までの鍛錬そしてノウハウをもとに大きな夢を笑顔で叶えてほしい。
★2014.1.27(月)晴れ 2℃ (箱根)
今日は絶好の雲ひとつない青空が朝から広がる。こんな日は<富士山を見に行こう!>で決まり。正月の大学箱根駅伝の箱根路へ。滝廉太郎作曲の「箱根の山は天下の剣」を口ずさみながら勇んで電車に乗る。①横浜7:52 東海道本線 小田原8:52 よりフリーパスにて箱根へ。箱根湯本・宮ノ下・小涌園と駅伝中継でおなじみのルートをバスで駆け上る。いかにも駅伝ランナーがやっとたどり着いた感覚と同じで箱根関所へ到着する。芦ノ湖からはなんと真白き富士山がクッキリと浮かびあがっている。さっそく湖上をすべる海賊船でレトロな船旅のスタートである。桃源台からロープウエイで大涌谷へ。黒たまごでおなじみで山々から硫黄が噴き出ている。富士山の後方にはなんと南アルプスも見える。絶好のMt.Fuji View Pointである。時間も忘れる空中散歩のその美しさにうっとりしながら、今度はケーブルカーで強羅を目指す。強羅にある八代亜紀さんの別荘を眼下に眺めながら、今度は下り始める。甘酒茶屋、そして鈴廣かまぼこで土産よりも揚げかまぼこ試食のオンパレードで腹を満たす。小田原では紅梅・白梅がすでに咲き初めている。春も近い。②小田原16:12 東海道本線 東京17:32 ‐ 17:56 はやて 仙台19:40 箱根でとっておきの時間(The Premium Time)の余韻に浸りながら、いざ帰路へ。帰りの車中で、この3日間の旅を振り返りながら話し込む。<人生は旅だね> <人だもん喜怒哀楽しながら山を越え谷を下り、暑いも寒いも愉しみながら自然の芸術品にワクワクドキドキのひと時を駆け巡る>。
★2014.1.26(日)曇り&晴れ 14℃
北海道を舞台にした浅田次郎さんの「鉄道員(ぽっぽや)」は印象深い場面から始まる。5分遅れの列車が駅に着くと、主人公である老いた駅長がホームに立っている。外套の肩に積もった雪。遅れた列車を厳寒のホームでじっと待ち続ける規律正しく誠実な鉄道マンの人生が伝わる。
①新潟駅9:00 「とき314号」 東京駅10:39
新潟の朝は雨模様である。コシヒカリ、柿の種、笹団子で有名な新潟を後にして、一路東京へ向かう。高崎付近を過ぎると車窓からの景色はまるで春が到来したかのように汗ばむ陽気が続く。新幹線であっというまに雑踏の東京へ到着する。何かこのスピード感ではちっとも旅情が感じられない。蒲田・横浜で所用をこなし、出産真近な(3月)息子の嫁さんの大きなおなかに安堵したことも手伝って、久しぶりに横浜観光へと出かける。桜木町駅より周遊バス「あかいくつ」中華街・元町コース、みなとみらい21コースがあり各々100円で周遊できる。これにさえ乗れば下手な観光バスよりもリーズナブルでゆっくり廻れ、運転手さんがガイドもしてくれる。年甲斐もなく赤レンガ倉庫や横浜夜景を見ながら、はしゃぐ自分の姿が面白かった。(恥ずかしかった)
★2014.1.25(土)曇り 8℃
この時節、「最上川逆白波の立つまでにふぶくゆふべとなりにけるかも」と歌人斎藤茂吉が詠った厳冬期の日本海の風雪。ところが雪も解けて春の陽気となり、今日は暖かい一日であった。
①仙台駅9:14 「こまち23号」 秋田駅11:32
一ノ関を過ぎると雪模様と変わり、盛岡から秋田までの谷合いの山並みは白銀の世界の異次元空間を味わっているようだ。田沢湖・角館・大曲と味わいのある駅舎は郷愁を感じさせる。秋田駅を降りると、昨年10月オープンした県立美術館の藤田嗣治:渡仏100周年記念の絵画に圧倒される。25mにわたる大壁画「秋田の行事」はまさしく秋田の伝統行事の大迫力で昔にタイムスリップした感覚におちいる。まさしく美術館は想像力の海を駆け巡る。
②秋田駅13:00「いなほ10号」新潟16:32
駅構内で駅弁(大館の鶏めし、秋田こまち弁当)を買い込み、ガラガラの車中で荒波の日本海を見ながら、ゆっくりと舌鼓を打ちながら南下する。象潟、にかほ、酒田、鶴岡、村上、新発田、新潟と松尾芭蕉の足跡を思い出しながら3.5時間走り続ける。冬の日本海は何か物寂しくなる。新潟も雪もなく温かく、何か物足りなさを感じる。新潟ブルースでおなじみの悠々と流れる信濃川にかかる万代橋で、しばしくつろぐ。橋のたもとに最近、建立された新潟日報のある20Fビルの「MEDIA SHIP」の展望台から新潟の夜景にうっとり。夕食は新潟ならでは魚料理を味わい、ちょっぴりお酒もいただき、旅の楽しさと旅先の気楽さから酔いも早く、気持ちよいひと時を味わう。明日は雪模様であるが、どんな雪になるのだろう。こな雪//つぶ雪/わた雪/みづ雪/かた雪/ざらめ雪/こほり雪。でも暖かいな。。。。
★2014.1.24(金)晴れ 6℃
数ある乗り物のなかでも、鉄道が多くの人をひきつけるのはなぜだろう。「時刻表2万キロ」などの著作で知られる宮脇俊三は、旧国鉄の全路線を走破し、「道楽の極致」とも評された。それぞれ幻想的な小説作品や雑誌編集者として練達の仕事を成し遂げながら、鉄道に関しては子どものような好奇心を示した。ユーモアとほんの少し哀愁が漂う名文を残し、鉄道紀行という文芸ジャンルを確立した。今はインターネットの画面に目的地や時刻を打ち込むだけで、スケジュールは簡単に組める。飲食店や宿泊施設も予約でき、散策コースまで示される。味気ないが本当に便利になったもんだ。鉄道の旅に明日から3日間、ふらりと出かけてきます。寒い時期に、寒いところへ行き、暖かい郷土料理を味わうのもいいもんだ。ふらりとパートナーと二人旅、行ってきます。
★2014.1.23(木)小雪&晴れ 3℃
広瀬川を朝、散策していると、ハクチョウ、カモが優雅に泳いでいる。冷たい風の中でもシャキットしなさいと言いかけているよう元気だ。この冬、ノロウイルスが猛威を振るっている。当初は花粉症を風邪だと思った人が多かったように、それ以前は「お腹の風邪」などと呼んでいた。食中毒は夏に多いと考えがちだが、ピークは冬だそうだ。予防としては、まな板、ふきんなどは熱湯や塩素系漂白剤が有効で、食材はしっかり加熱する。石けんでウイルスは殺せないが、落とすために泡立てて丁寧に手洗いを。トイレは流す際に便器のふたを閉め、洗った手はペーパータオルで拭く…といった具合。 また免疫力UPには発酵食品が有効であるので、身近な納豆、ヨーグルト、チーズ、味噌等の食事をまめにいただきたい。そしてインフルエンザの流行の気配もあるので十分注意が必要である。この冬、体力的にまだ回復していない面もあるので、予防を意識しながら、何とか乗り越えていきたいと思う。皆さんも十分に注意してください。
★2014.1.21(火)晴れ 6℃
冬至から1カ月。日ごとに陽光が強さを増し、昼間が長くなってきたのを感じる。家の外に出てみれば、梅やサンシュユのつぼみが膨らみ始めている。土の根元ではタンポポが地面に張り付くように葉を広げはじめている。春はそこかしこで準備されている。昨日、沖縄名護市の市長選挙の結果が出たにも関わらず、政府は民意を無視して今日早速、辺野古埋め立ての入札広告を出した。選挙期間中に名護入りした自民党の政治家は、街頭で「沖縄を世界一、豊かで幸せな島に」「名護振興基金500億円を投入する」と約束していたのに、自分たちの候補が敗れると、ゼロベースで見直すと。これほど露骨な「手のひら返し」は何だろう。政治家の辞書にはもう、約束とか信義とかの言葉はなくなってしまったのだろうか。政界には、こんなに身勝手で傲慢な人々がまかり通っている。有権者がよほどしっかりしないと、この国は溶解してしまうのではないか。
★2014.1.20(月)晴れ 5℃
今日は大寒。一番寒いこの時期に温かいニュースが飛び込んできた。「ふるさとの美しい海を守り抜く」。沖縄の人たちの思いが通じたようだ。県外への移設を唱える自民党沖縄県連と県知事を、圧力と振興策の大盤振る舞いでねじ伏せ、さらに、市長選が始まるや500億円規模の基金案を発表した。告示後にもかかわらず、ここまであからさまな利益誘導で投票を働き掛ける。有権者から「ばかにするな」との声が上がるのも当然だ。こうした状況で私たちの住む町に置き換えてみたらどうだろう。住民の安全な暮らしと地域の発展。どちらも実現したいと願うのが当然だろう。沖縄はいつも、どちらかを選べと迫られてきている。後世に残る日本そして地域を守るためお金では買えないそして替えられないと叫ぶ沖縄の人の心意気を感じた。
★2013.1.19(日)晴れ 3℃
仙台電力ホールでNPO「こよみのあしおと」の若いメンバが活動の軌跡の写真展を開催している。地に足をつけて農業を愛し続ける若者らが地道に活動している。そして首都東京では古希を過ぎ、政治の表舞台から身を引いた首相経験者2人が、都知事選で原発再稼働への道をひた走り、原発輸出に熱心な安倍政権の今を看過できず、行く末危ういとみて活動をはじめた。その裏返しか「殿、お戯れを」「原発政策は都政になじまない」とけん制、批判し続ける自民党。青島、石原、猪瀬各氏と3代作家が続いた都知事。今回は主演が陶芸家「細川さん」、脚色・助演「小泉さん」そしてタイトルは「脱原発」。最後の一花を咲かせる劇「老いの舞」の幕が開く。原発が立地せず、その恩恵を受ける都民に思いが届くか。「老いの一徹」の決意でわが国エネルギー政策の変更を迫る面白い劇が始まろうとしている。これは見逃せない。
★2014.1.18(土)晴れ 3℃
昨日の17日は「防災とボランテイアの日」である。19年前の阪神大震災にちなんで制定され、その教訓(防災意識とボランテイア活動への認識)が東日本大震災にも活かされている。19年の間に、震災前の日常を取り戻した人、新しい日常を手にした人、心や暮らしが非日常から抜け出せない人がたくさんいると思う。東日本大震災でも震災後の「非日常」を生きる人を、暮らしを立て直すため、多くの国民の支援をいま一度と願わざるを得ない。そして17日はちょうど胃がん手術3か月前であり、記憶に残る日でもある。今日はS会社の新年会であり、ちょっとお酒を飲んで帰る夜道だが、寒さが一段と骨身に染みる。冷えた心を和ませてくれるのが、いてつく夜空にきらめく星座の数々である。大気の澄んだこの時季、一等星などの明るい星が輝きを増し、その荘厳さには息をのむ。ギリシャ神話の狩人がこん棒を振り上げた姿でおなじみのオリオン座。南の空に目を凝らせば、ベテルギウスが右肩で赤く光り、天空で瞬く星たちは、にぎやかである。星空を見上げてみよう。頬を刺す風は冷たくても、背筋が伸びれば自然と気持ちがシャンとする。天が背中を押してくれているようだ。「上を向いて」と叫んでいるようだ。
★2014.1.16(木)晴れ 0度
強い寒気が日本列島をすっぽり覆っている。起き抜けの頭に、古いかもしれないが、吉永小百合さんが歌った「寒い朝」が浮かぶ。<こころ一つで暖かくなる>の歌詞は1960年代の気分を映していたのだろうか。寒い朝、吐く息が白く見えるのは、息に含まれる水蒸気が冷やされて凝結し、一瞬、霧になるから、「気霜(きじも)」とも呼ばれる。でも、この季節、水道の凍結が気にかかる。今年は風よけフェンスや窓に発泡材、毛布の張り付け等、事前に予防措置を講じたこともあり、今のところ大丈夫のようである。そして今年の正月から飼い始めた金魚も温熱ヒータ(25℃)のおかげで元気に泳ぎ回っており、ひと安心である。今までの失敗事例の教訓(学習効果)が活かされているのかもしれない。昨年、3回ほど凍結し大変な目にあっているので今年はこのままいってほしい。「寒い朝」の一節に<北風の中に呼ぼうよ春を>とあるが、この歌に少し力が湧いてきた。
★2014.1.15(水)晴れ 0度
寒波襲来で厳しい冷え込みが続く。朝、窓ガラスの結露が凍り付き、真っ白な花模様を描いていた。その模様に見とれながら、まさに厳冬期を自覚する。これからが本格的な寒さと雪の闘いだが、今年は雪が少ないが相変わらず蔵王降ろしの風が冷たい。今年は病気のため秋にかけて薪を収集できず、我が家の薪の在庫量も少なくなり、精神的に心が寒くなってきた。体の調子を見ながら、早速、友人の薪をいただきチェンソーで唸りをあげる。何とか軽トラック一台分を確保しホット一息つきながら、空を見上げると冷え切った青空に蔵王連峰がくっきりと浮き上がっている。思わず感嘆の声をあげるほど見事な風景である。そして、こんな日は行き先を決めずに列車に揺られ、移りゆく風景を眺めたり、ふらりと途中下車してみたくなる。寒い冬は何かそんな旅が無性にしたくなる。昨年の冬の富士山の旅を思い出しながら、そんな気持ちにさせてくれる今が、私にとって最高のぜいたくである。
★2014.1.14(火)晴れ 2℃
正月の代表的な行事に豊作祈願の意味を込めた「みずき団子(餅花)」や、正月飾りを燃やす悪霊払いの行事「どんと祭」などがある。「どんと祭」は正月にやって来た年神さまを天に送り返す火の祭りでもある。 今日、仙台大崎八幡宮でのどんと祭(裸参り)にS会社の一員として参加した。昨年の雪20cmの中とは違い、やや冷たい風が吹く青空の中、一番町~大学病院経由で約1時間をかけて大崎八幡宮まで練り歩く。夕方になると古い御札や今年のお正月の松飾りやしめ縄に火が点けられ、この炎は「御神火」とよばれ、その火に当たると心身が祓い清められ無病息災や家内安全が叶うと言われている。「御神火」を目指し社員一丸となり、参拝する「裸参り」で、商売繁盛・無病息災等を願った。これで正月も終わり、今年も心ひとつにして笑顔を忘れず健やかに過ごせるよう皆の「きもち」がひとつになる瞬間でもある。不思議な縁で、この場にいられる幸せを感じた一日であった。
★2014.1.12(日)晴れ 3℃
日本の冬の農村風景には柿がある。甘柿も渋柿も。現在は甘い物が簡単に手に入るが昔は違った。干し柿の甘みは貴重で、農家にとって収入源だったらしい。柿屋の中の吊るされた干し柿の飴色の美しさや柿屋内に漂う何とも言えない甘い香りには、日本の原風景、里山の恵みを感じる。11月下旬に柿採りし、吊るした干し柿は「今がちょうど食べ頃ですよ」と伊達市のSさん宅から連絡をいただき、友人等と早速、竹林整備(5月のタケノコ採り)も兼ねて参上した。冷たい風にさらされた柿は内部から出た糖分で柿の外側は白く、柿の内部はゼリー状となっている。この地区の干し柿は市販で\300~¥500/個するそうでもあり高価でもある。豊臣秀吉が茶会に干し柿を用いたようにお茶と柿は昔から関係が深く、干し柿の甘さが和菓子の基準、日本人の甘さの基準になったようだ。この冬は、お茶を飲みながら、じっくりと干し柿を味わいたい。ぜひとも我が家に来て、本物の干し柿を召し上がれ。
★2014.1.10(金)小雪 2℃
仕事始めの一週目である。来客の「おめでとうございます」のあいさつが続く。「めでたい」を辞書で当たると、「愛[め]で甚[いた]し」が変化した形で、「喜ばしく祝うべきだ」との現代語の意味に発展した、とある。そして13日には成人の日を迎える。「明治維新の改革を成就したものは二十歳前後の田舎の青年であって幕府の老人ではなかった」。正岡子規が「病状六尺」にこう書いている。若くして俳句や短歌の革新運動を起こした人だけに、若い力を確信していた。「何事によらず革命または改良といふ事は必ず新たに世の中に出て来た青年の仕事であって…」と。 そして翌日の14日はどんと祭。めでたい行事が続く。顧問をしているS会社でも成人を迎える若者、どんと祭とスケジュールが目じり押しである。どう生きようとも人生は一度きり。持ち時間が少なくなりつつある身からすれば、いずれの若者もまばゆく輝いて見える。過去にとらわれることなく、未来志向で今を生きてほしいと思う。
★2014.1.9(木)曇り 2℃
寒に入り、寒さが身に染みるようになってきた。今月20日の大寒前後は最も厳しく、節分の2月3日まで冷え込む。この時期の水は雑菌が少ない。酒や味噌の仕込みに適しており、暦の知恵が生きている。今日は外も雪模様であることより、室内で味噌作りを始めた。昨夜から大豆を水に浸し、朝からストーブの上で煮始めること4時間。豆が柔らかくなった頃を見計らい、ミートミンサで豆をつぶし、麹・塩と混ぜる。この混ぜる割合が各家庭での好みもあり、手前味噌と言われる理由でもある。我が家は<大豆(秘伝豆)1:麹1.2:塩0.4>の割合で作る。家中にほんのりと味噌の香りが立ち込め、何とも幸せなにおいを醸し出してくれる。さっそく、カビ対策で焼酎で浸した晒(さらし)を置いて、塩の重しを載せて完了。いつもの床下収納庫に格納し、9~10月には食べごろとなる。人によっては2~3年寝かせて食べる人もいるが、どちらにせよ温かい古里の味である。来月は多くの仲間との味噌作りが始まる。でも味噌作りをしていると、ホットとして心と体がほどける温かいひとときでもあり、子供たちにも伝えていきたい我が家の恒例行事でもある。
★2014.1.7(火)晴れ 6℃
きょうは七草。無病息災を祈るだけでなく、正月のごちそうで疲れ切った胃を癒やすのにはセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロを刻んだ「七草粥(がゆ)」を食べるのがちょうどいい。スーパーでもセットが売られており、手軽に味わえる。コンビニをのぞいたらパック入りの七草がゆが売られていた。おかゆの上に新鮮な七草が載せられ、電子レンジで温めるだけ。一人暮らしの若者らに人気があるらしい。年のせいかもしれないが、こうした昔の風習の良さが何となくわかるようになってきた。仙台の街中を歩いていると、定禅寺通りのケヤキ並木はイベントも終わり、ほっとひといき、ついているようで静かだ。これから厳冬を迎える季節ではあるが、「へそ大根」も、そろそろできあがり、次は手前味噌作りもはじめたい。身も心も温まる東北の食文化の豊かさ、あったかさにに浸りたいと思う。
★2014.1.6(月)晴れ 3℃
今日は仕事始めでもあり、心身ともに引き締まる朝を迎えた。庭にあるサザンカも色づいている。雪中に咲く紅白の一輪が、雪国の暮らしに彩りを添えてくれる。そして久しぶりに会社で多くの仲間の笑顔に触れると、心が穏やかになり、自然に顔がほころぶ。「笑門来福」と言うが、笑顔は笑顔を呼ぶ。笑顔の下に人が集まり、二重三重の笑顔の輪ができる。周囲も笑顔、笑顔だ。常に笑顔でいたいが、ささいなことで気分がふさぐこともある。そんなときは、自分自身の不機嫌に対し無関心でいること。それが幸福の秘訣の一つである、とフランスの哲学者アランは言った。他人は自分を映す鏡と言う。不機嫌な態度で接すると相手は不愉快になり、不機嫌の連鎖が始まる。アランは、上機嫌こそ生命が元気づく最良の療法とも説いた。言い換えれば、笑顔は幸福をもたらす最良の潤滑油である。いつも駄洒落で和ませてくれる知人の賀状に「笑月(しょうがつ)元旦」「ご健笑(けんしょう)」とあった。この一年、笑顔の先人たちにあやかり、笑顔で向き合いた。そして、 早く子犬の飼い主が決まりますように!!!!!
★2014.1.5(日)晴れ 4℃
きょうは「小寒」。寒の入りである。寒詣り、寒中見舞い、寒稽古、寒中水泳、寒月、寒暁、寒の水…文字通り、寒さに震えるのはこれからが本番である。身を切る風の冷たさが、来る大寒に備えなさいと忠告してくれているようだ。今年の初売りで購入したのは、相変わらず工具関連や靴下セット、ワイシャッツ等であった。そして玄関にある空の水槽がさびしそうなので、お正月でもあり金魚(和金、出目金、流金)10匹を思わず衝動買いしてしまった。寒さが厳しくなる時期ではあるが、冷え透き通った清涼な水の中で泳ぐ姿には趣きがある。でも人間同様にこの季節の寒暖差に要注意であるので、温熱ヒータを25℃に保ちながら風邪をひかぬようにと祈る。ことわざに「小寒の氷大寒に解く」と。自然は暦通りいかず、寒暖必ずしも暦の流れに従わない。予測不能の厳冬、皆様も(金魚も)ご自愛、ご用心の上、お過ごし下さい。そして子犬の飼い主が早く決ままりますように!!!
★2013.1.4(土)曇り 3℃
うま年のせいかもしれないが今年の三が日は、例年に比べ、あっという間に過ぎた感じがする。年のせいかもしれないが年々早くなっているような気がする。今日は二つの新年会のかけもちで楽しいひとときを過ごした。話の話題のひとつとして初夢の話が出た。昔は七福神の乗った宝船の絵を枕の下に敷いて寝たり、悪い夢を食べてくれるという「獏」の絵や「獏」の字を書いた紙を敷いたりした。夢見がよければ気持ちは軽く、心に張りが出て、仕事がはかどったりする。逆に夢見が悪いと気が晴れず、何をしてもうまく運ばなかった経験がある。目覚めれば、はかなく消えてしまう夢の一方、将来実現させたいと願う夢がある。「プロ野球選手になりたい」「宇宙飛行士になりたい」などと、子どもたちが語る夢は楽しくほほ笑ましい。その中で、ユニセフがまとめた「子どもの幸福度」調査で、日本は先進31カ国の中でも貧困状態にある子どもの割合が高く、「経済格差」が浮き彫りになっている。新春華やぐ中で希望を持てない子どもがいることは悲しい。大きな夢を見られる社会にするのが我々大人の責務であると思う。
★2014.1.3(金)曇り 4℃
初売り、初夢、書き初め、仕事始め、出初め式、初釜…。新年の行事が続き、人それぞれに一年を祈る。今年はどんな年になるのか。外出してみると初詣も初売りもにぎわっている。福袋は多様化が進む一方で、大きなショルダーバッグやキャリーケースに商品が詰まったものも見かけた。中身があらかじめ分かる実利型、包みを開けたときの驚きがお楽しみという期待型、それぞれ良さがある。2014年という「福袋」にはどんな驚きが入っているだろうか。笑顔か涙顔か。開けるまで分からない。私たち一人一人が、これからの1年間に「こうしたい」と思い描く福袋には、心がけ次第で笑顔を増やせる可能性が詰まっている。近くの熊野神社でおみくじを引いたら私は「中吉」、パートナーは「大吉」だった。願い事は「他人の助けにより望み事叶う急ぐな」とあった。本HPををご愛読いただく皆さんの応援が願い事のすべて。どうかかないますように。
★2014.1.2(木)雪 0℃
今日は昨日の暖かい日より、一転して雪の朝を迎えた。庭先は20cm程度は積もっており、我が家の廻りは蔵王降ろしの吹雪が一層、寒さを助長している。お正月2日目。胃がないこともあり、お正月の雑煮を胸につかえないようにゆっくりと食べる。本当に生き返る心地がする。昔は正月用に大量の餅をついた。冬の間、ときにはお菓子代わり、ときにはご飯の代わりに食べる。そんな環境に生まれ育った身には、餅あってこその正月。日本の雑煮文化に感謝したくなる。餅がのどをすべり落ちる味わいは、なんともいえない。正月に雑煮を食べるようになったのは今から600年ほど前の室町時代だが、正月三が日の祝い料理になったのは江戸時代後期から末期のこと。江戸ではどんなに貧しい家でも元日、2日、3日の朝は雑煮を用意し、風習としてすっかり根付いていたようだ。我が家でも昨日より子供たちも帰省し、田舎のお雑煮・あんこ餅・納豆餅を家族水入らずでいただく。今年もお餅から力をもらい、今年一年の家内安全を願いながら里山の恵みに感謝したいと思う。
★2014.1.1(水)曇り 8℃
新しい年が明けた。我が家から初日の出を拝んだ。この1年の幸せと飛躍を祈り、今年は午年でもあり、「馬到成功」の言葉を交わした。騎兵の到着がたちまち勝利をもたらした故事に由来する、吉祥のあいさつだ。昔から馬は「神さまの贈り物」といわれている。人は馬と出合い、飛躍的な進展を遂げ、大きくて力持ち。温和で知的、協調性が高い。そして家畜となり、人間との長い付き合いが始まった。狩猟や農耕、運輸、そして戦争。あらゆる営みのパートナーだった。新年の日本の動向はどうだろう。被災地の景気回復や将来の方向性の見通しは立ったのだろうか。4月には、17年ぶりとなる消費税増税が待つ。あと2カ月余で震災から3年がたつ。特に福島が気になる。先日訪問した仮設住宅では傷みが目立ち、隙間風が入り込んできている。除染の速度は上がらず、農産物の風評も続いている。悲観ばかりせずに多くの人と志縁の気持ちを持ち続けたい。人間万事塞翁が馬だ。