■2016活動日誌5月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。コメントをお寄せください。
5月31日(火)晴れ 25℃
新緑の山形蔵王温泉の大露天風呂へと!
今日は雷も含む不安定な天気との予報だが、予報は、めでたく外れて初夏を思わせるような清々しさを感じさせるお天気である。ファーム作業の苗の定植もほぼ終わり、残りの「トウモロコシ”やスイカ”を植えてみた。スイカは初めての挑戦でもありどんなものができるのか楽しみである。日差しも注ぎ汗をかいたこともあり、午後からは温泉に出かけることとした。久しぶりに近場の山形蔵王温泉の大露天風呂へと。新緑のトンネルと残雪がまだまだ漂うエコーラインを通りながら蔵王温泉へ向かう。平日でもあり空いており駐車場には3台程度である。大露天風呂の門を通り抜け、そこから坂を下って露天風呂に行く。硫黄のにおいがしている。小さい谷川の両側の木々は山桜、もみじ、ブナの葉が新緑のさわやかな空気を発散しているようでまさに森林浴のような気分にしてくれる。男の露天風呂は、上段はやや熱め、下段はややぬるめになっており、岩も硫黄に染まり乳白色でいかにも、これが温泉だなあと言う雰囲気が漂ってくる。上段の湯の色はほぼ透明、下段はわずかに青みがあるうすい白である。なめると塩辛く酸っぱい。湯船全体に黄白色の湯花がついている。お湯の量がたっぷりあって、きもちがよい。谷川の音を聞きながら湯に浸かる。まわりでは、もうセミがうるさいほど泣きはじめ初夏の気分でもある。泉質は、含硫化水素強酸性緑ばん明ばん泉。源泉は53.8℃、PH1.4(非常に強い酸性)。やはり温泉は心身ともにリフレッシュしてくれる。早速、我が家用の湯花を大量に購入し、悠々亭でもゆっくりと温泉気分を味わいたいと思う。
5月29日(日)晴れ 25℃
ブルーベリーに害虫発生し対応に追われる!
連日、お天気が続き、庭の手入れやファーム作業、そして薪ストーブの薪の片づけ等、アウトドア作業をするには最高の日々が続いている。昨今はやりのパナマ。税金逃れの話ではなく、今度は「新パナマ病」というバナナの病気だ。カビの一種の病原体で木が枯れ、一度かかると治らないためバナナの「不治の病」と言われている。日本の最大の輸入元フィリピンではこの病気の影響で生産量が減少している。被害の世界的拡大で将来、食べられなくなる恐れがあるという。一本である程度の満腹感が得られるバナナは意外と低カロリーである。日常生活で不足しがちな栄養がバランスよく含まれているため、ダイエットばかりでなく、健康に欠かせない果物である。何か手立てはないものだろうか。今日もファーム作業の合間にバナナをいただいて、そのおいしさ、手軽さ、安さといい、私にとっては必需品となっている。病気と言えば我が家のブルーベリーにも害虫が発生し葉を食い荒らし始めている。早速虫取り、カビとりを行いながら、何とか最小限に食い止めたいと必死に虫を戦っている。やはり、こうした病気は早め、早めの除去、駆除が大切であると感じている。ブルーベリーの木を見ながら、果実までは及ばないようにと、祈りつつあと1か月後の収穫するまでの間は、日々、虫との戦いが続きそうである。
5月28日(土)晴れ 27℃
G7を利用した言い訳が始まるー消費税再延期?
オバマ大統領が被爆地広島に立った。「魂が私たちに語りかけている」と述べ、核なき世界へと、過去に学ぶことを誓った。大統領のメッセージが、亡くなっていった罪なき人々の叫びも同時に世界へと運んでくれることを願いたい。そして、三重県で開催された伊勢志摩サミット。首脳宣言を採択したが、その過程でニュースが駆け巡った。「消費増税再延期強まる」。もし来年4月の増税がなくなるのであれば家計にはありがたい。たんす預金が増えるご時世。財布の紐が緩み消費が活発化すれば経済にもいい。 しかし待てよ。何やら舞台裏に筋書きを仕込んだのではないか。国際的な商品価格の下落を表す指標が示された。従来、リーマン級や大震災級が再延期の条件と言われてきた。ほら、これはリーマン級でしょ、と言わんばかりの指標。“悪い”数字は実は見送るに“都合の良い”数字では? 思えば一昨年の秋、増税延期の際の演説は歯切れよかった。「再び延期することはない。断言する」と言ってなかったっけ。それがまた? でもアベノミクスのせいじゃない、世界経済が悪いのだから不可抗力。そんな理屈だろうか。巧みな“アベノマジック”にだまされることなく、結局はアベノミクスで経済は好転しなかったのは事実である。無理やりG7での経済宣言を巧みに利用したボロ隠しであったことを国民はきちんと認識すべきである。目先のことしか考えず、責任回避の言い訳がまた始まるのだろう。 ↓梅林草刈り応援ありがとうございましたした↓
5月26日(木)晴れ/曇り 25℃
基地のない島。願いがかなう日はいつか。沖縄の人たちは、いつまで待たねばならないのか!
沖縄の女子高生の言葉が人々の胸を打ったのは21年前だった。米兵が繰り返す犯罪にもう耐えられない、と彼女は訴えた。「軍隊のない、悲劇のない、平和な島を返してください」。米兵の少女暴行事件に対する抗議集会でのことだ。戦後50年。私たちはいつまで基地に苦しめられるのか。犠牲はもう出さない。願いはまたも打ち砕かれた。沖縄で20歳の女性会社員の遺体が雑木林で見つかった。米軍属の男が死体遺棄容疑で逮捕された。あまりにむごい結末である。“抑止力”の名の下、沖縄の米軍は何を守っているのだろう。「軍隊は住民を守らない」と書いたのは作家の司馬遼太郎さんだった。軍隊は軍隊を守り、さらには国家などといった崇高なものを守ると言い続けている。オバマ大統領の来日を前に「タイミングが悪い」との声が政治や外交の世界から漏れてくる。ひと一人の命が奪われたのに、何を守ろうというのか。米軍基地がなければ女性は命を奪われずに済んだ。その事実は重い。戦争が終わり、銃剣とブルドーザーでできた基地。以来、沖縄の人たちが繰り返し味わってきた悲劇である。公務中なら、日本側が容疑者に手出しできない日米地位協定もある。よく安部首相は「日本国民の財産と生命を守る」というが、この日本に沖縄は入っているのだろうかと疑念も持たざるを得ない。「綱紀粛正、再発防止策と枕詞を繰り返すだけ」と、知事が憤るのも無理はない。過重な基地負担。さらに辺野古を、と政府は言う。基地のない島。願いがかなう日はいつか。沖縄の人たちは、いつまで指折り数えなければならないのだろう。
5月25日(水)曇り 24℃
退職金 もらった瞬間 妻ドローン - サラリーマン川柳
我が家の庭の花々もこのお天気に誘われるように一斉に咲き始めた。そんな中、今年も楽しみにしている「サラリーマン川柳」が発表された。「退職金 もらった瞬間 妻ドローン」。今年の1位に輝いた。普通ならば「お疲れ様」の一言が欲しい定年退職に、ドロンと姿をくらまされては惨めである。「夫唱婦随」は夫が唱え、妻が従うことをいっているが、この日本ではあたりまえのことであったのだが。。。亭主が「酒だ」と叫んだら「あいよ」と注いでくれりゃいいんだ。落語の八っつぁん風にいうなら、こんな調子だろうと思うのだが。。。。今の世の中、亭主にそう甘くはない。「婦唱夫随」と皮肉る向きもあるが、今の時代は主導権を握っているのは妻の方らしい。「粗大ゴミ」「産業廃棄物」とも揶揄される亭主の悲哀がにじむ。「定年後には「濡れ落ち葉」と煙たがられる。払っても払っても離れない葉のように、妻にまとわりつく。そんな亭主が妻には「ウザい」そうだ。仕事人間の定年後はとかく「濡れ落ち葉症候群」に陥りやすい。妻子のためにと辛苦に耐えて働いてきたつもりが、妻には家庭を顧みない駄目親父にしか映らない。揚げ句に、妻に見捨てられる熟年離婚も増えているとか。生きてはともに老い、死んでは同じ墓に入る。仲睦まじい夫婦の例えだが、墓までは勘弁してと叫ぶ妻も多いとか。サラリーマン川柳10傑には「ラインより 心に響く 置手紙」の句もある。その文以上に大切なのは、心のこもったお互いの会話であるのだが。。。。今年もこのサラリーマン川柳に笑いと納得感が漂っている。
5月24日(火)晴れ 24℃
青葉、ホトトギス、カツオ初夏の三拍子が、最近は簡単にそろわない!
人は体のどこで風を感じるのだろう。ひんやり、ジトジト…。やはり触覚だろうか。風の音に驚くような聴覚か。この季節にぴったりの<風薫る>という言葉もある。嗅覚でも分かる。風は一つだけの感覚に訴えるものではないようだ。私は水田を通り抜ける風が好きで、こころの中まで吹き抜け染み入るような感覚がわかるようになってきた。そして今、草や竹の繊細なそよぎも、目の前の風を表現しているようにも思える。そして風とともに新緑が目に心地よい。まさに山口素堂の「目には青葉山ほととぎす初鰹」の季節到来でもある。この句には視覚、聴覚、味覚を表す季語が三つも入っていて、日本の初夏をぜいたくに活写しているように思える。新緑をなぜ緑葉といわず青葉というのか、かねて疑問に思っていたが、ある書によると、日本語には古来、色を表す言葉は赤、青、黒、白しかなく、緑は青の一部だったという。その後、緑、黄、茶などが加わって、日本の色彩語は豊かになった。そしてホトトギスの声。万葉集以来、常に文芸作品に登場する鳥だ。枕草子には夜中に起き、人より早く初鳴きを聞こうとするくだりがある。カツオは今年も沿岸漁業は不漁という。中国やベトナムなどの漁船が回遊中のカツオをごっそり捕るとのことである。そのため、最近のカツオは、店頭価格が非常に高いと聞く。青葉、ホトトギス、カツオという初夏の三拍子が、最近は簡単にそろわないのが悩みでもある。
5月22日(日)快晴 27℃
イソップ童話 - 大人に聞かせてあげたい!
今日も朝から良いお天気が続いている。家の周りは早朝から田植え機のエンジン音が鳴り響いている。機械音が研ぎ澄まされた空気の中で一定のリズムで水とハーモニーを合わせているかのように感じる。孫の絵本のイソップ童話を開いてみた。ある所に1羽のニワトリを飼う貧しい男がいた。ある日、ニワトリが金の卵を産んだ。「これはすごい。高く売れるぞ」と喜ぶl。毎日、一つずつ金の卵をお金に換え、貧しさから脱する。でも、もっとお金持ちにと望む。「ニワトリの腹の中には金の塊があるに違いない。それを取り出せば…」。そう思い腹を裂いたが塊など出てこない。ニワトリは死んでしまい、男はまた貧乏になった。今、お金にまつわる問題があちこちで噴出している。家族旅行のホテル代、飲食費、美術品購入と舛添要一東京都知事の身辺から「公」なのか「私」なのか危うい疑惑が次々に。金の卵を産むニワトリでも手に入れたかのような振る舞いだ。眉をひそめていたら、今度は東京五輪の招致を巡る不透明な多額のお金の流れが明るみに出た。招致委が開催地決定の投票権を持つ人物と関係が深いとされる会社に支払ったことで疑いを招いた。仏の検察が捜査しているのが穏やかではない。同じお金でも役回りはこうも違うと感じるのは被災地・熊本への心温まる義援金だ。お金は役立ってこそ生きる。金の卵の話は欲張るのはほどほどに、という教えである。お金に色はついていないが、役目を振るのは人。「こんなんじゃ」とお金に迷惑がられる使い道だけは戒めたいものである。
5月19日(木)晴れ 22℃
心を安らかにしてくれる居心地の良い空間 - 縁側
我が家の縁側に座り、ぼんやり庭を眺めた。庭木の新緑が風にそよぎ、柔らかに地面を覆う下草上で木漏れ日が揺れる。心を安らかにしてくれる居心地の良い空間がここにある。 また、ニュースで東京オリンピックが取り上げられ話題に事欠かない。2020年東京五輪の招致をめぐり、フェアプレーとはかけ離れたきな臭い煙が立ちこめている。招致委員会がシンガポールのコンサルタント会社に約2億2200万円を支払っていた。招致決定2カ月前の13年7月と同年10月の2回に分けて振り込んだ。送金先の経営者は、当時国際オリンピック委員会委員だった国際陸上競技連盟前会長の息子と友人関係にある。招致に絡んだ集票目的の買収疑惑が浮上している。コンサルタント会社は14年に閉鎖された。金を受け取り、用済みとの印象も受ける。ペーパーカンパニーもどきだが、招致委理事長だった日本オリンピック委員会(JOC)会長は「正式なコンサルタント料。問題はない」と言い切る。数カ月で2億を超える送金である。「正当な対価」というなら、使途を説明して然るべきだと思う。「近代オリンピックの父」と呼ばれるクーベルタン男爵は、五輪のあるべき姿をこう説いた。「友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって、平和でよりよい世界の実現に貢献する」。正々堂々、公明正大がフェアプレーの精神である。こんな、お金まみれの世界と関係ない自然体の姿がここにある。この場所に座ると自然との一体感が感じられ、土地の空気に抱かれているような気がしてくる。水田に映った月の光が我が家に反射し、ほんのりと部屋を明るくする。水音を聞き、吹き抜ける風に身を任せていると、カエルの息遣いや、大地の豊かさが伝わってくる。心を包み込んでくれる場所がここにある―。豊かなことだと思う。
5月17日(火)雨/曇り 17℃
古くからツバメはいつも人間と一緒に暮らしてきたーツバメも少子化?
今、子どもの数が減りつづけ、社会問題にもなっている。どこでも対策に躍起だが、深刻な少子化は鳥の世界にもあるらしい。この季節、軒下に飛んできて初夏を感じさせてくれるツバメも子育てに難儀しているらしい。日本野鳥の会が調べたところ、一つの巣から巣立つツバメのひなの数が近年減ってきているのが分かったそうだ。特に都市部での減少率が大きいという。郊外や農村部では平均4.3羽が育っているのに対し、都会では3.9羽。このままではツバメ全体の生息数が減る恐れがあると野鳥の会は警鐘を鳴らしている。天敵に襲われるのは仕方がないにしても、人間が巣を撤去したり、壊したりする割合が都会は農村部の7倍にも上るそうだ。巣から落ちるフンが嫌われる最大の理由。都会が住みにくいのは、どうやら人もツバメも同じらしい。飛び方で天気を占ってみたり、巣をつくった家には幸福がやってくると言われたりもする。商売繁盛のシンボルであり、田畑の害虫を食べてくれると感謝もされた。古くからツバメはいつも人間と一緒に暮らしてきた。玄関や車庫、果てには車の中にまで巣をつくられたと、昔はよく笑いながら話を聞いたものだ。我が家も軒下が長いので巣を作る環境はいいのになあ。。と思っているが、なかなかやってこない。やわらかな素直な気持ちで気長に待ちたいと思っている。
5月16日(月)晴/曇り 20℃
政治とお金 - せこい公私混同が続いている!情けない!
政治資金で私的宿泊や飲食、絵画購入をしていた事実も判明し、弁明を聞くたびに恥ずかしくなってくる。子供が弁解しているような嘘とわかるような理由を平気で述べている姿からは、何が精査したのか理解できない。まさしく「政治家として恥ずかしい」のひとことである。政治家が襟を正すとは一にも二にも公私の峻別である。2つの財布(公私)はすべて自分の財布のように都合のよいように使い分けている。そして知事就任後も5千万円あれば、豪邸が建つくらいの金額で庶民にはローンを組んで、生涯に一度使えるかどうかの大金である。それほどの大枚がわずか1週間の出張費用に消えたという。舛添要一都知事らによるパリ、ロンドン出張での消費ぶりである。5泊7日の日程で都職員ら19人が随行した。総費用は5041万円に上る。航空運賃約1400万円、宿泊費約920万円。ほかに現地案内人やら通訳費用など諸々ある。知事はといえば、飛行機でファーストクラス(往復約265万円)に座り、1泊約20万円の部屋に宿泊した。セレブ並みの旅だ。ネット上で「大名旅行」と揶揄されるのも無理はない。2014年の知事就任以降、海外出張は計9回。費用は締めて2億円を超えるという。新国立競技場の建設に際し、舛添知事は「負担の根拠がない。都民に説明できない」と都の負担を突っぱねたこともある。そして税金の無駄遣いは容認できないと言いながら、出張には湯水の如く使う。公用車による別荘通い。都の税収は5兆円にも及び、潤沢な財政の上に胡座をかき金銭感覚がマヒしているのだろうか。東京は猪瀬前知事と同様に「政治とお金」の問題はいつまで続くのだろうか。
5月14日(土)晴 24℃
吉田兼好の「徒然草」は自然と人生の教訓 !
日本三大随筆に数えられる吉田兼好の「徒然草」は、人間観察や世間通途の雑感まで、幅広い題材を面白く書いているのが魅力。人生の教訓としたい話題も数多い。私もやっと内容を実感でき、うなずくことが多くなりそれなりの年代だなあと自覚してきた。風邪で休んでいる間、自然の中での田舎くらしについて再考する時間もとれ見直すよい機会でもあった。体調も90%程度までに回復し、今日は久しぶりにパートナーと悠々ファームで苗の定植や草刈り、畝つくりを楽しみながら、ゆっくりと手を動かす。作業していると、いろんなものが目に飛び込んでくる。まわりの田には田植えに備え、水が一面にはりめぐされ、時折ふきつける風で水面にそぞろ波がたち、まさに自然の芸術品を見ているようである。水辺にはカモやシラサギ、カエル、ツバメ、虫等があらわれ春の自然を謳歌しはじめている。やはり日本の水田はいい。水鏡に映し出される蔵王連峰がまさに逆さ蔵王となり、きらきらと輝いている。「徒然草」はまさに自然に返れ、素直な心で自然と人と接しなさいと教えてくれる。2人でファームから水田に映る逆さ蔵王を見ながら、子孫の代までいつまでも、この風景が残っていってくれることを願っている。
5月12日(木)快晴 22℃
ああ爽やかな春の夕暮 - 日本酒と山菜!
久しぶりの青空で風にそよぐこずえの若葉が目にまぶしい。食いしん坊からもしれないが、緑よみがえる春の中、いにしえの人は、山野を染める新芽に「生命の精気」が宿ると信じ「わが身に吸収しよう」と、それを食べたと言われている。そんな古代人の血が、山菜を愛するわれわれにも受け継がれているのではないか-。「山菜の魅力」精気の味を思わせて、ほろ苦い山菜にピタリとくるのが日本酒でもある。最近は風邪のためしばらくお休みしているが、体調が戻れば、この組み合わせをぜひともいただきたい。酒を愛した草野心平は詩「花肴」を詠んでいる。詩の一節をつまませていただくと、〈こごみ・ぜんまい/タンポポの花と葉つぱ/左手にはコップの冷や酒/生のまま夫夫(それぞれ)の味を味はひ乍(なが)ら/さうしてはまたコップ酒/さうしてはまたつまみ/ああ爽やかな春の夕暮〉なんて味のある句であろうか。聞けば、ある方は山椒の葉を酒に浮かべ楽しんでいるという。山菜にも、日本酒にも恵まれたこの日本に生まれた幸せを感じられる季節がやってきた。両者の奏でるハーモニーを存分に楽しめる日をじっと待ちたいと思う。どちらも体の隅々にまで精気が満ちていくようで、うまそうである。
5月11日(水)雨 16℃
タックスヘイブンは金持ちにとって天国だろう!
今年の桜前線は例年より早く日本列島を駆け抜けた。今は北海道東部が見頃を迎えつつあると言う。こちらは今日も朝から雨で寒さも昨日から続いている。風邪による体調も少しずつ良くなってきているが、時々、咳き込んで、たんが出る。もう少し我慢・我慢と自分に言い聞かせ安静にしている。そんな中お見舞いとして好物のゼリーが届く。”ネットで見て、だいぶ風邪が長引いているようで心配で”。。と心温まる寄せ書きも添えてある。心配してくれる気持ちがうれしい。こうしたちょっとした心遣いが人の心を動かすもんだなあと思い、うれしくてたまらない。その意味でも週末までには体調を万全に整えたいと思う。TVをみていると「パナマ文書」の租税回避地(タックスヘイブン)の言葉がとびかっている。いよいよ国別に法人等のリストが公開された。もちろん日本大手の楽天、ソフトバンク、各大手商社200社等あまりが登録しているという。じっくりとそのリストをホームページを覗いてみたいと思う。そもそも「税」には抜き取るとの意味がある。税は稲と脱の組み合わせ、収穫の一部を抜くという解釈だ。租税自体は民主主義社会の根幹には違いない。しかし、たとえ重税でも負担が万人平等ならいざ知らず、掟の網をかいくぐる不逞なやり方は言語道断である。タックスヘイブンでの口座保有や会社設立自体は違法ではない。しかし監視や規制が不十分なため、脱税などに悪用されやすい。課税逃れによる法人税収の喪失額は世界で年間12兆~29兆円に及ぶ、との試算もある。特に大手企業は収益のみを考え倫理観が欠如しているように見える。苛政に耐える真面目な国民だけが納税の憂き目を見る。タックスヘイブンは金持ちにとって天国だろう。
5月10日(火)雨 16℃
カエルの大合唱ー瑞穂の国の行先は!
「田舎はのんびりしており、静かな田園地帯に風が吹きぬける」と思っている方が多いと思うが、しかし夕方になると案外騒々しいものである。自宅周辺はまわり一面、田畑である。田植えを終えた田んぼ、水張りしている田んぼではカエルが夜な夜な飽きもせずに鳴いている。こちらの体調は完全復帰には程遠く、風邪でこんない長引くとは。。。免疫力が落ちているかなあとちょっと自信もなくなってきている。そんな中、多くの友人がお見舞いに訪れてくれて旬な野菜や果物をいただいた。体にパワーをつけて早く回復したいものである。今日は朝から雨模様で草花もしっとり濡れて、なかなか風流でもある。そしてカエルの鳴き声を聞きながらJazz音楽を聴いている。カエルと言えば、現存する日本最古の歴史書で8世紀に成立した「古事記」にもヒキガエルが出てきている。水田には人が集まり、カエルが集まり情報が集まる。古来、そんな場所だったのかもしれない。いかにも稲作で栄えた国らしくこの水田は神様が宿る聖地かもしれない。それでも、いつまで「らしさ」を保っていられようか。1人当たりの米の年間消費量は55キロ程度(現在の私の体重と同じ)という。ここ50年余りで半減した。米さえあればという食生活が崩れてきたのだろうか。高齢化で食が細った影響もあるのだろうか。もはや米の取れ高で国の豊かさが測れなくなった時代である。こんな米価ではねえ…。田の縁で耳をそばだてれば、農家の人たちのやりきれない声ばかり。カエルの大合唱が、瑞穂の国の行く末を危ぶむ、神々の早鐘にも聞こえる。
5月8日(日)曇り 23℃
大きく深呼吸をして心と体を癒やしたい。自分の中の若葉を枯らさぬよう!
今日になり、やっと起きていられるようになってきた。少し気分転換にと広瀬川沿いの散歩にでかけた。5月に入り、新緑がまぶしい季節になった。広瀬川の清らかな水の流れ、そしてお天気も良く、大年寺山の新緑がまばゆいばかりに輝いている。友人からは「たけのこ堀り」や「仙台ハーフマラソン出場完走」のうらやましい誘いや連絡が入る。川沿いの庭先でも木の芽が膨らみ、若葉が輝きだしている。日差しの中に新しいエネルギーを感じるときでもある。散策していると老若男女がマラソンに興じている姿をよく目にする。この時期、胸に小さな若葉をつけた人たちに出会う。車に張り付ける、あの初心者マークだ。春に入った新人君だろう。仕事にもやっと慣れてきたころか。真剣な顔に、思わず頑張れと声を掛けたくもなる。思い起こせば先日、会議で訪れた市内のホテルにも初々しい若葉君たちがいた。忙しく会場の準備に追われている。手際よくこなす者がいれば、まだ先輩の指示に戸惑う人も。焦ることはない。仕事を覚える速さは人さまざまだ。新社会人が最初に壁にぶつかるのがこの時期だとよく言われる。理想と現実とのギャップに悩み、思うようにならない仕事にいら立ちが募る。さわやかな気候とは裏腹に5月病なるやっかい者が顔を出すのもちょうど今ごろでもある。そのまま沈み込んでしまうか、立ち直れるか。分かれ道は大型連休をいかに過ごすかだと専門家が言っていた。新年度がスタートして1カ月。思えばこの連休、新しい環境で緊張した人たちには絶妙なタイミングでの〝一服〟である。最後の土日。休める人ばかりではなかろうが、大きく深呼吸をして心と体を癒やしたい。わたしの場合は体の回復に努めたいと思うが、自分の中の若葉を枯らさぬようにしていきたい。
5月7日(土)曇り/晴れ 21℃
腸(はらわた)に春滴(したた)るや粥(かゆ)の味
喉は痛いし、背骨や腰の節々が痛むは、風邪とはいえ、2日間も寝床についている。滅多に風邪などはひくことはないのにと思いながら、もうあきらめてゆっくり直すに限ると、自分にいいきかせている。外はお天気もよくなlってきており、いっそう気持ちがあせる。<腸(はらわた)に春滴(したた)るや粥(かゆ)の味>。43歳の夏目漱石が生死の境をさまよった後に詠んだ句だ。胃潰瘍を患う漱石は伊豆修善寺で療養するが、ひどい吐血に見舞われるほど病状は悪化する。絶望と絶食の後のささやかな食事。腸を通る粥に、生きる喜びをかみしめたらしい。わたしも食事はおかゆと梅干しとスポーツドリンク。この漱石の心情がわかるような気がしてきた。今年は漱石没後100年、来年は生誕150年に当たる。偉大な文人も、生身の生涯は「食欲と胃潰瘍」に集約されるとか。食は文学にあり、なのだろうか。まずは一日でも早く直し、ファーム生活に戻りたいと思っている。何事も健康でなければ何も進まないものであることを実感している。
5月5日(木)晴れ 21℃
薫風を受けて紺碧の空に鯉が泳ぐ「こどもの日」
薫風を受けて紺碧の空に鯉が泳ぐこの季節。春の日差しを浴びてながら、はしゃぐこども。今日はこどの日である。29日に来てから1週間をともに過ごし久しぶりの家族の絆を。。。今日は朝から孫たちも帰り支度でいそがしい。仙台駅まで見送りしながら、「こんどは夏休みにおいでね」と手を振る風景も何かさみしさを感じる。このGWの中あらためてその日の存在を調べると”憲法記念日、みどりの日、こどもの日”と子や孫の世代に残しておくべき日であり平和を願わざるを得ない日でもある。憲法公布から70年を迎える今年は「これまで」を振り返り、「これから」を問い直す分岐点ともなる。安倍晋三首相は憲法改正に意欲的な発言を繰り返している。共同通信社の全国電話世論調査によると、首相の下での改憲には「反対」との答えが56%に上った。急ぎ足は禁物、前のめりな姿勢への警鐘だろう。戦争は遠い記憶ではない。起伏に富んだ戦後70年の歳月には語り尽くせないほどの重さがあった。戦後の希望であり、よりどころとなってきたのが憲法だ。時代にあった憲法が必要と改憲を語る方もいるが、<日本人の心の底に隠れていた自由への希望、人権への希望>を物語っており、変えてはならぬものがあるはずである。それを変えるよりも、災害の復旧や東京一極集中の是正、いじめや子どもの虐待、貧困問題など、もっと足元に目を向け格差をなくし少子化に向けて子供を安心して育てられる環境に注力すべきと考える今年の”こどもの日”であった。
5月2日(月)曇り 16℃
人はトップの座や権力をもつと人格が変わるのだろうか!
人はトップの座や権力をもつと人格が変わるのだろうか。2年前に舌鋒鋭く道路公団のムダを追及した元作家の現職が、あろうことか政治とカネの問題で引責辞任した。その現職とテレビの討論番組でやり合っていた元参院議員が当選した。2014年東京都知事選だった。「現職」は猪瀬直樹氏で、代わって世界一大都市のトップの座に就いたのは舛添要一現知事であった。その“セレブ”ぶりが批判を浴びている。舛添知事の2年間の海外出張費は総額約2億円。ロンドン・ベルリン5日間では20人で約7千万円。また、静かな環境で考え事をと毎週公用車で伊豆の別荘へ。執務室ってそんな騒々しいのかと疑いたくなる。全て公費であり、懐からの出費はないもんで、高い安い感覚が一般国民とは完全に遊離しているように思えてならない。2014年知事選で得票数4位だった田母神俊雄氏は、政治資金を気前よくバラまき、私的流用の疑いももたれている。元は航空自衛隊トップの航空幕僚長。3人とも立場変わると金の使い方も変わる-ということなのだろうか。そして権力の座につくと国民の声を聞かず安保法制の解釈変更、改憲へと突き進む安部首相。震災以来2週間も過ぎた熊本地震の被災地では、多くの人が衣食住もままならない。こうした現実を直視せずに使いたい・やりたい放題で倫理観もなく、まさしく呆れかえってしまう。先日AI(人口知能)研究の発表によれば、政治家はいずれAIに取って代わられる職業とか。正すにはもはや“立場”を奪うしかないのが日本の政治家だと思わざるを得ないのが哀しい。
5月1日(日)雨 15℃
目には青葉とくれば 山時鳥(ほととぎす) 初鰹(はつがつお)
新緑がまぶしい季節だ。〈目には青葉〉とくれば〈山時鳥(ほととぎす) 初鰹(はつがつお)〉と続く。江戸時代の俳人山口素堂が、春から夏にかけて江戸の人たちが好んだものを句に詠み込んだ。中でも、旬の走りの初ガツオは「女房を質に入れてでも食べろ」と言われたほど、粋を気取る江戸っ子たちに人気が高かった。それだけに値も張ったらしい。そんなさわやかな季節ではあるが、今日は残念ながら朝から雨模様。我が家の鯉のぼりも雨に濡れてうつむいているようだ。GWもはじまり、29日から子供や孫も集まり久しぶりに家族全員が出そろった。そして束の間のにぎやかさは、30日のみちのく公園エコキャンプで開催される「ARABAKI.ROCK.FES16」へと続く。数万人も観客が集まるそうで国道286号線は混雑が始まっている。我が家からはスイスイと裏道を通り早朝から車で送り、帰りは迎えにと、すっかり運転手である。聞けばARABAKIはまさに自然と同化し今年で11年目を迎え川崎町のGWの風物詩になった感がある。来年あたりは一緒に行ってみようかとも思ってきたくらい楽しそうで、ファームからもその音楽が風と共に流れ、聞こえてくる。蔵王連峰をのぞみながら広大な風の草原で風と光と水と音楽が融合し、人・自然・音楽が溶け合う雰囲気がたまらないそうだ。昼間の孫との遊び相手もいいが、今度は家族全員で一緒に風の草原へでかけてみようかと思う。もう一度青春にかえって。。。。