■2025 活動日誌1月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
2025年1月8日 曇り/晴
春の七草は温かい!
早いもので、もう「七日正月」である。玄関のしめ飾りをはずせば、すっかり正月気分も遠のいていく。昔は松納めの後で掃き掃除をしていると、通りがかりの女性から「門松、ありがとうございます」と声をかけられた。近所に門松を飾る家はなく、毎日その前を通るのが楽しみだったという。もの珍しげに足を止める若者たちもいたらしい。門松というものは〈個人的に新年を奉祝するための装飾であるよりは、むしろご近所と道行くすべての人たちに向かって「あけましておめでとうございます」という控えめな挨拶を送るための装置だったかもしれない。松の内が過ぎれば機械的に片付けるだけで、なぜかいつも複雑な気分になる。きょうは七草がゆを食す日でもある。もともと中国の風習で、この日は罪人の処刑を休み、一族が連れ立って7種の菜を摘んで温かい汁物にして食べたという。そんな遠い昔の平和への祈りをかみしめるように、疲れた胃袋をやさしい味わいでいたわるのも悪くない。