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■2024 活動日誌9月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。
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2024年9月14日 小雨/曇り
この米騒動は何だろうか?
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実りの秋を間近に控え、各地から祭りの便りが届き始めている。「五穀豊穣(ほうじょう)に感謝をささげ…」などと、つい決まり文句を並べがちだが、その意味を問われたら言葉に詰まってしまう。米、麦、粟(あわ)、豆に黍(きび)か稗(ひえ)。5種の穀物が日本人の暮らしを支えてきたことを忘れている。先週、スーパーでコメが陳列棚からすっかり消えているのを見た。折悪く大きな地震や台風が続いたこともあって、「備蓄」を急いだ人が増えたのだろうか。昨夏の暑さによる生育不良に加え、訪日客の増加で消費が増えたのが原因とか。そんな説明を耳にするたび、それでバランスが崩れるほど、主食の供給体制はもろいのかと余計不安になる。新米が出そろえば落ち着きそうなこの騒ぎ。ただ、生産コストの上昇や流通業者の激しい調達競争もあって、値上がりは避けられそうにない。手軽なパックご飯も値上げするというし…。かえってコメ離れに拍車がかかれば、生産量を減らす悪循環に陥り、私たちの食卓はさらに不安定にもなる「一粒百行(いちりゅうひゃくぎょう)」という言葉がある。百の作業を経て、ようやくひと粒のコメが作られる。農作業の並々ならぬ労苦に思いを寄せつつ、そのありがたみをかみしめたい。